その後もテレコムはワーナー・ブラザースのテレビアニメ『バットマン』『スーパーマン』の作画を手がけるなどして、1997年から1998年度のエミー賞「優れたアニメーション演技賞」を八崎健二、矢野雄一郎、増田敏彦、青山浩行の4名のテレコムの原画陣が受賞。1990年からの4度目のエミー賞受賞となっている。テレビのリミテッドアニメで発展してきた日本のアニメ界において、フルアニメーションの技術を持つスタジオとして存在感を示した。アニメーターの今石洋之や安彦良和らによると、日本のアニメーターの間でもテレコムには名門あるいは最高峰の登龍門というイメージがあるという[5]。これには、テレコムの新人募集に対して、宮崎駿、高畑勲、大塚康生の下で学びたいという志願者が殺到、難関を突破したのは実力者ばかりという理由がある。
2001年、テレコムが長年発注を受けて来たワーナー・ブラザースが、外注を全て韓国に回すようになる。日本国内では東京ムービーの子会社として、東京ムービー新社制作作品の外注をこなしてきたが、2002年にWOWOWで放送された『パタパタ飛行船の冒険』をきっかけに単独制作に参入。海外向けから日本国内向けの制作へ転換する。またマッドハウスとの共同制作の『無人惑星サヴァイヴ』(2003年-2004年)や単独制作作品『タイドライン・ブルー』(2005年)等ジュブナイルSF作品を手がけたほか、日本国内他社が制作する作品のグロス請けも請け負う。
2017年3月期から2期連続で債務超過となっている[6][7]。同年8月10日付で、資本金を9800万円から1000万円に減資した[8]。 開始年放送期間タイトル監督アニメーション
作品履歴
テレビアニメ
プロデューサー備考
2002年1月 - 6月パタパタ飛行船の冒険矢野雄一郎N/A
2003年10月 - 2004年10月無人惑星サヴァイヴ丸山正雄
竹内孝次共同制作:マッドハウス
2004年10月 - 12月双恋富沢信雄N/A
2005年7月 - 9月タイドライン・ブルー飯田馬之介
2006年7月 - 9月無敵看板娘富沢信雄谷口理
2007年7月27日ルパン三世 霧のエリューシヴ増田敏彦竹内孝次
10月 - 12月もやしもん矢野雄一郎粟飯原君江
谷口理共同制作:白組
2008年4月 - 9月二十面相の娘富沢信雄谷口理共同制作:ボンズ
2010年4月 - 2011年3月ひめチェン!おとぎちっくアイドル リルぷりっ森脇真琴
2011年12月2日ルパン三世 血の刻印 ?永遠のMermaid?滝口禎一N/Aアニメーション制作協力:日本アニメーション
2012年7月 - 9月もやしもん リターンズ矢野雄一郎樋口真也
上川和也共同制作:白組
2014年1月 - 4月Z/X IGNITION山口祐司井内知樹
7月 - 9月戦国BASARA Judge End佐野隆史伊東耕平
7月 - 12月フランチェスカ熊谷仁志
矢野雄一郎共同制作:ハートビット
2015年10月 - 2016年3月ルパン三世 PART4友永和秀(総)
矢野雄一郎井内知樹
2016年1月 - 3月ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション川口敬一郎伊東耕平
1月8日ルパン三世 イタリアン・ゲーム友永和秀(総)
矢野雄一郎井内知樹
7月 - 9月orange浜崎博嗣諸澤昌男
2017年1月 - 3月チェインクロニクル ?ヘクセイタスの閃?工藤昌史共同制作:グラフィニカ
2018年4月 - 9月ルパン三世 PART5矢野雄一郎堀川優子
7月 - 10月つくもがみ貸しますむらた雅彦田中奈都湖
2020年4月 - 6月神之塔 -Tower of God-佐野隆史徳永智広
諸澤昌男
2021年4月 - 6月イジらないで、長瀞さん花井宏和徳永智広
2023年10月 - 2024年3月七つの大罪 黙示録の四騎士小平麻紀田中奈都湖
2024年4月 -アストロノオト高松信司(総)