チューリッヒ
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2010年現在、チューリッヒ市評議会はスイス社会民主党が4人(1人は市長)、スイス自由民主党が2人、スイス緑の党が2人、スイスキリスト教民主党が1人で構成されている[34]
行政区画チューリッヒの衛星写真チューリッヒの行政区

1893年以前のチューリッヒ市の範囲は多かれ少なかれ、旧市街の場所と同じ意味であった。1893年と1934年の2回行われた市域拡張により、チューリッヒ市は周辺の多くの自治体と合併し、19世紀以来それらとともにますます大きく成長した。今日のチューリッヒは12の地区(Kreis )に分けられておりそえぞれに1から12の番号が振られている。5から12の地区は中心部の1から4の周辺部の地区に割り当てられている。ほとんどの地区の範囲はチューリッヒ市に併合される以前に存在した自治体の範囲とほぼ同じである。
交通チューリッヒ湖の外輪船

公共交通機関はチューリッヒでは非常にポピュラーで、市民の多くが利用している。チューリッヒにやって来る人の70%はバスかトラムを利用し、市内交通の50%は公共交通が担っている[35]。チューリッヒ市内やチューリッヒ州ではチューリッヒ交通連合(英語版)(ZVV)のネットワークは世界でも高い交通密度を示しており、運行頻度も高くなっている。チューリッヒの公共交通機関にはSバーン(近郊電車)、チューリッヒ市交通局の運営するチューリッヒ市電(英語版)(トラム)、路線バス(ディーゼルやトロリーバス)がある。これらに加えて湖や河川で運航される船やケーブルカー、アドルスヴィル(英語版)とフェルツェンエッグ(英語版)を結ぶロープウェイ(LAF)が含まれる。切符はZVVのエリア内であればSバーン、トラム、バス、船の交通機関に対して有効である。チューリッヒ湖汽船会社(英語版)(一般的にZSG)は客船をリマト川やチューリッヒ湖で運航しており、チューリッヒ周辺の町とラッパースウィル(英語版)を結んでいる。

チューリッヒは鉄道や道路、航空など様々な交通の要衝である。チューリッヒ中央駅はスイスでは一番大きく忙しい駅でヨーロッパでも重要な中枢となる駅である。チューリッヒ市内にはチューリッヒ・エリコン駅チューリッヒ・シュタデルホーフェン駅、チューリッヒ・ハルトブリュッケ駅(英語版)、チューリッヒ・ティーフェンブルネン駅、チューリッヒ・エンゲ駅(英語版)、チューリッヒ・ゼレナウ駅(英語版)、チューリッヒ・ヴィディコン駅(英語版)、チューリッヒ・アルトシュテッテン駅(英語版)などがある。鉄道路線は主にスイス連邦鉄道(SBB/CFF/ FFS)により運行されインターシティユーロシティなどの列車で近隣国と結ばれている。

チューリッヒ国際空港は市街から北西部に10km離れたクローテンにあり、スイス インターナショナル エアラインズのハブ空港となっている。中東や欧米を始め、アジア、アフリカなど世界各都市とそれぞれの航空会社により結ばれている。チューリッヒ空港の旅客ターミナルの地下には鉄道駅があり、チューリッヒ中心部を始めスイスの主要都市とは鉄道により結ばれている。A1 (en) やA3 (en) 、A4 (en) などのアウトバーンがチューリッヒ付近を通っており、A1は西部の首都ベルンやジュネーヴ、東部のザンクト・ガレン、A4は北側のシャフハウゼン、A3は北西側のバーゼルや南部のチューリッヒ湖、ヴァレン湖ザルガンスとを結んでいる。
統計アウグスティナー通り

チューリッヒには2011年現在、約39万人の人々が居住しており[2]、スイス最大の都市となっている。住民登録されている人口の31%に当たる121,017人はスイスの市民権を有していない。これらの人たちはドイツ人が31,124人(8%)、続いてイタリア人が13,144人(3.4%)で大きなグループを構成している[3]。市域を含んだ郊外も含めた人口は119万人である[3]ヴィンタートゥールバーデン、ブルック(英語版)、シャフハウゼンフラウエンフェルトウスター、ヴェッツィコーン(英語版)、ラッパースヴィール=ヨーナ(英語版)、ツークなどの自治体を含めた大都市圏地域の人口は約183万人である[3]
言語

政府機関や出版物、ニュース、大学や学校、裁判所、劇場や様々な書類などにはスイス標準ドイツ語(英語版)が使われ、一方のもともとの話し言葉はチューリッヒドイツ語(英語版)(Zuriduutsch)が使われており、これらは多かれ少なかれ区別が付くがスイス・ドイツ語方言とは相互に理解出来、中世のアレマン語諸語にルーツがある。しかしながら、チューリッヒはスイスの中では重要な場所であることから住民や通勤者のすべての種類のドイツ語の方言を聞くことが出来る。2010年12月現在の統計では人口の69.3%はスイス・ドイツ語とスイス標準ドイツ語を使うダイグロシアで、家庭では母語としている。22.7%の住民は標準ドイツ語を家庭で使っている。2000年に行われた統計調査以降、英語話者は急激に増加し今では8.8%を占める。それに続きフランス語が4.5%、セルビア・クロアチア語が4.1%、スペイン語は3.9%、ポルトガル語が3.1%、アルバニア語が2,.3%を占めている。この調査では複数の選択が可能であり、人口の約20%の人々は家庭で2つもしくはそれ以上の言語を使用していることが判明した[36]
宗教

チューリッヒ宗教人口割合 - 2014 [37]
宗教パーセント
カトリック  30%
プロテスタント  26%
その他キリスト教徒  7%
イスラム教  5%
ユダヤ教  1%
その他  4%
記載無し  27%

フルドリッヒ・ツヴィングリが先導した宗教改革後はチューリッヒはスイスにおけるプロテスタントの中心であり、地元では福音の改革として知られている。1970年にはまだ人口の53%がプロテスタントで、その時点では40%はカトリックであった。それ以来、スイスの教会はカトリック教会とスイス改革派教会(英語版)が占めて来たが、常に減少し続けておりカトリックも1990年頃には減少が始まっている。その後の20年間でも両宗派は10%以上減らし2010年の統計では30%がカトリック、28%が福音改革派であった。1970年には僅かに2%のチューリッヒの住民が無宗派と宣言している。信徒の数を減らしている従来からの教会に対し無宗派の人たちは2000年には17%に増加し、ここ10年では25%以上に上っている。24-44歳の人々は高い傾向にある。チューリッヒの人口の5%はイスラム教徒で2000年より1%ほど僅かに減少している。ユダヤ教徒の人口は1970年以来、1%ほどで安定している[38]
その他

チューリッヒの失業率は2012年7月現在3.2%であった[39]

2008年の平均月収は税や社会保険料の差し引き前で7000スイスフランである[40]。2010年現在の直接的、間接的な州からの福祉的な給付は12,994ケースであった[41]
観光パラデ広場から見たバーンホフ通り

ほとんどのチューリッヒの名所はリマト川沿いとチューリッヒ中央駅チューリッヒ湖の間に位置している。旧市街の教会や家屋はこの地域に集まっており、ほとんどの高級店は有名なバーンホフ通り沿いに林立している。旧市街にあるリンデンホーフ(英語版)はローマ帝国時代の城で歴史的な場所であり、その後はカロリングの居城であった。
教会

グロースミュンスター
(英語版)  リマト川の東岸にある。800年頃カール大帝により創建[42]フルドリッヒ・ツヴィングリが司祭を務めた。


フラウミュンスター(英語版)  853年ルートヴィヒ2世(東フランク王)により創建。ロマネスク建築クワイヤは1250-1270年からで、マルク・シャガールのステンドグラスは1970年に設置されている。2004年に完全に改修された。


チューリッヒ聖ペーター教会(英語版)  8世紀から9世紀にまで遡る教会。有名な大時計が特徴的である。

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