ターミネーター2
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『ターミネーター2』(原題: Terminator 2: Judgment Day、T2)は、1991年のアメリカのSFアクション映画。ウィリアム・ウィッシャーと共同で脚本を執筆したジェームズ・キャメロンが監督・製作を務めた。出演は、アーノルド・シュワルツェネッガーリンダ・ハミルトンロバート・パトリックエドワード・ファーロングジョー・モートンら。1984年に公開された『ターミネーター』の続編であり、「ターミネーター」シリーズの第2作目。

視覚効果は、コンピュータで作られたキャラクターに初めて人間の自然な動きを使用したり、初めて部分的にコンピュータで作られた主人公を登場させるなど、コンピュータで作られた画像の中では画期的なものだった。公開当時の製作費は9400万ドルから1億200万ドルで、それまでに作られた映画の中で最も高額だった。

1991年7月3日にトライスター・ピクチャーズから米国で公開された。公開後、演技、アクションシーン、視覚効果などが評価され、大成功を収めた。全世界で5億2,000万ドルの興行収入を記録し、シュワルツェネッガーのキャリアの中で1991年最高の興行収入を記録した。この作品は、アカデミー賞音響編集賞録音賞メイクアップ賞視覚効果賞ヒューゴー賞映像部門など、数々の賞を受賞した。

2024年、『ターミネーター2』は、アメリカ国立フィルム登録簿に追加された。
ストーリー
プロローグ
1994?95年の
ロサンゼルス。10年前のサラ・コナーとターミネーターの死闘を知る者は無く、1997年8月29日に起こり得るスカイネットと人類間の核戦争「審判の日」を記憶するサラは、後にスカイネットを開発するサイバーダイン社への爆破未遂事件を起こした後、精神病患者として警察病院へ収監されていた。サラとカイル・リースとの間に生まれた息子のジョンは養父母の下に引き取られていたが、最終戦争に備えるサラの偏った教育を受けたジョンは子供ながらにハッキングや武器の知識に精通している一方で、今では母の言動を与太話と断じながら仲間たちと非行に走る日々を送っていた。
序盤
ある日、時空を超えて再び2体のターミネーターが送り込まれる。1体は10年前と同モデルのT-800・モデル101型、もう1体は変形自在の液体金属で構成された最新モデルT-1000型。2体はそれぞれ共通の目標であるジョンを捜索し、ショッピングモールにいた彼をほぼ同時に発見する。T-1000の襲撃からジョンを救ったのは、かつてサラを襲ったT-800だった。警察官に扮したT-1000の追撃を振り切った後、T-800が告げたのは、未来のジョンが過去の自分を護るため、鹵獲したT-800を再プログラムしてこの時代へ送り込んだということだった。T-800はジョンの指示にはすべて従うようプログラミングされていた。T-800の出現によりサラの話が真実であることを知ったジョンは、T-1000の次の標的であるサラの救出に向かう。その間、警察病院ではサラがショッピングモールで撮影されたT-800の写真を見せられ、危機が近づいていることを悟る。彼女は病室を抜け出して脱出を図り、病院の職員たちに取り押さえられるが、そこにジョンとT-800、そしてT-1000が現れる。辛くも彼女を保護してT-1000から逃れたジョン一行は、メキシコ方面への逃亡を図る。サラの友人のキャンプにて、ジョンがT-800と交流し、信頼を深めていく様子を見たサラは、やがてこの忠実な殺人機械こそが「ジョンの絶対的な保護者」としてふさわしい存在であることを悟り、次第に見方を改めていく。
中盤
T-800から、スカイネット誕生に繋がるコンピュータ素子を開発することになるサイバーダイン社の技術者マイルズ・ダイソンの存在を知らされたサラは、戦争を阻止すべく単身でダイソン宅に侵入して彼の殺害を試みる。しかし、ダイソンは未来のことは何も知らずに幸福な家庭を持つ市井の技術者であり、傷つけられてなお妻子と庇い合う姿に、サラは殺害を躊躇する。母を追って来たジョンはサラを翻意させ、ダイソン夫妻にすべてを話すと共に彼の研究がかつてサラの命を狙い、破壊された最初のターミネーターの残骸に基づいていることを知る。因果の輪を断ち切るべく一同はマイルズを伴ってサイバーダイン社へ侵入。警官隊に包囲される中、マイルズの犠牲とT-800の奮戦により研究のすべてを破壊し、保管されていた最初のターミネーターの部品を持ち出す。
終盤
サイバーダイン社から逃走するサラ達の背後には奪った警察無線で状況を把握したT-1000が迫っていた。カーチェイスの末、一同は製鉄所へと突っ込む。T-1000はタンクローリーから漏れ出した液体窒素を浴びて氷漬けとなり、T-800の銃撃で粉砕されるが溶鉱炉の熱により直ぐに溶解・再生する。短時間のうちに急激な変化を繰り返したためにT-1000は機能不全を起こしていたものの、T-800を依然として圧倒し苦戦させる。T-1000の猛攻の前に左手を失い、さらに動力源を破壊され一時的に機能停止するT-800だったが補助パワーを始動させる事により辛くも活動を再開。サラやT-800との死闘の末にT-1000はグレネードランチャーを撃ち込まれ溶鉱炉へ転落し、断末魔の叫びとともに溶解し最期を迎えた。
ラスト
ジョンはサイバーダイン社で奪取した1984年に回収されたT-800の右腕とマイクロチップを溶鉱炉に放り込む。しかしT-800は同じものが自身にも内蔵されているため、自身を溶鉱炉へ沈ませて「消滅」させることをサラとジョンに求める。だが二人にとってもはやT-800は単なる「機械」という存在を遥かに超えていた。泣いて嫌がるジョンの頬を伝う涙に触れたT-800は初めて人間の感情と生命の尊厳を理解する。ジョンと別れの抱擁、サラと感謝の握手を交わした後T-800はコナー親子に見送られながら溶鉱炉に没した。彼が溶鉱炉へ沈みながら最後に見せたのはメキシコでジョンに教えられたサムズアップであった。不確定な未来の闇に対し、サラは「殺人機械ターミネーターが生命の価値を学べた事実」に希望の光を見出すのだった。
キャスト「ターミネーターの登場人物」も参照.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}アーノルド・シュワルツェネッガー(1991年)リンダ・ハミルトン(2009年)ロバート・パトリック(2007年)エドワード・ファーロング(2009年)
旧型ターミネーター(T-800) - アーノルド・シュワルツェネッガー
過去のジョンを守るため、未来のジョンがプログラムを書き換えて送り込んだターミネーター。タイムスリップ後に入ったバーのバイカーから服を奪い、ライダースの革ジャンに革製のパンツ、ブーツを着けた姿でサラやジョンを守りながらT-1000と戦う。
サラ・コナー - リンダ・ハミルトン
ジョンの母。前作の事件後に自らを鍛えて戦士となり、サイバーダイン社の爆破を試みるも失敗して逮捕され、精神病の疑いで警察病院に入院させられていた。ジョンによれば、息子を偉大な指導者に育てるべく、元グリーンベレー隊員などの屈強な男たちと交際していたという。
ジョン・コナー - エドワード・ファーロング、マイケル・エドワーズ(英語版)(成年期)、ダルトン・アボット(幼児期)
サラとカイルの息子。後に人類抵抗軍のリーダーになるが、それを危惧したスカイネットが送ったT-1000に生命を狙われる。
新型ターミネーター (T-1000) - ロバート・パトリック
過去のジョンを殺害するために未来のスカイネットが送り込んだ最新の液体金属型ターミネーター。戦闘力はT-800より高く、再生能力や変身能力など駆使して戦う。また、直接触れたものに擬態できる能力も持つ。タイムスリップ後の現場で警官を殺害してその姿に擬態して以降、さまざまな人物に擬態しながらサラやジョンを追う。
マイルズ・ダイソン - ジョー・モートン
サイバーダイン社の特殊開発部部長で、前作のT-800の残骸から得られたCPUを基にした新型CPU開発プロジェクトチームのリーダー。
ピーター・シルバーマン - アール・ボーエン
ペスカデロ警察病院の専門医師。サラの理解者を装いつつ彼女が語るターミネーターの話を信じなかったが、間近でT-800とT-1000の攻防を目の当たりにすることとなり、絶句する。
ジャネル - ジェニット・ゴールドスタイン
サラが逮捕された後、里親としてジョンを引き取った女性。ジョンにあまり良い感情を持っていない。T-1000に殺害される。
トッド - ザンダー・バークレー
ジョンの養父でジャネルの夫。ジャネルとは夫婦仲があまり良くない。


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