テオドール・ホイス
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彼は西側連合国の占領地域にある全てのリベラル政党の結集を目指した。同年、ドイツ連邦共和国基本法を制定する制憲会議のメンバーに選ばれる。1949年に第一回ドイツ連邦議会選挙が行われて彼も当選したが、9月12日に連邦会議による投票で連邦大統領に当選したため、議員を辞職した。この会議の際の対立候補はドイツ社会民主党 (SPD) のクルト・シューマッハーであった。1954年に事実上対立候補なしで再選され、2期目を迎える。新憲法は大統領の3選を認めておらず、憲法改正も検討されたが彼はそれを断り、結局2期10年を務めた。

大統領として1953年にドイツ芸術家支援協会を設立。在任中ホイスは政党を越えた権威を保ち、ドイツの民主主義、リベラル、そして文化的伝統の象徴として、成立まもない共和国が外国の信頼を勝ち得ることに努力した。1956年に最初の外遊先としてギリシャを訪問して以降、外国訪問でドイツに対する信頼回復に寄与した。退任から4年後の1963年に死去し、シュトゥットガルト郊外の墓地に葬られた。
表彰

1949年、設立間もないベルリン自由大学から名誉博士号を授与される。ゆかりのあるベルリン、シュトゥットガルト、ハイルブロンはじめ多くの街の名誉市民とされる。1959年、ドイツ書籍協会平和賞を受賞。死後の1964年にはテオドール・ホイス賞(ドイツ語版)が創設され、民主主義の発展に模範的貢献をした人物に授与されている。ホイスの名はドイツのすべての町で通りや広場、学校の名として目にすることが出来る。また2002年まで流通していた2ドイツマルク硬貨の裏面にも彼の横顔があしらわれていて馴染みになっていた。2002年には彼が晩年シュトゥットガルト郊外で住んでいた家がテオドール・ホイス博物館(ドイツ語版)として公開されている。彼に関する博物館(ドイツ語版)は故郷のブラッケンハイムにもある。

自身が政治家で慈善事業に携わったエリー夫人(ドイツ語版)は、アルベルト・シュヴァイツァーと懇意で夫妻共に親交があった。
語録

「多数の外面的自由は、各自の内面的自由によって生きる」

「そこから何も生えてこない唯一の堆肥 (Mist) とは、ペシミスト (Pessimist) だ」(一種のダジャレ)

「忘却は赦しであると同時に危険でもある」

「常に真実を言う者は、悪く記憶されるものだ」

「狩猟は人間の精神疾患の一変態だ」

「"Baum"(木)というのはごく短い言葉だが、その背後にはメルヘンと奇跡に満ちた世界がある」

「それじゃ、しっかり勝っておくれよ」(
ドイツ連邦軍の新兵に対して)

関連項目

ドイツ民主党

民主民族党 (ドイツ)

ドイツ連邦共和国基本法

文献

Thomas Hertfelder & Christiane Ketterle: Theodor Heuss, Publizist - Politiker - Prasident. Begleitband zur standigen Ausstellung im Theodor-Heuss-Haus. Stiftung Bundesprasident-Theodor-Heuss-Haus, Stuttgart 2003,
ISBN 3-9807404-4-7

外部リンク

Stiftung Bundesprasident-Theodor-Heuss-Haus(ホイス博物館)

ドイツ大統領府(独語、英語、仏語、西語)

ドイツ歴史博物館(独語)

Arbeitszimmer von Theodor Heussホイスの書斎の3D体験(要QuickTime Player)

ブラッケンハイムにあるホイス博物館のウェブサイト(独語)

公職
先代
カール・デーニッツ
ドイツ国大統領 ドイツ連邦共和国連邦大統領
初代:1949年 - 1959年次代
ハインリヒ・リュプケ
党職
先代
結党 ドイツ自由民主党党首
初代:1948年 - 1949年次代
フランツ・ブリュッヒャー










ドイツ自由民主党党首(1948年 - 1949年)

テオドール・ホイス1948-1949 / フランツ・ブリュッヒャー1949-1954 / トーマス・デーラー1954-1957 / ラインホルト・マイヤー1957-1960 / エーリッヒ・メンデ1960-1968 / ヴァルター・シェール1968-1974 / ハンス=ディートリヒ・ゲンシャー1974-1985 / マルティン・バンゲマン1985-1988 / オットー・グラーフ・ラムスドルフ1988-1993 / クラウス・キンケル1993-1995 / ヴォルフガング・ゲルハルト1995-2001 / ギド・ヴェスターヴェレ2001-2011 / フィリップ・レスラー2011-2013 / クリスティアン・リントナー2013-


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