テッサリア
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1204年、第4回十字軍コンスタンティノープルを陥落させると、十字軍指導者であったモンフェッラート侯ボニファーチョ1世テッサロニキ王国を建国し、テッサリアを支配した。1225年にはイピルス専制侯テオドロス1世コムネノス・ドゥーカスがテッサリアを占領した。1271年には、先代イピルス専制侯の庶子であったヨハネス1世ドゥーカスがテッサリアにおいて自立し、独自の地方政権(テッサリア尊厳公国)を建てた。1309年にはイベリア半島出身の傭兵団であるアルモガバルスがテッサリアに入り、この地を拠点としてアテネ公国を征服している。1318年にテッサリア尊厳公ヨハネス2世ドゥーカスが後継者なく没すると、アルモガバルスによってネオパトリア公国(英語版)が樹立された。その後、1337年にはセルビア王国ステファン・ウロシュ4世ドゥシャンによって占領された。
オスマン帝国

オスマン帝国による最初のテッサリア侵攻は1386年に行われ、ラリサを一時的に占領した。1392年から93年にかけて2回目の侵攻が行われ、ラリサが再占領された。1394年にはバヤズィト1世の親征が行われた。

1402年のアンカラの戦いでオスマン帝国が敗北すると、テッサリア東部は東ローマ帝国側に奪還された。1423年、ムラト2世によってテッサリアは再び占領された。
近代ギリシャ

1821年にギリシャ独立戦争がはじまり、1832年にギリシャの独立が列強とオスマン帝国に承認されるが、テッサリアは当初その領域には含まれなかった。テッサリアの帰属はギリシャ王国とオスマン帝国との間の紛争事項となった。

1881年、テッサリア全域はオスマン帝国からギリシャに割譲された。
行政区画

テッサリア地方は、以下の5つの行政区(περιφερειακ?? εν?τητε?、ペリフェリア構成地区)から構成されている。これらの地区は、2010年の地方制度改革(カリクラティス改革)以前は自治体としての県(ノモス、νομ??)であった。2011年1月1日にノモスが廃止されて行政区となったが、このときにマグニシア県から島嶼部が分離されてスポラデス県となった。

行政区名綴り政庁所在地面積
(Km2)人口
(2001年)
1ラリサ
(ラリッサ)Λ?ρισα
Larissaラリサ5,381284,420
2トリカラΤρ?καλα
Trikalaトリカラ3,384138,047
3カルディツァΚαρδ?τσα
Karditsaカルディツァ2,636113,070
4マグニシア
(マグネシア)Μαγνησ?α
Magnisiaヴォロス2,367193,439
-スポラデスΣπορ?δε?
Sporades-27613,556


ラリサ県

トリカラ県

カルディツァ県

マグニシア県とスポラデス県

テッサリア地方には、基礎自治体である市(ディモス)が25ある。

ラリサ県

ラリサ

アヤ(英語版)

エラソナ(英語版)

キレレル(英語版)

テンビ(英語版)

ティルナヴォス(英語版)

ファルサラ



トリカラ県

トリカラ

カランバカ

ピリ(英語版)

ファルカドナ(英語版)



カルディツァ県

カルディツァ

アルギテア(英語版)

リムニ・プラスティラス(英語版)

ムザキ(英語版)

パラマス(英語版)

ソファデス(英語版)



マグニシア県

ヴォロス

アルミロス(英語版)

サゴラ=ムレシ(英語版)

南ペリオ(英語版)

リガス・フェレオス(英語版)



スポラデス県

アロニソス

スキアトス(英語版)

スコペロス



交通

道路・鉄道の路線一覧のうち、〔 〕内の地名はペリフェリア外を示す。
道路

首都アテネと第二の都市テッサロニキを結ぶ高速道路(GR-1 およびその新道にあたる A1)がテッサリアを縦断しており、欧州自動車道路 E65 に指定されている。西のイピロス地方との間には、ピンドス山脈のカタラ峠 (Katara Pass) を越えて GR-6(E92 の一部) が、北西の西マケドニアとの間には GR-3(E65 の一部)が走る。
欧州自動車道路


E65号線 (European route E65)  : 〔… - コザニ〕 - ラリサ - ヴォロス - 〔ラミア - …〕

E92号線 (European route E92)  : 〔… - イグメニツァ - ヨアニナ〕 - トリカラ - ラリサ - ヴォロス

主要な高速道路


A1号線 (Motorway 1 (Greece))  : 〔アテネ〕 - ヴォロス - ラリサ - 〔テサロニキ - エヴゾニ〕

GR-1号線  (Greek National Road 1)  : 〔アテネ〕 - ヴォロス - ラリサ - 〔テサロニキ - エヴゾニ〕

GR-3号線  (Greek National Road 3)  : 〔アテネ - ラミア〕 - ラリサ - 〔コザニ - フロリナ - …〕

GR-6号線  (Greek National Road 6)  : 〔イグメニツァ - ヨアニナ〕 - トリカラ - ラリサ - ヴォロス

GR-30号線  (Greek National Road 30)  : ヴォロス - カルディツァ - トリカラ - 〔アルタ〕

鉄道カランバカ駅。後方はメテオラ。

テッサリア地方では、19世紀後半から20世紀にかけてテッサリア鉄道 (Thessaly Railways) が狭軌(軌間1,000mmの「メーターゲージ」)の路線を敷設した。国有化されてギリシャ国鉄(OSE)に組み込まれたのち、1970年に一部区間が標準軌に改められ、アテネとテサロニキを結ぶ幹線に組み込まれた。
主要な路線


ギリシャ国鉄

幹線鉄道網(Major Rail network) : 標準軌

〔アテネ - ラミア〕 - ラリサ - 〔テサロニキ〕


テッサリア鉄道 : 狭軌(1,000mm)

Palaiofarsalos - カルディツァ - トリカラ - カランバカ

ラリサ - ヴォロス


このほかピリオ山には、観光用のピリオ鉄道 (Pelion railway) がある。
港湾

ヴォロス港

空港

ネア・アンヒアロス空港
(英語版) : ヴォロス近郊

スキアトス空港(英語版) : スキアトス島

このほか、ラリサにも商業空港 (Larissa National Airport) があったが、1987年に閉鎖されて以降軍用に用いられている。
文化・観光

テッサリア地方北西部のカランバカ近郊には、奇岩の上に建つ修道院群で知られるメテオラがあり、ユネスコ世界遺産に登録されている。
^ ここでの「都市」は中心市街地区を指し、自治体の郊外部を含まない。

参考文献

Πραγματικ?? πληθυσμ??. Νομο?, δ?μοι, κοιν?τητε?, δημοτικ? και κοινοτικ? διαμερ?σματα και οικισμο? (PDF) (2001年国勢調査による行政区画別実住人口) - ⇒Ελληνικ? Στατιστικ? Αρχ?(ギリシャ国家統計局)

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、テッサリアに関連するカテゴリがあります。

テッサリア地方政府公式サイト

西マケドニア地方中央マケドニア地方


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