チョコレート
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

大チョコレート企業は1960年代以降買収を繰り返しながら巨大化していく一方、高級チョコレート店の職人によるチョコレートにも大きな需要があり、この二つが日常一般市民の食しているチョコレート生産のほとんどを占めている[29]

日本にチョコレートが伝わったのは江戸時代である。寛政9年(1797年)3月晦日に、長崎寄合町の大和路という遊女が、オランダ人から貰った贈り物の記録中に「しょくらあと六つ」という記載がある。これが、日本国内でチョコレートの事を記した最初の史料とされる。他にも、京都蘭学者の廣川?が、長崎に6年ほど遊学したときの事をまとめた「長崎聞見録(1800年、寛永12年刊行)」では、「しょくらとを」の記録がある。「しょくらとを」は、「紅毛人の持渡る腎薬」と記されており、溶かして飲むとして扱われていたようである。ただ、幕府が正式にチョコレートを輸入したという記録はなく、一部オランダ人が私的に出島に持ち込み、彼らと付き合いのあった人々だけが、チョコレートを知っていたようである[30]

日本が本格的にチョコレートの事を知ったのは、幕末の頃である。1858年にヨーロッパへ派遣された文久遣欧使節がチョコレートの工場を見学している。他、幕府の命によりフランスに留学していた徳川昭武は、慶應4年(1868年)8月3日、「朝8時、ココアを喫んだ後、海軍工廠を訪ねる」と日記に記しており、これが記録に残る限り、日本人が初めてココアを飲んだ史料である[30]

また、記録は残っていないが、1613年慶長遣欧使節がヨーロッパに赴いた時期は、チョコレートを飲む習慣がヨーロッパの上流階層に広がっていた時期と重なるため、これに参加していた支倉常長たちが、初めてチョコレートを口にした日本人ではないかという説もある[31][32]
生産と消費

2009年にもっともチョコレートを多く生産した国はアメリカ合衆国で、1,569,490 t にのぼる。次いでドイツが多く、1,214,490 t を生産している。以下イギリスブラジルフランスイタリア日本ポーランドと続く。日本は年間 233,880 t を生産し、世界7位である。

2010年のチョコレート消費量(含む観光客による購入)は、ドイツが最も多く年間で一人当たり 11.6 kg を消費しており、以下スイスイギリスノルウェーデンマークと続く。日本は年間 2.1 kg で世界16位以下。

順位年間チョコレート生産量
(2009年、単位トン)[33]年間一人当たりチョコレート消費量
(2010年、単位kg)[34][35]
国生産量国消費量
1 アメリカ合衆国1,569,490 ドイツ11.6
2 ドイツ1,214,490 スイス10.5
3 イギリス532,350 イギリス9.7
4 ブラジル517,300 ノルウェー9.4
5 フランス404,880 デンマーク8.5
6 イタリア276,900 フィンランド7.3
7 日本233,880 スウェーデン6.4
8 ポーランド220,000 フランス6.3
9 ベルギー191,530 アメリカ合衆国5.3
10 スイス139,965 オーストラリア4.5
11 スペイン115,945 ベルギー4.4
12 スウェーデン52,282 イタリア3.7

チョコレートの規格

日本では、1971年3月、不当景品類及び不当表示防止法第10条第1項の規定に基づき、公正取引委員会の認定を受けた「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」によって規格が定められている。
カカオ成分


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:98 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef