テレビ朝日
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しかし、テレビ朝日はアクティブシニア層が含まれる50歳以上が日本における総人口の半分以上を占めている現状を踏まえ、個人視聴率導入後も世帯視聴率を重視すると同時に19時台から22時台のゴールデン・プライムタイムは引き続き全年齢層をターゲットとした編成や番組作りに取り組むことを明らかにしている[46][47][48]。この結果、世帯視聴率では好調の番組でもコアターゲット層を対象とした視聴率(コア視聴率)では苦戦している番組が多数発生する状態になった[48][49]
制作番組詳細は「テレビ朝日番組一覧」を参照
報道・情報番組

NETテレビ時代の1964年にワイドショーの先駆けとなる『モーニングショー』がスタート。

1980年代後半にスタートした報道・情報番組の中には、放送20年を越える長寿番組となったものも多い。1985年、22時台としては初の大型ニュース番組『ニュースステーション』が開始、「夜のニュース戦争」の火付け役となり、TBSなどもこれに追随した。1987年には深夜の討論番組『朝まで生テレビ!』が、1989年には『サンデープロジェクト』と報道ドキュメンタリー『ザ・スクープ』が放送開始した。
スポーツ

サッカー中継にも力を入れており、アジアサッカー連盟主催のAFCチャンピオンズリーグは2007年から2012年までBS朝日とテレ朝チャンネルで中継していた。日本代表が優勝した2011年のAFCアジアカップも地上波で独占生中継した。2014年には、4年に1度の開催に変更されて初めてとなるAFC女子アジアカップを独占生中継した。FIFAワールドカップ本大会・グループステージにおける日本代表の試合放映権を2002年の日韓大会から2014年のブラジル大会まで4大会続けて獲得するなど強運にも恵まれている。サッカーについては情報番組『やべっちFC?日本サッカー応援宣言?』も制作していた。

プロ野球では、ラジオ局・文化放送との関係[注釈 16]から、テレビ朝日と繋がりの深い埼玉西武ライオンズの試合(主に週末デーゲーム)を中継することが多い。2000年代後半以降の全国ネット中継はレギュラー番組および他競技の国際大会の中継を優先する編成方針から、ナイターはオールスターゲーム[注釈 17]日本シリーズ侍ジャパン戦、デーゲームは阪神巨人戦(朝日放送テレビ制作)に限られている。その一方で、2012年から2015年まではCS放送における埼玉西武ライオンズ主催全試合の放送権を獲得し、テレビ朝日の直営となった朝日ニュースター(現・テレ朝チャンネル2 ニュース・スポーツ)にて全試合中継を行い、2006年より始まった国別対抗戦であるワールド・ベースボール・クラシックの中継もTBSテレビ(2006年は日本テレビも)とともに行っている。高校生年代による国際大会でもあるWBSC U-18ワールドカップは地上波独占中継を行っている。詳細は「スーパーベースボール」を参照

夏の高校野球開催時は『熱闘甲子園』を1981年から朝日放送テレビと共同制作しており、キャスターやアナウンサー・解説者を派遣するなど協力体制を敷いている。大会の中継については2000年代以降開会式と決勝戦の放送を続けていたが、2015年以降はNHK・BS朝日での放送と重複することに加えて、レギュラー番組を優先する編成方針から、決勝戦の中継を取りやめ[注釈 18]、テレビ朝日での放送は開会式のみに限られている。詳細は「全国高校野球選手権大会中継」を参照

格闘技では2020年現在、在京キー局では唯一プロレス中継(新日本プロレス)を行っており、1970年代初頭には全日本女子プロレスの中継も行ったこともあった。その一方で1990年代からブームとなったK-1総合格闘技は一度も中継しておらず、立ち技格闘技に関してはボクシングを除けばキックボクシングを全盛期に1年だけ放送したのと、空手道団体・極真会館が開催した『一撃』を1度中継したのみである[注釈 19]。ボクシングでは、1959年から『ゴールデン・ボクシング』というタイトルで放映を開始、以後『エキサイトボクシング』というタイトルで2003年まで定期中継枠を編成していた。日本国内ではヨネクラワタナベボクシングジムの試合を中心に放送していた。かつては海外でのタイトルマッチの衛星中継も積極的に行っており、モハメド・アリが2度目の世界ヘビー級王者に在位していた1974年 - 1978年にはアリの防衛戦を海外から生中継で放映していたが、2020年現在はボクシング中継を編成していない。

在京キー局の中ではモータースポーツ中継に積極的に取り組んでおり、著名なものでは1982年から2003年までル・マン24時間レースの中継を実施、2000年にはチーム郷との共同で「テレビ朝日・チーム龍(Dragon)」名義で参戦も果たした。2000年代後半以降は世界ラリー選手権(WRC)情報や結果速報などを同局のスポーツ番組で放送している。また、六本木ヒルズで毎年行われている「テレ朝夏祭り」でもWRCに関連したアトラクションが設営されている。かつてはフォーミュラEの中継にも取り組んでいたが、2016年シーズンを最後に中継はしておらず、事実上撤退となった。

NETテレビ時代には大井競馬場から実況中継を行っていた。1972年には東京盃の冠スポンサーとなり、『NET盃』として開催したこともあった。

上述以外の競技では、フィギュアスケートISUグランプリシリーズ(NHKが主催・賞杯授与・放送する日本大会を除く)、水泳の世界水泳とパンパシフィック水泳選手権ゴルフの全英オープン(男子女子)、体操世界体操選手権を中継している。珍しいところでは1986年-1989年に『おはよう!ゲートボール』というゲートボール番組を放送していたことがある。
バラエティ・音楽番組

1990年代後半から2000年代初期はゴールデン・プライムタイムのバラエティ番組が非常に少なく、特に1997年度上半期は火曜19時枠の『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー これができたら100万円!!』と木曜19時枠の『超次元タイムボンバー』の2番組だけであった。

1993年、23時台に深夜のバラエティ番組枠「ネオバラエティ」を新設した。当初の放送時間は30分だったが、好調な視聴率を受け徐々に放送時間を拡大、他局でも23時台にバラエティ枠を新設するなど大きな影響を与えた。本枠では『マツコ&有吉 かりそめ天国』や『アメトーーク!』など現在も続く人気番組を多数生み出し、ゴールデン・プライムタイムへの「昇格」も積極的に行っていた。その後、2020年には、26時台に「バラバラ大作戦」、2022年には、それまであった「ネオバラエティ」を解体した上で「スーパーバラバラ大作戦」を相次いで新設し、動画配信の時代に対応したバラエティ枠を新設することでアップデートを図った。

一方、ゴールデン進出は成功例もある一方で深夜時代のカラー(お色気シーンや過激なロケ・演出)を改めたり打ち切りに至るケースも少なくないため、視聴者が求めるニーズとの乖離を指摘されていた[50]。このため時間帯を深夜に戻したうえで復活、深夜版と並行してゴールデン版を放送、あるいはゴールデン・プライムタイムへの昇格を前提とした番組制作を行うなど柔軟な姿勢も見られ、中にはテレビ朝日の手から離れて番組を存続させたものもある。

2000年代後半から2010年代前半にかけては、『いきなり!黄金伝説。』、『もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!』、『お願い!ランキング』など番組あげての企業情報番組が多数制作されていた。これに関連して、『黄金伝説』の企画「○○のメニューを全部食べつくす男」や『お試しかっ!』の「帰れま10」などといった、「完食系」の企画・コーナーが多く見受けられるようになった。ただ好調な視聴率の一方、視聴者からは「食べ物を無駄にしている」、「無理をして食べる必要があるのか?」などの批判的な声も少なくなかった[51]

音楽番組は1986年から『ミュージックステーション』を開始。現在ではゴールデン・プライムタイムで放送される数少ない常設の音楽番組であり、アーティストにとっては本番組の出演を目標とするグループも多い。また、クラシック番組で1966年から『題名のない音楽会』を東京12チャンネルからの移管で放送開始。こちらは放送中のテレビ朝日の番組では最長寿であり、「世界最長寿のクラシック番組」としてギネス世界記録に認定されている。
ドラマ

略歴にもあるようにテレビ朝日は東映の関連会社として設立されたため、現在はテレビ局で唯一東映制作専門の放送枠を設けている(水曜21時のドラマと、後述する日曜朝の特撮ドラマ。)。

東映制作以外でのプライムタイムのドラマ枠は、火曜21時台木曜21時台及び日曜22時台(朝日放送テレビ制作、2023年4月から)に設けている。木曜21時台のドラマ枠は2000年代まで低迷が続いていたが、2010年代以降は『ドクターX?外科医・大門未知子?』『緊急取調室』など人気作品を輩出している。この枠も、オスカープロモーション所属タレントが主演を務めていることが多い。

2000年、23時台に「金曜ナイトドラマ」枠を新設。後にテレビ東京や読売テレビ毎日放送(MBS)なども深夜ドラマに参入し、この流れに追随した。ここから『トリック』『特命係長 只野仁』『時効警察』『家政夫のミタゾノ』などのヒット作や話題作も生まれている。中でも前者二つは、続編が21時台の木曜ドラマ枠に移り、映画化もされるなど人気を博した。

刑事ドラマの制作に積極的で、水曜21時は刑事ドラマ専門である。以前は時代劇枠だった木曜20時の『木曜ミステリー』(2022年9月終了)では、東映京都撮影所で撮影をしており、京都府警京都府内)を舞台にした作品が多い。『京都迷宮案内』や『おみやさん』『科捜研の女』『遺留捜査』などはいずれもシリーズ化され、視聴者からは“京都枠”の愛称で親しまれていた。かつては時代劇の制作にも積極的で、『遠山の金さん』『暴れん坊将軍』といった長寿化したシリーズや腸捻転解消後に放映を開始した朝日放送と松竹の制作による『必殺シリーズ』も人気を博した。また『土曜映画劇場』の後番組として放送された『土曜ワイド劇場』は2時間ドラマの先駆け的な番組となり、その後『日曜ワイド』→『日曜プライム』など放送枠の変更・縮小をしつつも新作が放送されている。

この他、ドラマの再放送にも積極的で平日および土曜日の14 - 16時台に再放送を実施している[注釈 20]。2015年3月からは早朝4時に時代劇専門の再放送枠『おはよう!時代劇』を開始(関東ローカル)。通常天気予報やニュースを放送する時間帯で異例の編成となったが、視聴率2%と好調を博している。

2017年4月3日から、月曜 - 金曜12時30分 - 12時50分枠にて、シルバー向け新帯ドラマ枠『帯ドラマ劇場』を開始した[52]。これにより民放での帯ドラマが『東海テレビ制作昼の帯ドラマ』(フジテレビ系列全国ネット)終了後1年ぶりに復活させたが、2020年3月で廃枠となった。
特撮

テレビ朝日は東映制作の特撮ドラマも擁しており、現在は日曜朝に放送の『スーパー戦隊シリーズ』と『仮面ライダーシリーズ』は「スーパーヒーロータイム」の愛称が付けられており、日本で唯一特撮番組を継続して製作しているテレビ局でもある。

仮面ライダーシリーズについてはかつて、昭和時代の作品もネット受けしていたが、MBSが制作していたために1975年4月の腸捻転解消によりTBS系列に移動となった。スーパー戦隊シリーズはその後枠として立ち上げられた。『メタルヒーローシリーズ』終了後の2000年からは、それまで仮面ライダーシリーズを制作・放送していたMBSに代わって制作を担当することになった。以降はシリーズ作品のほか、「仮面ライダーVSスーパー戦隊」や過去にテレビ朝日が制作した特撮作品(メタルヒーロー・人造人間キカイダーなど)を登場させるクロスオーバー作品も不定期に制作している。なお、「スーパーヒーロータイム」はテレビ朝日のドラマ作品では唯一、連動データ放送を実施している。

開局間もない1960年には、NETテレビ開局を記念した子ども番組として人形劇映画『ベニスの商人』(制作:東京中央人形劇場)が放送された。


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