テレビアニメ
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2017年9月、名古屋テレビ放送(メ?テレ・NBN)は40年間時間帯を変えながら続けた全国ネット枠から撤退した[30]

テレビ朝日系の深夜アニメは2000年代中盤に一時増加したがすぐ減少し、2007年4月から2016年までは断続的な放送に留まっており[注釈 72]、2017年から2019年はテレビ朝日での放送が皆無(全日帯もプリキュアシリーズのみ)という状況にまで減少した。そればかりでなく2004年の朝日放送テレビをきっかけとする「フィギュア萌え族」騒動や[55]、2014年にはバラエティ番組でアニメ批判特集を行うなど[56]消極的な姿勢が顕著であったが、2019年10月改編から深夜アニメの放送が再開し、2020年4月改編で同局の深夜帯では初めて枠に『NUMAnimation』(ヌマニメーション)と付け、レギュラー新作アニメの放送を開始[注釈 73]。同年10月には同時期開始の朝日放送テレビの『ANiMAZiNG!!!』枠と合わせてテレビ朝日系列全24局の全国ネット枠に移行した。

テレビ朝日が出資しているABEMA(旧・AbemaTV)ではアニメ配信に積極的な姿勢となっており、新旧問わずアニメ番組を配信し、独自路線を採っている。

このほか、藤子関連のアニメ化作品を中心に長らく取引関係にあるアニメ制作会社・シンエイ動画を連結子会社化、ABCも2016年7月には専門子会社・ABCアニメーションを設立している。
TBS系「TBS系アニメ」も参照

系列単位で見れば、他系列と比べて(特に2000年代以降は)全日枠の放送であっても中・高校生(いわゆるT層)以上を対象にしたアニメ番組を中心に放送することが多く、「小学生以下の子供を対象とした子供向け作品」は系列局を含めて製作歴が少ない。2010年代末期以降は児童向けドラマ教養番組バラエティ番組も含めた子供番組全体の製作からも事実上撤退状態となり、高年齢層に特化した戦略をとっている。

TBS系列は、深夜枠を合わせると在阪準キー局の毎日放送(MBS)の方がTBSより積極的であり、全日枠では長らくMBS製作の『土曜18時枠(土6)』枠を経て『日曜17時枠(日5)』枠が主力となっていた。一方でTBS製作の全日枠は、2000年代以降は散発的となっており『探偵学園Q』終了後、2016年4月期の『カミワザ・ワンダ[57]の放送までは、製作本数が僅か2本[注釈 74]のみで「同局の全国ネットでのアニメ枠」が殆ど放送されない状態が続いていた。

2017年4月期に『アニメサタデー630』枠の設置を経て、2019年7月改編で同枠廃止と同時に「全日帯での全国ネットのアニメ枠」が一時的に消滅した(民放キー局系列で唯一の事例)が、2022年4月改編で毎日放送製作の『日曜17時枠(日5)』のアニメ枠復帰と同時に「全国ネットの全日帯アニメ」の放送が再開され[58]、その後TBSも2023年10月改編で再び「自社製作の全日帯全国ネットアニメ枠」を再開している[59]

深夜アニメについては、毎日放送が『アニメシャワー』枠設置後に作品数を増やしており、2000年代以降はTBSなども自社製作の深夜アニメやUHFアニメに参加している。特に毎日放送はUHFアニメも多数放送していることから、準キー局としてはトップクラスの深夜アニメ放送量を誇り、作品によっては深夜アニメを中心に最速で(TBS・TOKYO MXより先行して)放送する場合もある。一方で、TBS製作分は関西圏ではサンテレビ(稀にKBS京都)が代わりに放送する事例もある[注釈 75]

また、2019年7月期には前述の『アニメサタデー630』枠が移動する形で、毎日放送製作TBS系列全28局ネットの深夜アニメ枠『スーパーアニメイズム』を開始[60]。これを皮切りに全国ネットの深夜アニメ枠が複数設けられるようになり、2023年7月期より木曜23時56分枠(枠名称なし)が設けられ[注釈 76]、更に2024年4月期よりその直後の時間帯に『スーパーアニメイズムTURBO』を[61]、日曜23時半枠にCBCテレビが『アガルアニメ』枠[62]を新設する。
テレビ東京系「テレビ東京系アニメ」も参照

テレビ東京(テレ東)は、東京12チャンネル時代の1970年代後半からテレビアニメに力を入れており、在京キー局では唯一「ゴールデンタイム帯に自社製作アニメ」を維持してきていた。全系列の中でも放送時間帯を問わず全日枠アニメの放送本数が多い。しかし、2010年代以降は少子化の影響により、ゴールデン帯を含めて金曜や土・日での放送が主流となっている。ゴールデンタイム帯に関しても、木曜19時台の枠が撤退した2018年10月から2020年9月にかけては新作アニメが一時期放送されなかった(その後、2020年10月改編で2年ぶりに同時間帯のアニメ枠を再開)。

表現規制の項でも取り上げたように、1990年代後半頃より規制強化を急進的に行い、『カウボーイビバップ』など制作側が同局での放送を敬遠する動きも出た[注釈 77]ことや、TBS系・フジ系の深夜アニメ大規模参入、独立局主体のUHFアニメの台頭などによって以前ほどの活気は見られなくなっている。

深夜アニメに関しては、全盛期こそは積極的に放送していたが、2010年代以降は断続的に放送枠の増減を繰り返しており、時期によっては新作の深夜アニメが全く放送されなかったこともあった。2021年10月期には火曜 - 木曜未明の24時台の枠[注釈 78][63]を、2022年4月期には土曜23時台の枠[64]をそれぞれ設けており、これ以降はある程度安定している。

全日枠と深夜枠とでフレキシブルに放送枠を変更する作品が他系列と比べて多く存在する(詳細記事)。

全ての系列局がテレビアニメ製作に関わった実績を持ち、この内、テレビせとうち(TSC)は東名阪地区以外で唯一の30分レギュラー枠を持ち、テレビ東京製作『ポケットモンスターシリーズ』を凌ぐ長寿シリーズを製作している(『しまじろう』アニメシリーズ)。

テレビ愛知などは独立局の役割を肩代わりする形で一部のUHFアニメをネットしている。
フジテレビ系「フジテレビ系アニメ」も参照

フジテレビは、日本初の商業用連続テレビアニメ『鉄腕アトム(第1作)』のほか『週刊少年ジャンプ』原作アニメなど数々の人気作品や長寿番組・シリーズ作品などを多数輩出したが、1990年代後半以降から徐々に下がっていき、2006年10月改編で、ゴールデンタイム帯からアニメ枠が全て消滅。現在の全日帯のアニメ枠は日曜朝9時台同18時台が存続している。

他系列とは異なり、FNS系列局製作作品は極めて少ない(ただしフジテレビ製作深夜アニメに関しては、2014年10月期新規開始作品から3年ほど関西テレビ放送(カンテレ・KTV)が共同で製作委員会に参加したほか、2017年4月期から同局製作・TOKYO MXネットの深夜アニメを製作している)。

深夜アニメは2000年代前半に放送トラブルが相次いだ教訓から生まれた『ノイタミナ』枠が、深夜枠としては高視聴率作品を連発している。
在阪局

準キー局である在阪局は古くからアニメ製作の実績があり、特に毎日放送の放送本数は群を抜いている。読売テレビや朝日放送テレビもキー局と分担してアニメを担当することが多く、テレビ大阪も歴史の長い他局には及ばないがそれなりの製作実績がある。一方、関西テレビのみ自主製作したアニメが3本[注釈 79](製作委員会に参加した作品は除く)と、他局より極めて少ない。現在では、関西テレビとテレビ大阪[注釈 80][65]以外の準キー局3局は継続して全国ネットのテレビアニメ製作を行っているほか、テレビ大阪以外ではUHFアニメの一部を継続的にネットしている。

毎日放送東京支社テレビ編成部プロデューサー丸山博雄は「(我々は)全国ネットゴールデン番組枠の受け持ちが少なく、ドラマとかバラエティーなど芸能人の方が必要な番組でキー局と競争するのは難しいが、アニメでは芸能キャスティング的な発想があまりないので、準キー局でもキー局と同じ条件で勝負できるのが非常に大きい」という趣旨の発言を行っている[66]
在名局


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