主要撮影は2016年5月23日にフランスのダンケルクで始まり[nb 4]、翌月にはオランダのユルク[nb 5][32]、イギリスのドーセットのスワネージ(英語版)とウェイマス[33]、アメリカ合衆国カリフォルニア州ランチョパロスベルデスのポイント・ビンセント・インタープリティブ・センターと灯台(英語版)で行われた[34][35][nb 6]。ダンケルクでの撮影は史実の撤退作戦と同じ場所で行われた[37]。撮影中は6000余りのエキストラが使われた[38]。ノーランは映画の台詞がごくわずかしかなく、ディテールのみで群衆場面のサスペンスを演出するため、サイレント映画を研究した[39]。パイロットを演じるトム・ハーディは撮影スケジュールの多くをコックピットの中で過ごし、他のキャストやスタッフの前にほとんど姿を見せなかった[40]。
撮影にはIMAX65mmと65mmラージフォーマットフィルム・ストック(英語版)が用いられ[20]、IMAXカメラが手持ちで使われた[41]。ノーランはフランス海軍駆逐艦マイレ=ブレゼを含む実際の軍艦を撮影のために修理した[42][43]。2機のスーパーマリン スピットファイアMk.IAsと1機のスーパーマリン スピットファイアMk.VB, および イスパノ・ブチョンがメッサーシュミット Bf109Eに仮装されて空中戦の場面で使われた[44]。1台のIMAXカメラは戦闘機に装着され、最大限の視覚効果を得るために水没させられた[45]。CGIの使用を避けるために厚紙を切って作った兵士や軍用車のプロップを使って大軍隊を表現した[37]。