テレビアニメ
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商業テレビアニメの開始時から1990年代まで大半が子供番組でもあったため[注釈 28]、商品単価の低い子供向け商品玩具文房具食品生活用品教材コンピュータゲームなど)の製造・販売を手がける企業が主要スポンサーであった。原作の版元主題歌を扱うレコード会社もスポンサーに付きやすい。原則として30分の放送枠であることから、テレビ局の営業収益面において不利であり、同時間帯で20%?30%台の高視聴率のアニメより、視聴率10%強のクイズ番組トーク番組ドキュメンタリー番組テレビドラマなど、商品単価が高く収益の大きい家電自動車化学工業などの大手企業が主要なスポンサーの番組が営業収益面で有利な傾向があった。また『世界名作劇場』シリーズや『サザエさん』など、一社提供番組もあったが、時と共に減少して行った。

深夜アニメの場合、ビデオグラム版(DVDブルーレイなど)の販売促進を主とした戦略となる都合上、どの作品であってもビデオグラム版の販売元がスポンサーに付く傾向にある。製作委員会関連のものだけでなく「スポットCM枠を埋められるか」も重要になるため、経済力の低い地域や民放衛星放送では、なかなか埋められるだけのスポンサーを獲得する事が厳しい状況にある(後者の場合はローカルスポンサーが付きにくい性質を抱えているため)。
放送技術・素材の変化
放送素材の変化
フィルム
草創期からフィルム撮影で原盤を制作し、原版から放送局に納品するフィルムを作成して放送する形態が長年続いていた。この手法はフィルムの経年劣化や、再放送での連続使用による劣化の問題が生じている。
VTR
1990年代、音声多重放送が一般化する頃とほぼ同時期に放送局納品の素材がフィルムからVTRに切り替わる。これはセルアニメからデジタルアニメに制作方法が移行したことによる。テロップ挿入などが容易になる利点もあり、VTR移行前後にはテロップを多用するアニメも見られた[注釈 29]
デジタル記録媒体
ハイビジョン対応(高解像度)の液晶テレビBDプレーヤーBDレコーダーPS3PS4PS5Xbox OneXbox Series X/S)の普及により、アニメの記録媒体はVHSなどのビデオテープからDVD、さらにはBlu-ray Discへと切り替えられている(旧作を、より高画質のBlu-ray Discに最適化するようHDリマスターを施されるケースも増えている)。
放送技術の変化

16:9のワイド画面の登場、ハイビジョン放送に対応した液晶テレビ機種の登場・BSデジタル放送地上波デジタル放送(地デジ)の開始によりハイビジョン環境が普及するようになると、それに合わせて16:9サイズ制作作品が増えていったが、登場当初はハイビジョン対応の制作・放送機材などが非常に高価で、NHK BS-hiでの放送作品以外はSD画質アップコンバートするものが主流であった。

2000年代後半に入ると、放送局や制作会社においてハイビジョン対応の制作・放送機材への更新が進むにつれて、民放作品でもハイビジョン制作の作品が次第に増加し(長寿番組の場合は途中でハイビジョン制作に移行して行った)、地アナ放送終了後の現在、新規に制作されるテレビアニメは全て16:9ハイビジョン制作になっている。地上波民放各局では16:9サイズで制作された作品を地上波デジタル放送では額縁放送(場合によっては画面の左右カットの4:3サイズ)放送の放送局も存在したが、地上アナログ放送廃止に向けて全てフルサイズ放送に移行した(独立局各局でもキー局およびその系列局よりは遅れたが、対応を完了させた)。

なお、2009年9月期までのTBS製作作品[注釈 30] や、かつてのテレビ東京系列局製作作品の一部においては、16:9ハイビジョンマスターでも地上波ではデジタル放送も含めて4:3左右サイドカットとなっていた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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