1978年に富士通が開発した漢字ディスプレイF6580の標準型は672字(32字×21行)、ワイド型は1,344字(64字×21行)、漢字を32×32のドットで表示する。制御装置はコンピュータとの送受信や小型ディスクに収容した約7,000種の漢字のドットパターンを16台の漢字ディスプレイに供給する。また、1,024×1,024(ワイド型は2,048×1,024)ドットのリフレッシュ・メモリに線画を描く機能があり、新聞レイアウト等に使用された[24]。
1970年代後半に登場し1980年代に普及していったパーソナルコンピュータ(PC)では、家庭用のものでは周辺機器も含めた総計価格を一般家庭の人々も購入しやすい価格にするために、一般家庭もすでに所有しているであろう(当時のアナログ信号式の)家庭用テレビを接続できRF信号線で接続し低画質でかなり滲みのある表示をするものもあったが、ビジネス用、プロ用、高級機などから滲みの少ないコンピュータ専用ディスプレイを使うことが次第に一般化していった。 ディスプレイのインタフェースにはアナログ式とデジタル式があるが、その歴史を振り返る。 現在「モノクロ(モノクローム)・ディスプレイ」と言うと単色のON/OFFだけが表示できるもので「グレイスケール・ディスプレイ」のほうは単色の階調を表現できるものを指すが、CRT方式がコンピュータディスプレイに使われていた時代に「モノクロディスプレイ」と呼ばれていたものは実際には現在で言うグレイスケールディスプレイであり濃淡の階調を表現できた。ただし単色であり色信号を付加する必要が無いため、画像信号の伝送には、通常のNTSC等のビデオ信号と、単一のRCA端子、または、BNCコネクタが使用されていた。 アナログ式のカラー表示の場合、RGB各色が連続的に表現されるため、原理的にはすべての色が表示可能であるが、コンピュータの表示回路が生成可能な色数に制約される。24ビットの場合はRGBそれぞれが8ビット、すなわち256階調の組み合わせで1677万色。32ビットの場合は8ビットが余りとなるが、これは表示には関与しない。PC/ATにおいてはVGA端子(15ピンミニD-sub、DE-15)が一般に用いられ、日本国内の規格としては15ピンのD-sub (DA-15)が用いられた。または、家庭用テレビ受像機と互換性のある21ピンコネクタが使用された。表示領域が広く、同期周波数が高い場合(いわゆる高解像度)は、同期信号と色信号を別々のBNCコネクタで接続する場合もある。ディスプレイ装置では24/32ビットカラー表示に対応する。 1981年に登場したIBM PCは、デジタル式のCGAカードというインターフェースを採用し、16色表示であった。
パーソナルコンピュータのディスプレイの歴史
1976年発売のパーソナルコンピュータApple Iとモノクロモニター。
1977年発売のPET 2001、Apple IIとモノクロモニタの組み合わせ、TRS-80とディスプレイ
PET 2001のグリーンディスプレイタイプの拡大写真。
Apple IIとAppleのカラーモニターの組み合わせ。
Apple IIでプリンス・オブ・ペルシャをカラーでプレイする画面
1978年発売、シャープのMZ-80のディスプレイ。
1980年代の安価な家庭用パーソナルコンピュータAmstrad CPCのカラーモニターの拡大写真。文字が滲んでいる。
1984年発売のMacintosh 512Kのディスプレイ。本体とディスプレイは一体化している。
1987年発売のen:Amiga 500
NECのPC-9800シリーズのディスプレイの画面
1998年発売のiMac G3。本体とディスプレイは一体化している。
ノートPCのディスプレイ(2008年)
Macのモニタ(2014年)
ディスプレイのインタフェースの歴史