テレビ神奈川
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これにより、2005年度は3期連続増収、新社屋移転後初の黒字決算を達成、売り上げではTOKYO MXを再び抜いた[注 10]。また大幅に減少した自社制作率も40%台に回復した[36]

2004年4月、横浜市中区太田町横浜メディア・ビジネスセンター(神奈川新聞社と同居)が完成。5月10日、開局以来32年使われてきた中区山下町の社屋から移転した。社屋移転を契機として、局の愛称が長年使われた「TVKテレビ」から「tvk」[注 11] に変更され、またコーポレート・スローガンとして「ヨコハマ開放区」が導入された。なお、旧社屋跡地には記念碑が建立されている。
『音楽のTVK』

tvkは、開局時から「音楽に強い局」という評価がある。これは、初期の社員に「洋楽のラジ関」と呼ばれていたラジオ関東からの移籍組がいたこと、後に音楽番組を強化したテレビ東京に先駆け「シングル・ジャンルの番組なら小さな局でも営業面で有利」と読んでいたこと、プロモーションビデオを放送するための経費が当時安かった(あくまでプロモーション目的であったことから、レコード会社などから無償提供もしくは極めて安価で提供されるケースがほとんどであった)こと、それに「横浜らしいカッコよさ」の反映などが挙げられる[37]

黎明期はCMや番組がなかなか埋まらず、プロモーションフィルムが格好のコンテンツ[注 12]となり、昼間から夕方の時間帯を中心に歌謡曲なども含む邦楽や洋楽など(ジャンルは様々)のプロモーションフィルムが大量に放映された[注 13]。その後、プロモーションフィルム(ビデオ)をメインに放送する番組も放送された。この流れから生まれた番組としては、ラジオ関東からの移籍組が中心となって1970年代に制作・放送された「ヤング・インパルス」、そしてその流れをくんで1980年代に制作・放送された「ファイティング80's」(金曜日21時台)があげられる[注 14]

これらの番組については、キー局には出演しないようなアーティストが多数出演し、公開収録によって演奏を行った。一例としては、基本的にテレビ出演をしない浜田省吾[注 15]松任谷由実(当時は、荒井由実)[注 16]や、はちみつぱい外道、PANTA&HAL、ARBといったマニアックなバンドが出演しており、山下達郎シュガー・ベイブの一員として「ヤング・インパルス」にゲスト出演[注 17] したことがある。特に山下はその後も一切テレビ出演をしていないため、テレビカメラに残された山下の映像としても貴重な媒体となっている。

「ファイティング80's」は宇崎竜童が司会を担当し、佐野元春子供ばんどうじきつよしや、ザ・モッズ等もレギュラー出演していた。番組の終盤に、司会の宇崎竜童のダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンドや、レギュラー出演者のバンドのライブ演奏が1曲放送されたり、数ヶ月に1回位、それぞれのバンド自体が番組出演していた時期もあった。公開収録であったこの番組は、番組スポンサーでもあった蒲田日本工学院専門学校の3号館ホールで収録されていたが、サザンオールスターズが番組収録の日に、「ザ・ベストテン」(TBS)にランクインしており、収録場所である日本工学院専門学校のホールから生中継を行ったことがある。

さらに、80年代から90年代初頭にかけて放送された洋楽電話リクエスト番組「ファンキートマト」(当初金曜日放送→のちに月曜日のほぼ同時間帯へ移動)[注 18]は、植田芳暁南佳孝シャーリー富岡VJで知られ、中村真理(出演初期には、最新の映画情報コーナー担当など、後に、アメリカの「ビルボード」誌の最新ヒットチャートの紹介なども行った)らも出演。時折、ゲストとしてプロモーションで来日した海外の映画や音楽関連のアーティスト等の出演もあり、音楽系のゲストは演奏や歌を唄う事もあった。他にもプロモーションでの邦楽系のゲスト出演者もあり(主にデビューしたての歌謡曲系以外での歌手やグループ)、デビュー当時の米米CLUB等も出演。レギュラー出演者としては、元東京JAPのドラマーでFMのDJとして人気が出た赤坂泰彦も番組末期に登場していた。

姉妹番組でもある邦楽情報番組「ミュージックトマトJAPAN」はシャーリーの弟のマイケル富岡の出世番組となった。全国区になり得るタレント、アーティストの青田買いを行い、いち早く世に送り出す役割を果たし、音楽業界や芸能プロダクションから高い評価を得た。

洋楽ではMTVのテイストを取り入れ200分間、途中に入るCMを除きノンストップで洋楽の新着ビデオクリップや視聴者からのリクエストによるビデオクリップをただひたすら放送する番組「SONY MUSIC TV」が存在していた。番組はソニーの1社提供で、東阪の独立放送局を中心に、途中からはテレビ東京系であるテレビ愛知でもネットされた。

SONY MUSIC TV」終了後、この番組のテイストを受け継ぐ番組はTVKローカルで火曜夕方に「シャッフル55」(ミュートマworld→16ers TV枠)として移り、MUSIC TVが放送されていた時間帯には引き続きソニー提供で、演出や選曲コンセプトを明確にした「SONY MUSIC DISC」「SONY MUSIC ACCESS」と続いた(番組枠は60分と更に縮小し、TVKローカルとなる)。その後はソニーがTOKYO MXに出資した影響もあり、ソニー枠の音楽番組は制作されていない。

このようにロックミュージックへ特化された編成方針もあって、他の独立放送局や、NHK[注 19]テレビ東京[注 20]では一定数放送されている演歌歌謡曲関連の番組は、tvkでは殆どと言っていいほど存在しない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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