タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
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羊皮紙が目当ての物だと気付くが、紙を収めた財布はスリに盗まれ、直後にタンタンはサッカリン一味に誘拐されて貨物船カラブジャン号に乗せられてしまう。羊皮紙を得るためならタンタンを殺しかねない一味から何とか逃れ、同じく囚われの身だったカラブジャン号の船長ハドックと出会い共に脱出する。

こうしてタンタンはユニコーン号の財宝を巡る争いと、その船長であったフランソワ・アドックの因縁に巻き込まれてゆく。
登場キャラクタータンタン役のジェイミー・ベル
タンタン[5](Tintin)
本作の主人公。世界を股に活躍する少年ルポライター。タンタン役には元々トーマス・サングスターが予定されていたが撮影開始の遅れに伴い降板し[2]、ジャクソンによるリメイク版『キング・コング』でジミー役を演じていたベルが選ばれた[6]
アーチボルド・ハドック船長(Captain Archibald Haddock)
タンタンの相棒である大酒飲みのカラブジャン号の船長。演じるサーキスはジャクソン監督の『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラム役や『キング・コング』のコング役での演技により「モーションキャプチャー俳優」の異名を持つ。また『キング・コング』ではベンチャー号のコック役も素顔で演じている。ハドックの他に、回想シーンで登場する先祖のフランシス・アドック卿も演じる[7](「アドック」は「ハドック」のフランス語読み)。
イワン・イワノヴィッチ・サッカリン(Ivan Ivanovitch Sakharine)
ユニコーン号の秘密を巡ってタンタンと争う人物。アメリカ人。表向きは模型収集家の富豪。演じるクレイグは『ミュンヘン』でスピルバーグ作品への出演経験があり、また『Infamous』でトビー・ジョーンズと、『ディファイアンス』でジェイミー・ベルと共演している。なお作中で「砂糖みたいな名前だ」と言われるのは同名人工甘味料に由来する。
デュポン(英語名:トンプソン(Thompson))
インターポールの刑事。血の繋がりはないが瓜二つのデュボンとコンビを組んで捜査をしている。デュボンとの容姿の相違点は、口髭両端の向き(左右どちらも上に跳ねあがっている)。演じるペッグは出演映画『セレブ・ウォーズ ?ニューヨークの恋に勝つルール?』の完成後、スピルバーグに撮影現場に招かれ直々にオファーを受けた[8]。スピルバーグが制作総指揮を務めた『バンド・オブ・ブラザース』にも出演経験がある。アンディ・サーキスとはジョン・ランディス監督作『Burke and Hare』で共演している。
デュボン(英語名:トムソン(Thomson))
インターポールの刑事。外見上デュポンとほとんど区別がつかない。デュポンとの容姿の相違点は、同じく口髭両端の向き(左右どちらも下に垂れ下っている)。演じるフロストはデュポン役のサイモン・ペッグ、脚本のエドガー・ライト、ジョー・コーニッシュらとは『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ』など長年の仲である。
ネストル(Nestor)
ムーランサール城の執事。城を購入したサッカリンに仕えているが、給料はもらっていない。
アリスティデス・シルク(Aristides Silk)
一見 高貴な身なりをした紳士的な男性だが、正体はスリ。タンタンの財布を擦ったがデュポン、デュボンに逮捕される。
キャスト

役名俳優日本語吹替
タンタン
ジェイミー・ベル浪川大輔
ハドック船長
フランソワ・ド・アドックアンディ・サーキスチョー
サッカリン
レッド・ラッカムダニエル・クレイグ森田順平
デュポンサイモン・ペッグ大川透
デュボンニック・フロスト浦山迅
アリスティデス・シルクトビー・ジョーンズ小形満
デラクール中尉トニー・カラン水野龍司
バーナビージョー・スター北川勝博
クラブツリーエン・リーテル多田野曜平
ビアンカキム・ステンゲル堀越真己
オマル・ベン・サラードガッド・エルマレ岩崎ひろし
トムマッケンジー・クルック大滝寛
アランダニエル・メイズ仲野裕
パイロットケイリー・エルウィス村治学
共同パイロットフィリップ・リス
ユニコーン号の船員ロン・ボッティータ
似顔絵描きネイサン・マイスター木下浩之
ネストルエン・リーテル福田信昭
配達人伝坂勉
船員酒井敬幸
船員鈴木琢磨
船員秋吉徹

製作
企画

1981年、スティーヴン・スピルバーグは監督作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》 』が原作『タンタンの冒険』との類似を比較評価された事を機に、原作の愛読者となった。当初秘書が購入した書籍がフランス語版であったため、スピルバーグは話の内容は分からないもののすぐにその絵の虜となった[9]。一方、過去の実写映画及びアニメーションに対し否定的だった原作者のエルジェもスピルバーグのファンとなった[10]。「Tintin: The Complete Companion」の著者マイケル・ファーは、エルジェは「タンタンを的確に映画に出来る人物はスピルバーグだけだと考えていた」と回顧している。スピルバーグと共同企画者キャスリーン・ケネディアンブリン・エンターテインメント)は、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』撮影中の1983年にロンドンでエルジェと会う予定だった。エルジェはその週に亡くなったが、エルジェ夫人が彼らに映画化権を与えると決めた[9]。1984年、3年間に渡る映画化計画とユニバーサル・ピクチャーズによる配給が決定した[10][11]

スピルバーグは『E.T.』のメリッサ・マシスンに脚本執筆を依頼した。その内容はタンタンがアフリカで象牙の密猟者と戦うというものだった[10]。また、スピルバーグはタンタンを「子供の向けの『インディ・ジョーンズ』」であると見なし、ハドック船長役にジャック・ニコルソンを希望した[12]。しかしスピルバーグは結局マシスンの脚本に満足がいかず、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』の製作へ移り、映画化権はエルジェ財団に返上された。その後、ロマン・ポランスキークロード・ベリが映画化に興味を示し、ワーナー・ブラザースが財団と長期に渡り交渉を試みるが、スピルバーグに求めた「クリエイティヴな信頼」に欠くとして実現しなかった[10]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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