タキシードは主に宴席、パーティーなどでの着用が主なため、個性を主張するためのアレンジが他の礼服に比べて許容されている[1]。以下はその基本的な組み合わせである。 この服装をさす言葉としては、アメリカ英語による「タキシード」の他に、イギリス英語による「ディナージャケット」、あるいはフランス語等による「スモーキング(Le Smoking)」がある。ただし、イギリス英語で「スモーキング」と呼ばれる「スモーキングジャケット」は厳密には異なる服装のことを意味する。
ジャケット
黒または濃紺で、生地は代表的なものでカシミア,ドスキン、バラシャなど。シングルブレストまたはダブルブレストで、ピークドラペルでは下襟を、ショールカラーでは襟全体に拝絹(光沢のあるシルクの生地)をつけたものが正式(日中の使用を考慮してあえて付けないものもある)。現代ではノッチドラペルの仕様のものも存在する。ボタンは上着と同じ生地で包んだ包みボタンが正式。ファンシータキシード・スーツと呼ばれる避暑地などで着られる白、変わり色無地物、格子、縞物、襟や袖口などにデザインをこらしたものもある。
トラウザーズ
ジャケットと揃いの生地が正式。スラックスはジャケットの色に関わらず黒が基本。脇の縫い目にシルクの側章を1本つける。サスペンダー(ブレイシズ)で留めるのが正式だが、現代ではベルトの使用が一般的。
ウェストコート(ベスト)
トラウザーズと同じくジャケットと揃いの生地が正式。カマーベストやカマーバンドを用いる場合もある。ダブルブレステッドの場合は省略することも可能である。
シャツ
白無地で胸にプリーツの飾りのついたタック・ブザムが一般的だが、代わりにイカ胸シャツやフリルで装飾されたものもある。襟はレギュラーカラー、あるいはウイングカラー。袖はシングルカフスが一般的だがダブルカフスも可能。胸元のボタンや袖は、スタッズボタンやカフリンクス等のアクセサリーを用いることもできる。
ネクタイ
拝絹と揃いのシルク地の黒の蝶ネクタイ(ブラックタイ)が正式。黒以外の色・柄やクロスタイも合わせられるが、その場合はカマーベスト、カマーバンドと共地にするのが一般的。
ポケットチーフ
白麻が一般的だが、上着が白の場合は黒やほかの色の絹もの。
革靴
黒のエナメルの内羽根式のストレートチップ、もしくはプレーントウか舞踏靴パンプスが一般的。
靴下
黒無地の絹、またはナイロン製が理想。ソックスガーターを使用するが、なくても構わない。
帽子
黒か濃紺のホンブルグ・ハット型、ただし夏はパナマハット。基本的に無帽でも差し支えない。
タキシードとアクセサリー
側章パンツ
名称について