テニス
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シングルスとダブルスでは判定とするサイドラインが異なる[8]
タッチ (touch)
ネットにラケットや体で触れた時、またボールがラケットや体にかすったことで失点となったと判断された場合や、ボールが天井などの構築物に触れたと判断された時などにコールされ、失点となる。
ナット・アップ、ノット・アップ (not up)
打球時にボールがすでに2回バウンドしていた場合の審判によるコール。
オーバールール (overrule)
線審の判定を主審が覆すこと。
トス (toss)

サーブの際にボールを上空に投げ上げる動作。

試合開始前に、初めにサーブを行うプレーヤーを決定するための動作。コイントスと、ラケットによるトスがある。以下はラケットを使用する場合である。1人のプレーヤーがグリップを軸にしてラケットを回転させ、ラケットが地面に倒れ静止した状態での表裏を、ラケットが回転している間に相手側のプレーヤーが当てることにより行う。このとき、ラケットを回すプレーヤーは、相手側のプレーヤーに対して以下に示すような問いかけを行い、公正を期すため応答がある前にラケットを回す。トスの結果により選択権を得た側が、「サーブを初めに行う」「レシーブを初めに行う」「ネットのいずれかの側のコートに入る」「選択権を相手に譲る」のいずれかを選ぶ。なお、規定の練習が開始されるとコートの状況の確認が可能となるため、トスは規定の練習の前に行われる。
ラフ・オア・スムース (rough or smooth)、またはスムース・オア・ラフ (smooth or rough)
かつてのラケットには、飾りガット、あるいは飾り糸と呼ばれる紐が結わえられており、紐が平坦である側が表(スムース)、凹凸がある側が裏(ラフ)と判断される。飾りガットが廃れた一方で、グリップエンドのラケット製造者のマークを用いて表裏を判断するようになった。
アップ・オア・ダウン (up or down)
グリップエンドのマークが正しい向きになっている場合は表(アップ)、上下逆になっている場合は裏(ダウン)と判断される。
フィッチ (which)
上2つの選択肢を特に指定せず、単に「どちらか」を答えさせる意味での問いかけ。

ノー・アドバンテージ・スコアリング方式
試合時間の短縮を図って採用されることのあるルールで、デュースの後1ポイントでそのゲームの取得者を決定する。この1ポイントをディサイディング・ポイント (deciding point) と呼ぶ。略して「ノー・アド」などと呼ばれることがある。
レシーバーズ・チョイス (receiver's choice)
ノー・アドバンテージ・スコアリング方式のゲームで採用されることがあり、デュースの後ゲームを1ポイントで決める時に、サーバーが左右どちらからサーブを行うかを、レシーバー側が決めることができる。審判は「Deuce. Deciding point, receiver's choice.」とコールする。
リタイアメント (retirement)
試合中の棄権。
ウォークオーバー (walkover)
相手側が何らかの理由で試合を開始できなかった場合に与えられる不戦勝。
ゲーム、セット、アンド マッチ(game, set and match または game, set, and match)
「ゲーム終了、セット終了、そして試合終了」の意で、試合終了時にコールされる(なお英語では、ゲームセット (game set) という言葉は、チェスなどのゲーム用具一式の意を持つ)。
プレー
グリップ(ラケットの握り方)
主にコンチネンタル、イースタン、ウエスタンの3つの握り方がある。コンチネンタルはボレーやスマッシュに、イースタンはフラット、トップスピン、スライスとどれも打てる。ウエスタンはフラットやトップスピンに適している。
ストローク
ボールを打つこと。フォアハンドストロークとバックハンドストロークがある。
フラットストローク
ボールに対してラケットの面(フェイス)をフラットにして打つ。スピードのあるボールが打てる。
トップスピンストローク
ボールに強い順回転をかけることにより、落差の大きい打球となり、高くバウンドする。
スライスストローク
ボールに逆回転をかけることで、バウンドした後に低く滑るような打球となる。
ロブ (lob)
相手の頭上を抜いたり、時間を作るなどの目的でボールを高く打ち上げること。フラット、アンダースピン、トップスピンの3つがある。
スマッシュ (smash)
相手のロブや山なりのボールを頭上で強く叩き返すこと。スマッシュがアウトせず決まった場合、更に打ち返すことは困難で、通常は一点が決まる
[9]
ボレー (volley)
相手が打ったボールをバウンドする前に打ち返すこと。ボレーにはミドルボレー、ローボレー、ハイボレー、ハーフボレー、ドロップボレー、アングルボレー、ドライブボレーなどがある。
サーブ (serve)
ボールを空中に離し(「トス」と呼ぶ)、そのボールをラケットで打つこと。「サービス」(service) とも言い、サーブを打つ人を「サーバー」と呼ぶ。サーバー側コートのベースライン後方から対角にある相手コートのサービスエリア(サービスボックスとも言う)にサーブを入れる事で、ゲームのポイントが開始される。サーブがサービスエリアに入らなかった場合、前述のように(「ルール」の項を参照)、1ポイントにつき1度のみ失敗(フォールト)が許されており、もう1度サーブを打つことができる。2度目のサーブも失敗した場合、ダブルフォールトとなり、サーバーはそのポイントを失う。トスを上げる場所は特に規定されているわけではないが、多くの場合、頭上に上げる。サービスエリアに入りかつ相手がサーブしたボールに触れる事ができなかった場合、このポイントを「エース」(Ace) と呼ぶ(日本では「サービスエース」と呼ばれる事が多い)。また、かろうじて触れられたものの、エース級のサーブでポイントを取った場合は「サービスウィナー」と呼ぶ。サーブの種類はボールの回転で分類されることが多く、主に「フラットサーブ」、「スライスサーブ」、「スピンサーブ」などと呼ばれる球種が存在する。しかし実際のところ、これらの球種の分類は回転量や回転の方向についてのものであるため、明確な区別が難しく、複数の性質を併せ持つ中間型も多い(「スライスサーブ」と「スピンサーブ」の両方の性質を持つ「トップスライスサーブ」などが知られている)。また、回転ではなく打法における分類としては、ラケットの先端を水平よりも下側に向けた状態から打つサーブを特にアンダーサーブと呼ぶ。
フラットサーブ
ボールの回転量が少なく、軌道の変化に乏しいので、他の回転をかけたサーブに比べるとサービスエリアに入れることは難しいとも言えるが、その分最もスピードを出すことのできるサーブである。スピン系のフラットサーブなど。スライスサーブボールに横回転をかけて打つサーブ。回転の効果でボールは横に曲がりながら飛び、バウンド後も切れていく球筋をたどる。安定性も高く、セカンドサーブとして使うのにも適してる[10]。スライスサーブは下から上に回転をかけたり、上から振り下ろすイメージで回転をかけたりといろんなテクニックがあるため注意が必要である。 スピンサーブ前方への回転が主で、落差の大きい軌道を描く。このため、前述のフラットサーブなどよりも比較的サービスエリアに入れることが容易である。バウンド後は回転の影響により他のサーブに比べて高く弾む。サービスエリアに入る確率が高いこと、また高く弾むために攻撃されにくいことからセカンドサービスとして用いられることが多い。回転方向によっては、やや左に跳ねさせたり、逆にやや右に跳ねさせたりといった調節も可能である。「ツイストサーブ」や「キックサーブ」と呼ばれるサーブがあるが、もともとスピンサーブがこのような別名を持っている。一方、これらの呼称をそれぞれ独立したサーブとして差別化しようとする動きもある。
リターン (return)
サーブを返球すること。返球したボールがサーバーに触れずにポイントを得た場合「リターンウィナー」と呼ぶ(日本では「リターンエース」と呼ばれることが多いが、「エース」はサーブ側のみに使われる用語であり、厳密には誤りである)。
ポーチ (poaching)
ダブルスにおいて、ネット付近にいるプレーヤーが、移動して自分のパートナーの方へ打たれたボールをボレーする攻撃的な動作。
ダウン・ザ・ライン(down the line)
相手のコートへ打たれたボールがサイドラインに沿ってまっすぐであることの表現。
コードボール
自分もしくは相手が打ったボールがネットに当たり相手側のコートに入ること。
ウィナー
ボレーやドロップショットなどで相手が全く触れずに得点となること。前述の「リターンウィナー」もこれに含まれる。
プレイのスタイル

アグレッシブベースライナー (Aggressive Baseliner)
前に出ることをせず、後方のベースライン付近から強打で攻撃するプレーヤー。
カウンターパンチャー (Counter Puncher)
自分からは強打せずに相手のショットを拾って粘り、ミスを誘ったり、相手の強打を利用してカウンターを狙うスタイルのプレーヤー。
サーブアンドボレーヤー (Serve and Volleyer)
サーブを打った後すぐにネット付近に移動してボレーやスマッシュを行うプレーを得意とするプレーヤー。
オールラウンダー (All-Arounder)
万能なプレーを行うことのできるプレーヤー。
スプリット・ステップ (split step)
相手側がボールを打つ直前に小さくジャンプする一つのフットワークの技術。
アイ・フォーメーション (I-formation)
ダブルスにおいて、ポイントの開始前に、サーバーのパートナーがネットの中央付近に位置している陣形。
オーストラリアン・フォーメーション (Australian formation)
ダブルスにおいて、ポイントの開始前に、コートを左右に分ける中心線よりも右側か左側のどちらか一方にサーバーとそのパートナーの両方が位置している陣形\。
ホットドッグ (hot dog)
プレイヤーがロブをネットから離れる方向へ追っていき、ネットに背中を向けた状態でボールを両足の間で打つプレー。
バギー・ウィップ (buggy whip)
フォアハンドでの打球時のフォロー・スルーが、体の前を通って逆側に行かず、低い場所から高い場所へ移動して同じ側で終了する打法。この打法を行う選手としては
ラファエル・ナダルが知られる。名前は馬車の馬を鞭で打つ御者の動作に似ていることに由来する。
ジャックナイフ (jack knife)
ストローク時にボールにスピン系の回転がかかり高く跳ね上がったときに対応するためにジャンプをしながらバックハンドでスマッシュを打つ方法。主に身長が低い選手が多く用いている。
その他
テニス肘、テニス・エルボー (tennis elbow)
プレーヤーの技術やラケットが不適当であるために腕に過度の振動が伝わっていることが原因とされるけが。
ベーグル (bagel)
試合で自分もしくは相手にセットの中で1ゲームも取れないまた取られないことを言う(6-0、6-3 など)。また2セット続けて1ゲームも取れないまた取られない場合はダブルベーグルと呼ぶ。日本のテニス用語では団子とも言われる。
四大大会

全豪オープン1月

全仏オープン5月 - 6月

ウィンブルドン選手権6月 - 7月

全米オープン8月 - 9月

四大大会を1年間で全て優勝することを年間グランドスラム(複数年に跨っての達成はキャリア・グランドスラム(生涯グランドスラムとも))と呼ばれる。

これにオリンピックの金メダル獲得をも達成すると「ゴールデン・スラム」と呼ばれ(グランドスラムをオリンピックの開催年(オリンピアード)に達成し、かつオリンピックの金メダルを獲得することを年間ゴールデン・スラムという)、更なる難易度を要するものである。1988年に当時19歳のシュテフィ・グラフが達成し、この言葉が作られた。

グラフの後に達成した選手は、2008年に車いすテニス界において日本人プレーヤーの国枝慎吾が成し遂げている(全豪オープン、ジャパンオープン、全英オープン、全米オープン、パラリンピック)が、グラフが達成したのは年間グランドスラムで、国枝の達成したものはキャリア・ゴールデン・スラムである。
日本
伝来

諸説[注釈 3]あり、1878年(明治11年)にアメリカ人教師のリーランドが文部省体操伝習所で紹介説が広く流布されているがこれも確たる証拠はないとされ、いまだ詳らかではない。

このあと、明治期の日本で調達が困難であったローンテニス用具を、安価なゴムボール等の代用品で賄った。これがやがて軟式テニスと呼ばれる様になり、体操伝習所の教師であった坪井玄道が普及に尽力し、伝習所の卒業生が教師となって各地の学校に赴任し伝えることにより[11]独自の発展を遂げ、今日のソフトテニスに至る。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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