チルダ
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pの方は命題を表している[1]

単独に用いられるチルダ

単独で用いられるチルダ (freestanding tilde) は、数学においては関数等が漸近的に等しいことや図形の相似を表す記号などとして使われる[2]

「漸近的に等しい」例: n 2 + 1 ∼ n 2 ( n → ∞ ) {\displaystyle n^{2}+1\sim n^{2}\quad (n\to \infty )}

「確率変数が特定の確率分布に従う」例: w k ∼ N ( 0 , Q k ) {\displaystyle {\boldsymbol {w}}_{k}\sim {\mathcal {N}}({\boldsymbol {0}},Q_{k})}

また、X-SAMPAにあっては鼻音化を表す記号として使われている。
コンピュータ

単独のチルダはASCIIに含まれ、キーボードから容易に入力できることから、コンピュータ上においては非常に頻繁に使われる。また、多くのプログラム言語などで特定の役割を与えられている。以下はその例。

UNIXオペレーティングシステムでは、チルダはホームディレクトリを表す文字として用いられる(“~”単体で自身のホームディレクトリ、“~ユーザ名”でそのユーザのホームディレクトリ)。また、URLではしばしばユーザ別ホームディレクトリを表す記号として用いられる(例: http://www.example.com/~username/)。

C言語、およびそれに影響を受けた言語の多くでは、ビットごとのNOTを取る単項演算子として定義されている。

C++では、クラス名の頭に付けることでデストラクタを表す。

D言語では、クラス内で ~this と表記することでC++と同様デストラクタを表し、2つの配列を ~ で繋ぐと配列を連結する働きを持っている[3]

awkPerlRubyなどいくつかの言語においては、正規表現マッチングを行う =~ 演算子(awk では ~)と、その否定として !~ 演算子が用意されている。

なお、コンピューター上におけるこの文字の字形は、ダイアクリティカルマークとしての伝統に則って上方に寄せてデザインされている場合と、ハイフンなどと同様に中央の高さにデザインされている場合とがある。また、上に寄せた場合には波打たない直線の形にデザインされるものもある。
符号位置

チルダとされるUnicode上の文字および文字参照は次の通り。

記号UnicodeJIS X 0213文字参照名称
~U+007E1-2-18~
~チルド
TILDE
˜U+02DC-˜
˜
˜SMALL TILDE
˷U+02F7-˷
˷LOW TILDE
̃U+03031-11-93̃
̃チルド(合成可能), 鼻音化
COMBINING TILDE
̰U+03301-11-83̰
̰下チルド(合成可能), きしみ音
COMBINING TILDE BELOW
̴U+03341-11-85̴
̴チルドオーバーレイ(合成可能), 軟口蓋化あるいは咽頭化
COMBINING TILDE OVERLAY
∼U+223C-∼
∼
∼TILDE OPERATOR

大文字UnicodeJIS X 0213文字参照小文字UnicodeJIS X 0213文字参照備考
ÃU+00C31-9-26Ã
Ã
ÃãU+00E31-9-57ã
ã
ãポルトガル語グリーンランド語ベトナム語
ẪU+1EAA-Ẫ
ẪẫU+1EAB-ẫ
ẫベトナム語
ẴU+1EB4-Ẵ
ẴẵU+1EB5-ẵ
ẵベトナム語
ẼU+1EBC-Ẽ
ẼẽU+1EBD-ẽ
ẽベトナム語
ỄU+1EC4-Ễ
ỄễU+1EC5-ễ
ễベトナム語
ĨU+0128-Ĩ
ĨĩU+0129-ĩ
ĩグリーンランド語、ベトナム語
ⱢU+2C62-Ɫ
ⱢɫU+026B1-10-84ɫ
ɫ国際音声記号
ÑU+00D11-9-40Ñ
Ñ
ÑñU+00F11-9-71ñ
ñ
ñスペイン語など多数
ÕU+00D51-9-44Õ
Õ
ÕõU+00F51-9-75õ
õ
õポルトガル語、ベトナム語、エストニア語
ỖU+1ED6-Ỗ
ỖỗU+1ED7-ỗ
ỗベトナム語
ỠU+1EE0-Ỡ
ỠỡU+1EE1-ỡ
ỡベトナム語
ȬU+022C-Ȭ
ȬȭU+022D-ȭ
ȭ
ṌU+1E4C-Ṍ
ṌṍU+1E4D-ṍ
ṍ
ṎU+1E4E-Ṏ
ṎṏU+1E4F-ṏ
ṏ
ŨU+0168-Ũ
ŨũU+0169-ũ
ũグリーンランド語、ベトナム語
ỮU+1EEE-Ữ
ỮữU+1EEF-ữ
ữベトナム語
ṸU+1E78-Ṹ
ṸṹU+1E79-ṹ
ṹ
ṼU+1E7C-Ṽ
ṼṽU+1E7D-ṽ
ṽ
ỸU+1EF8-Ỹ
ỸỹU+1EF9-ỹ
ỹベトナム語

全角チルダ

この文字の全角 (fullwidth tilde) は「~」であり、UnicodeにおけるコードはU+FF5Eである。

この文字は
波ダッシュ「.mw-parser-output .jis2004font{font-family:"源ノ角ゴシック JP Normal","源ノ角ゴシック JP","Source Han Sans Normal","Source Han Sans","NotoSansJP-DemiLight","Noto Sans CJK JP DemiLight","ヒラギノ角ゴ ProN W3","ヒラギノ角ゴ ProN","Hiragino Kaku Gothic ProN","メイリオ",Meiryo,"新ゴ Pr6N R","A-OTF 新ゴ Pr6N R","小塚ゴシック Pr6N M","IPAexゴシック","Takaoゴシック","XANO明朝U32","XANO明朝","和田研中丸ゴシック2004絵文字","和田研中丸ゴシック2004ARIB","和田研中丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシック2004絵文字","和田研細丸ゴシック2004ARIB","和田研細丸ゴシック2004P4","和田研細丸ゴシックProN",YOzFont04,"IPA Pゴシック","Yu Gothic UI","Meiryo UI","MS Pゴシック";font-feature-settings:"jp04"1}?」(すなわち範囲などを表す「波線」)と字形が似ているが、UnicodeやJIS X 0213では別の文字である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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