テレビアニメ
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2008年にニコニコ動画発アニメ第一弾として『ペンギン娘?はぁと』が配信された[41]。2009年の『化物語』は終盤の数話をネット配信とした。

違法アップロードに対する措置も兼ねるべく、2010年7月にドワンゴが運営する動画配信サイト「ニコニコ動画」がアニメ番組の公式配信事業へ本格参入を表明。次第に期間限定ながらも無料で配信される作品も増加し、(DVD/BDの発売後でも)1話目のみを常時無料で配信するケースが主流になった。また、本放送終了後や2期の制作発表などに合わせニコニコ生放送で全話一挙生配信を行うケースも増加し、後述のAbemaTVなどでも同様の一挙配信が普及している。

これに呼応するように製作側がニコニコ生放送などのネット配信を積極的に宣伝活用するケースが増え、声優やクリエイターを出演させる企画番組も続々誕生。放送に変わるアニメ公開媒体としての存在感を高めていった。

2010年代にはスマートフォンによる動画視聴が普及し、2010年代半ばに入るとdアニメストア(一部テレビアニメの製作委員会にも参加)などの主にスマートフォン向け配信サイトの増加や、海外の大手配信サイトの日本進出など、従来の映像ソフトビジネスが頭打ち状態に入る中で海外市場も視野に入れた有料インターネット配信ビジネスが活発化した。

TOKYO MXは2015年7月よりスマートフォン専用アプリ『エムキャス』を利用しての全国への同時配信サービスを開始している(ただし著作権などの都合上配信されない番組もある)[42]

AbemaTVは2016年7月より一部新作を最速無料配信(一部はテレビ最速放送と同時無料配信)する「新作TVアニメチャンネル」を開設、新作テレビアニメ配信事業に参入[43]

2020年代にはインターネット配信による配信料が収益の柱となっており[36]、パッケージは収益よりもグッズや特典と組み合わせるファン向けのアイテムと言う傾向が強まっている。

NHKは2020年3月より総合・Eテレの同時常時配信・見逃し配信の「NHKプラス」を開始した。

楽天グループは2021年よりRチャンネルで「アニメ」・「名作アニメ」を開設。
レンタルビデオ

かつてはアニメ関連のレンタルビデオ市場も規模が大きかった。しかしネット配信の普及により、レンタルビデオ店の閉店が相次いでいる[44]
日本のテレビアニメの放送における諸問題の現状
時間帯の競合

民放とNHKを合わせた、2局以上のチャンネルで異なるアニメ番組を同時に放送することによる競合の発生は古くから見られるが[注釈 53]、ローカル局でも日曜日の早朝・夕方枠にアニメ・特撮番組が集中し、競合することがある[注釈 54]

テレビ東京の系列局と独立局を有する、東名阪地区の場合はなおさらであり、本放送のみにこだわるならば複数の録画機器か、2番組以上の同時録画が可能な録画機器を使用しないと視聴できない時間帯がほとんどであり、再放送を含むと、2020年現在では3番組以上の同時録画が可能な録画機器でないと視聴できない時間帯も多く見られる。また、BSデジタル放送では、BS-TBS[注釈 55] を除いたキー局系BS民放4局とBS11ほか各局で23 - 翌1時台に複数の番組の重複が恒常化している[注釈 56]

地上波における時間帯の競合を回避するために枠の曜日変更を行った例も存在する[注釈 57]

2015年4月期には同じ『週刊少年サンデー』連載原作アニメ同士による競合も発生している[注釈 58]
再放送の減少

1980年代後半に入ると地上波キー局系列での
再放送は全体的に減少傾向にある。これはビデオデッキの普及も大きいとされる[45]

地上波での民放アニメ番組の地域格差の諸問題「アニメの歴史」、「基幹放送普及計画」、および「テレビ番組#日本の地上波での民放テレビ番組の地域格差の諸問題」も参照

民放向けテレビアニメは「地上波での放送」を前提に企画・製作される傾向が強い[注釈 59]。これは2010年代に入るとインターネット配信ビジネスにおける国内外不問で配信業者への販売価格が「(特に日本の首都圏での)地上波での放送した、という実績」の有無に大きく影響されることにあり、「地上波で放送されたことのない番組」の販売価格が不利な傾向になるためである[4]

一方でNHKではBS放送向けに企画・製作されているものも多い。

2000年代以降、4大ネットワーク(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、フジテレビの各系列)の系列局における同時ネットの放送番組が減少傾向にある一方で、上記に記したコアなファン向けに急増した深夜アニメなどのローカルセールス枠放送番組の場合、大都市圏(特に東名阪地区)以外では余り放送されておらず、地方局で放送されても遅れネットの幅が大きい番組も多く見られる(クール単位あるいは年単位=4クール以上の遅れに至る事例もある)。

また、製作局での本放送時間帯が諸事情で変更ないし放送期間の延長などで編成の折り合いが付かず、一部の地方局ではシリーズ途中で打ち切られる例もたまに見られる[注釈 60]

なお、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}長らく作品の舞台となる実在する地域(またはモデルの地域)や、原作者の出身地である地元局で放送されない事例が多かった[注釈 61][要出典]。しかし舞台となる地元側から地域おこしの一環としての要望[注釈 62] や、ファンによる聖地巡礼(舞台探訪)文化の定着などから製作側が当初から舞台地元局での放送を念頭に置く事例[注釈 63] が増加し、さらに青森県弘前市を舞台にした『ふらいんぐうぃっち』では青森放送[46]香川県を舞台にした『うどんの国の金色毛鞠』に西日本放送が、それぞれの製作委員会に参加している。


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