テレビ朝日
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「重大な放送倫理違反」の認定は、これが2例目となる[76][77][78]。テレビ朝日は4月5日放送の『はい!テレビ朝日です』の中で「今回の決定内容を真摯(しんし)に受け止め放送倫理と人権に十分配慮してまいります」と謝罪した[79]

2009年6月10日、正午前と夕方の『ANNニュース』で、「世界初 金正雲の最新写真を独自入手」という内容で、北朝鮮の総書記金正日の三男である金正恩とみられる顔写真を公開した。大韓民国(韓国)では、複数のメディアがテレビ朝日が公開した写真を「特ダネ写真」とWebサイトなどで伝えた。しかし、この写真が、韓国大手ポータルサイトの会員制ブログに掲載されていた金正日似の韓国人男性の写真であることが判明し、聯合ニュースが取材したところ、男性は自分の写真である事を認めた。テレビ朝日は誤報を認め、顔写真について報道する予定であった同日の『報道ステーション』内で、古舘伊知郎が謝罪した。また、翌11日の『ANNニュース』や『スーパーJチャンネル』でもアナウンサーが謝罪している[80][81][82][83][84][85][86]

2009年11月9日の『報道ステーション』で、リンゼイ・アン・ホーカー殺害事件の被疑者に関する報道をした際、被疑者の整形手術を施した医療機関とは全く関係の無い病院の看板を、「イメージ映像」のテロップを入れずに流した。映像が流された病院には取材の承諾を取っていなかった。病院からの指摘で発覚し、テレビ朝日は翌日の『スーパーモーニング』と『報道ステーション』で謝罪した[87][88][89][90]

2010年6月30日に放送した『そうだったのか!池上彰の学べるニュース』の口蹄疫の問題で、「宮崎産の子牛が全国各地に売られてブランド牛となり、『但馬牛』や『神戸牛』も含まれる」としたことについて、事実関係を誤っていたと発表した。「宮崎県や他都道府県の子牛が但馬牛や神戸牛になることはない」として、同番組のホームページに訂正とおわびの記事を掲載した。

2011年1月27日、25日にカタールドーハで行なわれた、AFCアジアカップ準決勝の日本対韓国戦で、韓国代表の奇誠庸による猿真似行為(韓国では日本人を侮辱する際に猿が使われる)で奇に批判が集まる中、本人のツイッターで猿真似の原因が観客席の旭日旗とする文章を投稿した。これについてテレビ朝日の『ワイド!スクランブル』は、競技場に掲げられていた旭日旗をパネルで紹介し、日本人サポーターの旭日旗使用を非難する放送を行なった。しかし実際の競技場には旭日旗は確認されず、奇は発言を撤回した。また、テレビ朝日が提示した旭日旗の写真には2階席があり、オランダの国旗が写っていた。実際の競技場には2階席が無いうえに、日韓戦なのでオランダ国旗が出る理由も無い。テレビ朝日はこの放送の翌日、写真は2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会の日本対オランダ戦の観客席の写真だと修正放送を行った。ちなみに紹介された旭日旗の所有団体は放送内容はテレビ朝日の捏造だとし、旭日旗はカタールに持参していないうえに日韓戦では掲示を自粛しているとツイッターで語っている[91][92]

2012年5月14日に放送した『Qさま!!』で、「ここ10年で患者数が増えている病気を選ぶ」という問題を出題した際、その正答の一つとして自閉症を挙げ、なおかつ男性が暗い部屋で頭を抱えながら落ち込んでいるという、引きこもりを想起させるような絵図を放送した。現在では、自閉症は先天的な脳の機能障害にその原因があると考えられており、番組放送中に視聴者などから指摘されたことを受け、テレビ朝日広報部は「事前のチェックが不十分で、問題として扱うには不適切だった」として同番組のホームページに訂正・お詫び文を掲載した。

2012年9月1日、『Qさま!!』特番の収録において、お笑い芸人のスギちゃん千葉県国際総合水泳場にある高さ10メートルの飛び込み台からプールへの飛び込みに挑戦した際、着水の衝撃で第12胸椎を破裂骨折する全治3か月の重傷を負った。同月9日に放送予定だった番組は放送延期され、映画『バイオハザードII アポカリプス』に差し替えられた[93]

2013年9月30日、同日の『情報満載ライブショー モーニングバード!』の生放送内でテレビ朝日アナウンサー小松靖が「韓国対馬」と述べ、その後自身のTwitterアカウントに「私の不注意で、してはいけない言い間違いをしてしまいました。責任ある立場の人間として、自身の発言には今一度気をつけます。不快に思われた視聴者のみなさまに謝罪いたします。」[94]と投稿し謝罪した[95]

2014年11月に男性が建造物等以外放火容疑で埼玉県警察逮捕された事件で、テレビ朝日が同月、タオルのようなもので口元を覆った人物が放火する様子を記録した防犯カメラの映像を放送し、男性の名前を挙げて「容疑者の姿を捉えた」とナレーションを流した。男性はその後嫌疑不十分で不起訴となり、(男性が2016年に死亡した為)男性の家族が「報道で名誉を傷付けられた」としてテレビ朝日に損害賠償を求める裁判を起こした。テレビ朝日は「埼玉県警等に裏付け取材をした」と主張したが、2018年1月25日、東京地方裁判所は映像の人物が男性だとする根拠が不十分だとし、「放火犯が男性でなかった場合の悪影響は相当大きく、慎重を期した報道をすべきだ」と指摘し、テレビ朝日に220万円の賠償を命じた[96]

2015年1月26日、BS朝日の番組『3B juniorの星くず商事』にて、アイドルグループ・3B juniorのメンバー(当時12歳)がパーティーグッズに使用されているヘリウムを吸い込んで救急搬送される事態が起きた。

2015年7月27日、タイバンコク支局の40代の男性支局長が、タイ外務省によって外国人記者向けに開設した無料通話アプリLINEのグループ内に、自らの裸の下半身画像を誤って投稿した。グループには外国人記者など約150人が登録していた。タイは性表現に対してはとても厳しい国であり、日本のイメージにも繋がる国際的な問題でもあり、テレビ朝日はタイ外務省に謝罪し、本人を謹慎処分とした[97][98]

2016年2月4日、『報道ステーション』で、元プロ野球選手清原和博覚醒剤事件を巡り、元プロボクサー渡辺二郎が清原に暴力団組員を紹介したかのように報じ、翌年6月29日、大阪地方裁判所名誉毀損に当たるとして150万円の賠償を命じられた[99]

2016年6月16日、TBSとテレビ朝日のニュース番組の街頭インタビューで同一の女性が登場していたため「さくらか?」「やらせではないか」との声が続出した[100]。一方、この女性を市民団体の構成員であると報道した産経新聞も、事実確認をしていなかった事を認めて謝罪している[100]

2018年3月15日、1998年に放映された情報番組で、和歌山毒物カレー事件の実行犯林真須美死刑囚が、宗教団体に入信したのは、信者を保険勧誘する目的だったと報じたことが、名誉毀損に当たると林に訴えられた裁判において、大阪地方裁判所は、林死刑囚が入信して保険勧誘した事実が示されていない、と指摘し、「保険金目的で入信した疑いがあるとの印象を視聴者に与え、社会的評価を低下させた」としてテレビ朝日に30万円の支払いを命じた[101]

2018年3月16日、強引な勧誘をしたとして取り上げられた宗教法人「冨士大石寺顕正会」が、名誉毀損で訴えた裁判において、東京地方裁判所は、「日本脱カルト協会」幹部の発言を事実として断定的に取り上げたことを「正当な理由があったとは言えない」として20万円の支払いを命じた[102]

2019年10月16日、『スーパーJチャンネル』の同年3月15日放送分で「業務用スーパーの意外な利用法」の企画において、担当ディレクターが多数の知人に対して取材日程を事前に伝え、そのうち5人が買い物客を装って取材させるという不適切な演出があったことを公表した[103]。同局によると男性ディレクターは直接「来店してほしい」とは依頼せず、あくまでも取材日と場所を事前に伝え、自発的に来店するように仕込んでいた。そのうち来店客3人とエピソード部分で取材を受けた1人は当該ディレクターが講師を担当していた俳優養成教室の生徒、残る1人も別の専門学校にてディレクターと面識がある人物だったが、いずれも初対面かのように取材を行っていた。当該ディレクターは関連会社のテレビ朝日映像から業務請負にて派遣されていた社員であったが、この番組の放送後に派遣先が変更となり、発覚当時は既にテレビ朝日への派遣を終了していた。取材後にテレビ朝日及びテレビ朝日映像の担当者を交えて放送前のプレビューを行い、問題箇所に気づかず、また放送前のチェックシートにおいても「問題なし」と虚偽の内容を提出していた事も明らかにしている。10月4日に匿名による情報提供があり、同7日にプロジェクトチームを立ち上げて調査を行った結果、当該ディレクターが不適切な演出を認めた。同日夜に常務取締役及び広報局長が会見を行い、「関係者のみなさま、視聴者のみなさま、ロケ現場を提供してくださったお店の関係者の方々に、深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と謝罪を行った。その後の2020年9月にBPOの放送倫理検証委員会において「取材の過程が適正とは言いがたく、内容も正確ではなく公正さを欠いていた」として、放送倫理違反であると認定を受けた[104]

2020年12月18日、安倍晋三前首相後援会が主催した「桜を見る会」前日の夕食会の費用補填疑惑に関して「安倍前首相は東京地検特捜部の事情聴取に応じていた」と正午前のニュース番組で報じたが、同日夜の『報道ステーション』で「事情聴取が行われた事実はありませんでした」と謝罪した[105][106][107]

2021年3月22日、テレビ朝日は『報道ステーション』のウェブCMをYouTubeやツイッターで公開。このうちYouTube公開の30秒版では、若い女性が「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」と視聴者に笑いかける[108]。この「ジェンダー平等をかかげるのは時代遅れ」という放送局側のメッセージに対し、「女性蔑視があふれている」とネット上で批判が集中した[109]。ジャーナリストの治部れんげは、「世界経済フォーラム」が2019年に発表したジェンダーギャップ指数で日本が153カ国中、121位だったことを例に取ってCMを批判。「『ジェンダー平等は達成されている』という間違った認識にたったセリフを女性を起用して『言わせて』いる。『若い世代は、女性は、“差別なんてない”って言ってますよ』という構図にしているのは、本当に悪質だと思います」と指摘した[110]
テレビ朝日は3月24日の午後0時台に同番組の公式ツイッターで「意図をきちんとお伝えすることができませんでした」「不快な思いをされた方がいらしたことを重く受け止め」と述べ、CMを削除した[111][112]

2021年5月30日午前5時頃、同局ビジネスプロデュース局IP推進部の社員が東京都港区内のマンションの一室に不法侵入して1万円相当のワイヤレスイヤホンを窃盗した。この社員は犯行中に就寝中の居住者に気付かれたため現場から逃走したが、同年8月17日窃盗住居侵入の容疑で警視庁麻布警察署に逮捕された[113]。警察での取り調べで「借金があり、現金を盗めば生活に余裕が出ると思った」と供述し金品奪取目的での窃盗・住居侵入である事を認めたため、テレビ朝日は同年9月15日付でこの社員を懲戒解雇処分にした[114]

2021年8月8日夜から9日未明、2020年東京オリンピックの番組制作を担当した同局のスポーツ局の社員6人と社外スタッフ4人の計10人が2020年東京オリンピックの閉会式の「打ち上げ」と称し、緊急事態宣言中の渋谷区カラオケ店酒類を持ち込み、飲酒を伴う宴会を開いた[115]。8日20時に打ち上げが始まり、21時頃、後に事故を起こす女性社員が参加した。9日3時30分頃、この女性社員が一人で先に退店しようとした際、エレベーターを使わず避難階段で一階まで降りたものの一階出入り口が閉まっていたため、一階と二階の間にある踊り場から、看板パイプなどの出っ張りをつたって店を出ようとしたところ転落し、左距骨骨折の重傷を負った[116][117]。午前3時59分に119番通報があり、女性社員は都内の病院に搬送された[115][118]。女性社員はかかとを骨折し、手術が必要な程の重傷で、全治半年とみられた[116]。同年9月7日、テレビ朝日はこの件に参加したスポーツ局の社員6人を謹慎10日間としたほか、管理監督責任としてスポーツ局長とスポーツセンター長を1か月減給とする懲戒処分を発表した。テレビ朝日代表取締役社長を務める亀山慶二と同常務の浜島聡は役員報酬10%の1か月返上を申し出た事も伝えられている[117][119]

2021年9月21日配信の週刊文春電子版及び翌22日発売の週刊文春が「同局のスポーツ局社員2人が、自社が製作した東京五輪関係者用のピンバッジをフリーマーケットアプリで転売していた」等とする記事を掲載[120]。この記事について同局広報部はスポーツニッポンの取材に対して「おおむね事実」と認めた上で「転売は配偶者が行っていたことで、社員自身は把握していなかった」と説明し「転売したことは大変遺憾。
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