タジキスタン
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作付面積はソ連時代と比べると60%強ほどである[23]
鉱業詳細は「タジキスタンの鉱業(英語版)」を参照

アンチモン鉱を2002年時点で3,000トン採鉱した。これは世界第4位であり、世界シェア2.1%に相当する。この他、水銀(20トン、世界シェア1.1%)、を産する。有機鉱物資源は亜炭原油天然ガスとも産出するが量は多くない。ウラン鉱も存在する。天然ガスはサリカミシュ・ガス田(英語版)から産出されている。
エネルギー

タジキスタンのエネルギー供給は、世界一高いヌレークダムや中央アジア - 南アジア電力供給計画(英語版)の一環として設計され近年完成間近であるサングトゥーダ・ダムなどで行っている水力発電に完全に依存している。水が足りなくなる冬季には、首都では都市セントラルヒーティング用のボイラーを使った小さな火力発電所しかない。その他には、ザラフシャン川などに大規模ダムなどを作らず、夏季に安定した水供給を約束する見返りとして、冬季にウズベキスタンやトルクメニスタンから電力を輸入している。7,000メートルを超える高山、深い谷と急流、比較的雨量の多い地中海性気候という条件下、年間発電量144億kW/h(2001年)のうち、97.7%を水力発電で賄っている。

安価で大量の電力生産は精錬に膨大な電力を必要とするアルミニウム工業を発達させるためであり、生産量は世界シェアの1.2%に当たる31万トンに達するが、原料となるボーキサイトウクライナなどの外国からの輸入に頼っている。輸出金額に占めるアルミニウムの割合は53.7%にも達するが、その利権の全てがタジク国内にあるわけではない。
交通詳細は「タジキスタンの交通」を参照
鉄道詳細は「タジキスタンの鉄道」を参照
科学技術詳細は「タジキスタンの科学技術(英語版)」を参照

タジキスタンでは科学技術が急速に発展しつつある。科学開発は、2030年までの国家開発戦略において優先事項とされており、実施期間を5年間かつ3段階に分けて進められている。

その主な目標は、エネルギーの確保、電気通信と輸送における開発計画、食料安全保障政策の保証ならび生産的な雇用を拡大することである[24][25]。「タジキスタン科学アカデミー(英語版)」も参照

この節の加筆が望まれています。

国民タジキスタンにおける人間開発指数ならび指標の傾向(1970年?2010年)詳細は「タジキスタンの人口統計」を参照
民族

民族構成(タジキスタン)

タジク人  84.3%
ウズベク人  13.8%
キルギス人  0.8%
ロシア人  0.5%
その他  1%
タジク人の子供たち

主な民族はタジク人、ウズベク人、ロシア人など。タジク人の話すタジク語ペルシア語に近く、方言の一種とされる。民族的にはイラン人に近いと考えられるが、タジク人を含めたタジキスタンのムスリム(イスラム教徒)の間ではスンナ派が多数を占め、イラン・イスラーム共和国国教と同じシーア派十二イマーム派の信徒はほとんどいない。むしろ、東部のパミール高原ではシーア派のイスマーイール派の信徒が大部分を占め、パキスタン北部と同様に寛容と自由に溢れるイスラム文化を築いている。

人名はソ連時代の名残りでロシア語風の姓が多く見受けられるが、2009年からロシア語が公用語での使用を廃止されるに至り、現在はロシア式の接尾辞を取り去った形のタジク語風の姓名あるいはタジク語そのものの姓名を用いる世帯が増加しつつある[注釈 1]

タジキスタンの人口比率は2010年センサスの時点で、タジク人(84.3%)が多数を占める。ウズベク人(13.8%)、キルギス人(0.8%)、ロシア人(0.5%)が次ぐ。

同国は中央アジア諸国で人口が最も急速に増加[注釈 2]しているものの、人間開発指数では同エリア内の共和国の中で最下位[注釈 3]となっている[26]。なお、ロシア人人口は1959年に全人口の13.3%、ソ連からの独立前の1989年時点では7.6%を占めていたが、1990年代の内戦により大部分が流出し2010年には0.5%にまで低下した。
言語

チュルク系の言語が使われている中央アジアの中では唯一、住民の大多数の母語がペルシア語方言のタジク語であり、公用語となっている。帝政ロシアからソ連時代にかけて共通語であったロシア語第二言語として教育・ビジネスなどで多く使用されている。ただし、2009年10月から国語法が成立し、公文書や看板、新聞はタジク語を用いることを義務づけられた[27]。それにともない、違反者には罰金が科される。

ソビエト連邦の崩壊後に起きたタジキスタン内戦によるロシア人の大量流出によりロシア語の通用度が急激に低くなったが、現在では出稼ぎ先の大半はロシアであることと、高等教育にはロシア語習得が不可欠であることから、ロシア語教育も重要視されつつあり[27]、国民の間ではロシア語学習熱が強い。また、独立後にトルコ語系のウズベク語トルクメン語キリル文字からラテン文字へ変わったが、ペルシャ語系のタジク語はキリル文字のままである。


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