チューリヒ
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ヨーロッパでは3番目に物価が高い都市で、スイスではジュネーヴに次いで高い[56]。典型的なスイスの教育に対する高い投資や全てのレベルで高いスキルの労働者の提供はチューリッヒの利点であり、市内には2つの大きな大学が立地しており、卒業生や高い技術研究へのアクセスを可能にしている。この結果、市内には多くの多言語の人々や高いモチベーションの人々がおり、様々な企業や研究機関の立地に反映されている[55]
スイス証券取引所ゼルナウ通りに面したスイス証券取引所

スイス証券取引所はSIX Swiss Exchangeと呼ばれ、以前はSWXとして知られていた。スイス証券取引所は、国際的に活動しているいくつかの金融システムを運営する主要なグループである。virt-x (en) 、EUREX、Eurex US、EXFEED 、STOXXが含まれる。SWXで生み出される為替出来高は2007年には1兆7,804億9,950万スイスフランに上る。同時期に行われた取引数は3,533万9,296に達し、スイスパフォーマンス指数(英語版)(SPI)の時価総額は1兆3,599億7,620万スイスフランに達する[57][58]。スイス証券取引所の開設は150年以上前に遡る。従来からの立ち会い場での証券取引の仕組みはジュネーヴ(1850年設立)やチューリッヒ(1873年設立)、バーゼル(1876年設立)では1996年にすべて電子取引に置き換わっている。2008年以来、スイス証券取引所はSWX Group、SIS Group、Telekurs Groupの統合により SIX Groupの一部である。
教育・研究機関チューリッヒ大学の本館

チューリッヒでは20の大学やカレッジ、専門機関で6万人の学生が高等教育を受けており、スイスではもっとも有名な二つの大学はチューリッヒ市内に立地している。チューリッヒ工科大学 (ETH Zurich) は国立の大学で、チューリッヒ大学チューリッヒ州の管理の下にある。両大学は2007年に世界のトップ50の大学のリストに含まれていた[59]

チューリッヒ工科大学は1854年、スイス連邦により設立され1855年に工科大学として開学した。ETHは特に化学や数学、物理学の分野で名声があり同大学からは21名のノーベル賞受賞者を輩出している。ETHは常に大陸ヨーロッパではトップ大学としてランク付けされている[60]。ETHは2つのキャンパスで構成され、本館は市の中心部に位置し新しいキャンパスは郊外に位置している。チューリッヒ大学は1833年に設立されたが、それ自身の始まりは1525年に遡りスイスの宗教改革者フルドリッヒ・ツヴィングリが創設した神学校を元にしている。今日では24,000人の学生を有し、毎年1,900人が卒業している。チューリッヒ大学はスイスでは一番大きな大学で、スイスのどこの高等教育機関のなかでも幅広い学部やコースを提供している。教育学のカレッジやスイス応用科学大学(英語版) (ZHAW)、チューリッヒ芸術大学 (ZHdK)の3つのトップクラスの専門校があり、応用研究と開発を提供することによりチューリッヒの知識と研究の柱の名声に貢献している。チューリッヒにはまた知識とイノベーションのコミュニティ(気候変動の緩和と適応に関するもの)の中心である欧州工科大学(英語版) が一緒に立地している[61]
メディア

多くのスイスの大手メディアの本社がチューリッヒには置かれており、タミディア(英語版)(tamedia)やリンギア(英語版)(Ringier)、ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング(NZZ-Verlag])などがある。スイスにおいてチューリッヒはドイツ語圏のメディアの立地に関して重要な場所の一つである。
テレビ・ラジオスイス放送協会のビル

スイスの公共放送であるスイス放送協会(Schweizer Fernsehen)は オエリコン駅北側のライトシェンバッハ地区にある。地域の民放テレビ局であるテレチュリ(英語版)(TeleZuri)の本社はエッシャー・ウィッズ広場近くにあり、 "Star TV"や"u1" 、"3+"はシュリーレン(英語版)にある。スイス・ドイツ語の公共ラジオ放送であるスイスラジオDRS(英語版)もチューリッヒに立地している。チューリッヒの民放ラジオ局にはリマト通り "Radio 24"、ゼーフェルトのクロイツ通りにある"Energy Zurich" 、"LoRa" 、 "Radio 1"などがある。チューリッヒには特定の期間だけ放送を行っているラジオ局もあり、"CSD Radio"は5月・6月、 "Radio Streetparade"は7月・8月、"rundfunk.fm"は8月・9月などである。
新聞

スイスでは知られたチューリッヒで発行されているノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング、ターゲス・アンツァイガー(英語版)、Blickの日刊の3つの大きな新聞社がある。3つの新聞社は日曜版も発行しており、 それぞれ"NZZ am Sonntag"、"SonntagsZeitung" 、"SonntagsBlick"が発行されている。3つの主要日刊紙の他にフリーペーパーが広く広まっており、20 Minutenは平日の朝に発行されている。
文化2008年のチューリッヒ映画祭

チューリッヒには豊かな文化の伝統があり質の高い博物館や美術館が立地しており、名の知れた室内管弦楽団や交響楽団、重要な劇場がある[62]

チューリッヒ映画祭は2005年に始まった映画祭で、ここ何年かでスイス国内や国際的な映画祭として認められてきている。映画祭は11日間の映画祭ではスターや新しい才能を引きつけ、国際的に人気のある作品を賞賛している[63]2008年のチューリッヒのストリートパレード

毎年行われるチューリッヒ最大でポピューラーなイベントにはストリートパレードがあり、世界でも最大規模のテクノとダンス音楽の祭典である。チューリッヒ湖沿いで行われ、8月の第二土曜日に開催されている。1992年に最初のイベントが開催され、当時は1,000人が参加していた。2001年には100万人が参加するまでになっている[64][65]。Zurifaschtは3年ごとに行われる祭典で、音楽を特徴とし花火は音楽に合わせられ[65]、旧市街にも呼び物がある。スイス最大の祭典で200万人の来訪者が訪れる[66]

Kunst Zurichは毎年のゲストの都市との国際的な現代美術のフェアの一つで、ごく最近や若いアーティストと定評のあるアーティストが組み合わされている[67]
オペラ・バレエ・劇場・オーケストラオペラハウス

チューリッヒにある主要なオーケストラとして、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団フィルハーモニア・チューリッヒ(旧・チューリッヒ歌劇場管弦楽団)がある。前者はスイスのドイツ語圏における中心的なオーケストラとして知られている。

チューリッヒオペラハウス(ドイツ語: Zurcher Opernhaus)(チューリッヒ歌劇場)はヨーロッパでも主要なオペラハウスの一つである。1834年に建てられ、チューリッヒの中心部では当時初の常設の劇場でありリヒャルト・ワーグナーが活動の拠点としていた。1890年に劇場は新古典主義の装飾に凝った建物に再建されている。ポルチコはワーグナーやウェーバー、モーツァルトの胸像で飾られ、白とグレーの石で造られている。後にシラーやシェークスピア、ゲーテが加えられた。オーディトリアムロココ様式によりデザインされている。年に一度、連邦大統領とスイスの経済人や文化人のエリートによる催しZurcher Opernball (チューリッヒオペラボール)を開催されている[68]。フィルハーモニア・チューリッヒはチューリッヒオペラハウスの専属楽団として活動している。

シャウ・シュピールハウス・チューリッヒ(英語版)はチューリッヒの主要な複合劇場で、2つの付属の建物がある。Pfauen は中心部にあり、Schiffbauhalle はチューリッヒ西部の古い劇場である。Schauspielhaus はベルトルト・ブレヒトトーマス・マンのような移住者が拠点とし、マックス・フリッシュフリードリヒ・デュレンマットボート・シュトラウスエルフリーデ・イェリネクの初作品を見ている。Schiffbauhalle はドイツ語圏ではもっとも卓越した、重要な劇場の一つである[69]

ノイマルクトシアターはチューリッヒでは古い劇場の一つで、旧市街に古いギルドにより設立されニーダードルフ通り近くのバロックの建物に位置する。2つのステージがあり、ほとんどはヨーロッパ人監督による前衛的な作品である。チューリヒャーシアタースペクタクル(英語版) は国際的な演劇祭で、ヨーロッパの演劇祭では重要なもの中の一つに含まれている[70]
スポーツ

チューリッヒの人々はアクティブなライフスタイルを楽しみ、スポーツはスイスの文化や社会に不可欠な分野である。国際的なスポーツ施設の豊富さは、スポーツ愛好家やいくつかのスポーツ連盟の市内の立地に対して、チューリッヒは魅力的な場所となっている。特にサッカーはチューリッヒにとって重要なスポーツであり、市内にはスイスの1部リーグスーパーリーグのクラブチーム2チームが本拠地としている。


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