1993年にPDA・スマートフォンの原型になったといわれるApple Newtonが発売された。
家庭用コンピュータからの拡張詳細は「タブレットPC」を参照Fujitsu Siemens Lifebook(2003年)
2002年にMicrosoft社よりMicrosoft Windows XP Tablet PC Editionが登場した。これを搭載したものが各社から発売されたが、2002年末当時の価格で主に20万円台[8][9]という水準で、当時のデスクトップPCよりも割高で、ノートPCと比べても高価格であった。その為、ポータブルデータターミナルのような業務用途・ビジネス用途など限られた分野でしか普及せず、一般への浸透はまだ限られたものだった。
この当時、通信接続ができる装置は主にノートPCとフィーチャーフォン(ただし限定的)だった。一方、既に爛熟期にあった携帯情報端末は通信機能が無かった。またデジタルメディアプレーヤーのような機器は、まだ据え置き型のセットトップボックスのような機器があるだけで、携帯型のものは登場していなかった。そして、いずれの製品もタブレット形ではなかった。
電子書籍からの拡張Amazon Kindle 1
電子書籍リーダーという製品カテゴリでは、2003年に松下電器産業のパナソニックシステムソリューションズが電子ブックプレーヤー「Σブック」を発売し、2004年にソニーがLIBRIeを発売。2007年にはAmazonがAmazon Kindle(Kindle・第一/第二世代)をリリースした。
これらは主に電子書籍データを閲覧するための装置であり、それ以外の機能は持たないか限定的であった。消費電力が少ないという利点があったが、画面はモノクロで、今日のタブレット型PCに比べ非常に狭い機能に特化していた。
2010年にはいり電子書籍の閲覧をメインとしながら機能を拡張した、第三世代Kindle(デジタルオーディオプレーヤーとして利用可能)やシャープのGALAPAGOSが発売され、これは後に汎用Android端末化した。 2010年1月28日 、サンフランシスコで開かれた製品発表会でAppleのiPad(第一世代)が発表され、2010年4月3日にiPadのWifi版の販売が開始された。初代iPadは厚さ1.5cmほどで重さが680g、バッテリー駆動時間が10時間で、ウェブの閲覧
スマートフォンからの拡張
当初からAppleの公式ページでも宣伝されていたように、スマートフォンよりも大画面で、最初からウェブの閲覧、電子メールの送受信、写真の鑑賞と共有、ビデオや音楽の視聴、ゲーム、電子書籍の読書を楽しむためのアプリが搭載されており、AppleのiTunes Storeから様々なコンテンツ(楽曲、映画など)をダウンロードして楽しむことができ、さらにApp Storeでアプリを追加インストールして新たな機能を次々と追加できるという利便性が高い商品だった。
タブレット元年Samsung Galaxy Tab 7.0(英語版)
iPadを追うように、2010年9月2日、Android OS搭載の、サムスンGalaxy Tab(en:Samsung Galaxy Tab 7.0)がベルリン開催のIFAの場で発表され、2010年11月5日に発売された。日本でも2010年11月26日には、Galaxy Tab「SC-01C」がドコモから発売された。またBlackBerry OS[11]を搭載したタブレット型PCが相次いで発表、発売されるようになり、2011年には様々なメーカーからAndroidを搭載した製品(Android タブレット)もリリースされるようになり、同年は「タブレット端末元年」などとも呼ばれている[12]。
2010年ごろから大量に売れたタブレット型PCは、比較的大きい画面を備え、様々な処理が可能であり、またソフトウェア的な拡張性も高い。板状の筐体の中に、コンピュータ本体、(5-10インチ程度の)ディスプレイ[注釈 3]や、入力機器としてのタッチパネル(それに加えていくつかのボタン)、スピーカーも内蔵され、直感的で操作しやすいインターフェイスを持ち、アプリケーション(アプリ)を必要に応じてユーザーが自由に追加インストールし、機能を追加できる。[注釈 4] iPadは発売後わずか1年で1500万台が売れた。パソコンの代わりにはならず必需品でもないタブレットがなぜそれほどに売れたのかについて、WIREDのライターのMatthew Guayは[14]、タブレットが売れた理由を理解するには、電子レンジと比較するのがよいという[14]。
普及の背景