テレビ朝日
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

一方、ゴールデン進出は成功例もある一方で深夜時代のカラー(お色気シーンや過激なロケ・演出)を改めたり打ち切りに至るケースも少なくないため、視聴者が求めるニーズとの乖離を指摘されていた[50]。このため時間帯を深夜に戻したうえで復活、深夜版と並行してゴールデン版を放送、あるいはゴールデン・プライムタイムへの昇格を前提とした番組制作を行うなど柔軟な姿勢も見られ、中にはテレビ朝日の手から離れて番組を存続させたものもある。

2000年代後半から2010年代前半にかけては、『いきなり!黄金伝説。』、『もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!』、『お願い!ランキング』など番組あげての企業情報番組が多数制作されていた。これに関連して、『黄金伝説』の企画「○○のメニューを全部食べつくす男」や『お試しかっ!』の「帰れま10」などといった、「完食系」の企画・コーナーが多く見受けられるようになった。ただ好調な視聴率の一方、視聴者からは「食べ物を無駄にしている」、「無理をして食べる必要があるのか?」などの批判的な声も少なくなかった[51]

音楽番組は1986年から『ミュージックステーション』を開始。現在ではゴールデン・プライムタイムで放送される数少ない常設の音楽番組であり、アーティストにとっては本番組の出演を目標とするグループも多い。また、クラシック番組で1966年から『題名のない音楽会』を東京12チャンネルからの移管で放送開始。こちらは放送中のテレビ朝日の番組では最長寿であり、「世界最長寿のクラシック番組」としてギネス世界記録に認定されている。
ドラマ

略歴にもあるようにテレビ朝日は東映の関連会社として設立されたため、現在はテレビ局で唯一東映制作専門の放送枠を設けている。(水曜21時のドラマと、後述する日曜朝の特撮ドラマ。)

東映制作以外でのプライムタイムのドラマ枠は、火曜21時台木曜21時台及び日曜22時台(朝日放送テレビ制作、2023年4月から)に設けている。木曜21時台のドラマ枠は2000年代まで低迷が続いていたが、2010年代以降は『ドクターX?外科医・大門未知子?』『緊急取調室』など人気作品を輩出している。この枠も、オスカープロモーション所属タレントが主演を務めていることが多い。

2000年、23時台に「金曜ナイトドラマ」枠を新設。後にテレビ東京や読売テレビMBSテレビなども深夜ドラマに参入し、この流れに追随した。ここから『トリック』『特命係長 只野仁』『時効警察』『家政夫のミタゾノ』などのヒット作や話題作も生まれている。中でも前者二つは、続編が21時台の木曜ドラマ枠に移り、映画化もされるなど人気を博した。

刑事ドラマの制作に積極的で、水曜21時は刑事ドラマ専門である。以前は時代劇枠だった木曜20時の『木曜ミステリー』(2022年9月終了)では、東映京都撮影所で撮影をしており、京都府警京都府内)を舞台にした作品が多い。『京都迷宮案内』や『おみやさん』『科捜研の女』『遺留捜査』などはいずれもシリーズ化され、視聴者からは“京都枠”の愛称で親しまれていた。かつては時代劇の制作にも積極的で、『遠山の金さん』『暴れん坊将軍』といった長寿化したシリーズや腸捻転解消後に放映を開始した朝日放送と松竹の制作による『必殺シリーズ』も人気を博した。また『土曜映画劇場』の後番組として放送された『土曜ワイド劇場』は2時間ドラマの先駆け的な番組となり、その後『日曜ワイド』→『日曜プライム』など放送枠の変更・縮小をしつつも新作が放送されている。

この他、ドラマの再放送にも積極的で平日および土曜日の14 - 16時台に再放送を実施している[注釈 20]。2015年3月からは早朝4時に時代劇専門の再放送枠『おはよう!時代劇』を開始(関東ローカル)。通常天気予報やニュースを放送する時間帯で異例の編成となったが、視聴率2%と好調を博している。

2017年4月3日から、月曜 - 金曜12時30分 - 12時50分枠にて、シルバー向け新帯ドラマ枠『帯ドラマ劇場』を開始した[52]。これにより民放での帯ドラマが『東海テレビ制作昼の帯ドラマ』(フジテレビ系列全国ネット)終了後1年ぶりに復活させたが、2020年3月で廃枠となった。
特撮

テレビ朝日は東映制作の特撮ドラマも擁しており、現在は日曜朝に放送の『スーパー戦隊シリーズ』と『仮面ライダーシリーズ』は「スーパーヒーロータイム」の愛称が付けられており、日本で唯一特撮番組を継続して製作しているテレビ局でもある。

仮面ライダーシリーズについてはかつて、昭和時代の作品もネット受けしていたが、MBSが制作していたために1975年4月の腸捻転解消によりTBS系列に移動となった。スーパー戦隊シリーズはその後枠として立ち上げられた。『メタルヒーローシリーズ』終了後の2000年からは、それまで仮面ライダーシリーズを制作・放送していたMBSに代わって制作を担当することになった。以降はシリーズ作品のほか、「仮面ライダーVSスーパー戦隊」や過去にテレビ朝日が制作した特撮作品(メタルヒーロー・人造人間キカイダーなど)を登場させるクロスオーバー作品も不定期に制作している。なお、「スーパーヒーロータイム」はテレビ朝日のドラマ作品では唯一、連動データ放送を実施している。

開局間もない1960年には、NETテレビ開局を記念した子ども番組として人形劇映画『ベニスの商人』(制作:東京中央人形劇場)が放送された。当時は生放送で人形劇が放送されていた時代であったが、この番組は人形劇をフィルム撮影し、その上にアニメーション撮影の場面を加えた、初の人形劇映画作品となった[53]
アニメ「テレビ朝日系アニメ」も参照

教育局であった1963年にスタートした『狼少年ケン』でテレビアニメに初参入。その後、1966年にスタートした『魔法使いサリー』を始めとした「魔女っ子シリーズ」が人気を博した。総合局となってからも『一休さん』や『キャンディ・キャンディ』などヒット作品を続々輩出した。これら歴代の作品の多くは、テレビ朝日の関連会社でもある東映アニメーション(旧東映動画)の製作によるものが大半を占めている。

腸捻転時代の準キー局であったMBSとネットを組んでいた時代は、『おそ松くん』や『エースをねらえ!』といった作品が同局からのネットで放送され、いずれも大ヒットした。後にTBS系列で人気番組になった『まんが日本昔ばなし』は、腸捻転解消前の最後の3ヶ月のみ放送されていた。

1980年代には、前年にスタートした『ドラえもん』を筆頭に、『怪物くん』や『忍者ハットリくん』などシンエイ動画製作による藤子不二雄作品がアニメの中心となり、1985年には『藤子不二雄ワイド』と銘打った1時間のアニメ・コンプレックスゾーンも設けていた。1987年10月の『ニュースシャトル』の開始により廃枠となるが、代わってわって平日の18:50 - 19:20枠をアニメで統一させ、視聴習慣に対応した。なお、シンエイ動画については2010年に完全子会社としている。

1990年代には、現在も放送中の『クレヨンしんちゃん』や『美少女戦士セーラームーン』『SLAM DUNK』など人気を博した作品がスタートしたものの、2004年9月にはこれらの作品を放送していた土曜夜7時台から撤退した(1997年9月に一旦終了、2002年4月に復活するものの、約2年半で終了)。

2009年10月には、火曜夜7時台に久々となるゴールデンタイムのアニメ枠を新設するも定着せず、2011年4月期に日曜朝6時30分枠と統合させる形で撤退、残る金曜夜7時台の2番組についても2019年10月期に土曜夕方へと移動し[54]、ゴールデンタイムのアニメ枠も消滅する事となった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:356 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef