詳細は、「アニメの歴史・深夜アニメ史・UHFアニメ史」を参照。
顕著な成長を遂げている時期を「アニメの成長期」もしくは「アニメブーム」と呼ぶ。以下の分類において参考にした関連書籍の略称を挙げる。
増田:増田弘道『アニメビジネスがわかる』/津堅:津堅信之『アニメーション学入門』/氷川:氷川竜介『世紀末アニメ熱論』
以下、便宜上アニメブームを3つに分けて解説しているが、評論家によっては主に『鉄腕アトム』によって引き起こされたアニメブームを第一次としないために、第二次・第三次がそれぞれ繰りあがって、第一次・第二次と呼ばれる場合がある。
第一次アニメブーム
発生期間
1963年?1960年代末。『鉄腕アトム』の放送開始からアニメ定着期まで。(増田)1960年代。(津堅)
発生要因・結果
『鉄腕アトム』による第一の衝撃。(氷川)『鉄腕アトム』のヒット。およびこれを受けての新規事業参入者によるテレビアニメの新作数の増加。子供の間でのアニメの定着。(増田)
第二次アニメブーム
発生期間
1977年?1991年。『宇宙戦艦ヤマト』劇場版公開からOVA発売タイトルピークまで。(増田)1970年代後半?1980年代後半。(津堅)『さらば宇宙戦艦ヤマト』の公開前後。(小川びい[23])1977年?1985年。ハイターゲットアニメが増加傾向だった時代。ブーム終了の認識がされたのは「マイ・アニメ
2000年代以降、小・中学校の週休2日制度導入で視聴が可能となった土・日曜日の午前枠を中心とする、玩具販売や原作漫画販売などのキャラクタービジネスを主目的とした子供向け作品、『サザエさん』等のまだ視聴率が期待できるファミリー向け作品と、『エヴァンゲリオン』後のアニメブームで増加した「アニメオタク(アニオタ)」向け作品の分離という二極化が進行した。アニメオタク向け作品は製作委員会方式作品が多く[注釈 46]、主に三大都市圏の各テレビ局や衛星放送局の深夜で放送を行い、本放送後にパッケージ販売・ソフトのレンタルなどで作品を供給し、収益をあげるという構造になっている。特にコンテンツが乏しくスポンサー料の安い放送枠が多い独立放送局は多くのアニメを放送した(UHFアニメ)。ただし独立局各局においては、キー局各局と比べると採算ラインが低いことから、ゴールデンタイム帯で放送するアニメもある[8]。 1990年代後半の視聴率低下はアニメ業界に多大な影響を及ぼした[26]。フジテレビのアニメプロデューサーで執行役員も務める清水賢治によると、「少子化の影響や塾通いの増加による子供たちの夕刻?19時台の在宅率の低下が大きい」と語り、一時はアニメ自体の放送を取り止めることも検討されたほどであり、結局は土日の朝枠に移動させる動きが主流になったという[8]。 さらにファミコン登場以降、家庭用ゲーム機の普及で子供の関心がゲームに移ったことで、アニメ関連の玩具売り上げ低下によって玩具メーカーがスポンサーから撤退し、夕方からゴールデンタイムにかけての放送枠確保が難しくなっていた[26]。 2000年代後半になると、キー局各局ではゴールデンタイム枠放送作品の消滅が相次ぐ。深夜アニメ本数当時最多を記録した2006年にはゴールデンタイム側は逆に撤退戦の状況となり[27]、フジテレビ系列では2006年9月、日本テレビ系列では2009年3月を以ってゴールデンタイム帯からアニメ枠を撤退した。テレビ東京系列では2000年代前半に最大6枠あったゴールデンタイムのアニメ作品の総本数は増減を繰り返した末、2018年9月をもって木曜19時台放送枠2本が日曜夕方枠へ移行により、ゴールデンタイム帯から全面撤退[28]。
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