同じころ、市警のレスターは不法入国者の少年サンフォードを拘束して強制送還しようとするが、彼は従兄ノースコットに強要されて少年たちを殺したことを告白する。そのサンフォードの告白により、ノースコットが20人近い少年たちを拉致して殺害した事と、その犠牲者の中にウォルターと思われる少年も含まれている事が判明する。レスターは、「捜査を中止しろ」というジョーンズの命令を無視して犯行現場の養鶏場に向かい、そこで犠牲者の人骨を発見する。報道で事実を知ったブリーグレイブは精神病院に向かいクリスティンを助け出す。指名手配されたノースコットは逃亡先のカナダで拘束されロサンゼルスに送還されたが、捜査ミスが判明したことで責任を追及される立場になったデーヴィスとジョーンズ、市長選挙への影響を懸念するクライアー市長(en:George E. Cryer)は事件の早急な幕引きを図る。
クリスティンはブリーグレイブの紹介で腕利きの弁護士ハーンを雇い、精神病院に隔離されていた被害者たちを解放し市警に対して訴訟を起こす。市警は世間の批判をかわすためにノースコットの裁判を聴聞会と同じ日程で行うが世間は市警の腐敗体質を糾弾する。聴聞会によりジョーンズは無期限の停職処分、デーヴィスは本部長を解任、クライアーは市長選立候補を取り止め、裁判でノースコットに死刑判決が言い渡される。しかし、ノースコットはウォルター殺害について明言せず、人骨も個人の特定ができなかったことから、クリスティンは息子の生存を信じて捜索を続ける。
2年後、ノースコットの死刑執行を2日後に控えた日。ハーンから「ノースコットが面会を求めている」と聞かされたクリスティンは、彼が収監されているサン・クエンティン州立刑務所に向かう。面会したクリスティンは、息子を殺したかを問い詰めるが、ノースコットははぐらかすばかりで、納得のいく答えは得られなかった。翌日、ノースコットはクリスティンや犠牲となった少年の遺族が見守る中で処刑される。
事件から7年後。ノースコットの処刑に立ち会った遺族から「自分達の息子が見つかった」という連絡が入る。クリスティンは市警本部に向かい、遺族の息子がヤバラ刑事と話し合っている様子を目撃する。少年は「ノースコットの養鶏場から逃げる際にウォルターに助けられた」と証言し両親との再会を喜ぶ。ウォルターを含む逃げた少年たちの行方は分からず、逃げ切れたのか捕まって殺されたのかも不明のままだったが、クリスティンはウォルターが何処かで生きていることを信じて市警を後にし彼女は生涯、息子を探し続けた。 ノンフィクションであり全員が実在の人物。 ※括弧内は日本語吹替 レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは210件のレビューで支持率は62%、平均点は6.30/10となった[3]。
キャスト
クリスティン・コリンズ - アンジェリーナ・ジョリー(湯屋敦子)
グスタヴ・ブリーグレブ牧師 - ジョン・マルコヴィッチ(壤晴彦)
J.J.ジョーンズ警部 - ジェフリー・ドノヴァン(内田直哉)
ジェームズ・エドガー・デーヴィス市警本部長 - コルム・フィオール(佐々木敏)
ゴードン・ノースコット - ジェイソン・バトラー・ハーナー(平田広明)
レスター・ヤバラ刑事 - マイケル・ケリー(広瀬彰勇)
キャロル・デクスター - エイミー・ライアン
サミー・ハーン弁護士 - ジェフ・ピアソン(有本欽隆)
ジョナサン・スティール医師 - デニス・オヘア
ジョージ・エドガー・クライアー市長 - リード・バーニー
アール・W・ター医師 - ピーター・ゲレッティ
精神病棟の患者 - デイル・ディッキー
スタッフ
監督:クリント・イーストウッド
製作:クリント・イーストウッド、ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ロバート・ロレンツ
製作総指揮:ティム・ムーア
脚本:J・マイケル・ストラジンスキー
撮影:トム・スターン
プロダクションデザイン:ジェームズ・J・ムラカミ
衣装デザイン:デボラ・ホッパー
編集:ジョエル・コックス、ゲイリー・ローチ
音楽:クリント・イーストウッド、クリスティン・ヤバラ
評価