ソーシャルゲーム
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日本のソーシャルゲームの仕組み(データドリヴン[26]などのゲームデザイン)は、教育のゲーミフィケーション(ゲーム化)として世界で参考にされている[27]
社会問題
出会い系サイト化問題
出会い系サイトとして利用されるケースも増えている[28]
ガチャ課金による高額請求トラブル問題
ソーシャルゲームの市場が急成長してからは射幸心をあおる「コンプリートガチャ」(コンプガチャ)で小中学生の未成年が月に数十万円の高額課金のトラブル[29]などが社会問題として浮上し、消費者庁が規制に乗り出し、2012年5月にコンプガチャの全面的な廃止が決まった[30]。国民生活センター調べでは2012年の3月21日時点で、相談が4845件にのぼり、そのうち未成年の相談が1077件でその中でも小中学生絡みの相談が680件だったという[31]。コンプガチャの騒動をきっかけに業界でもNHN JapanグリーサイバーエージェントDeNAドワンゴミクシィの6社の協議によって自主規制の取り組みも行われ、2012年11月には、業界団体として「ソーシャルゲーム協会(Japan Social Game Association:JASGA)」(2015年4月1日にCESAと合併)が設立された[32][33][34]。しかし、その後も「パッケージガチャ」など新たなガチャなどを生み出しており、「コンプガチャより悪質」とのユーザーの声がある[35]。サービスの母体は企業であり、短期的な売上増とユーザーの射幸心を不必要に煽ることが直結しやすく、問題の発生源となる。顧客を自社のサービスゾーンに滞在させる等、長期的な視野に欠けたサービス提供や、カルチャーの創造、コンテンツ開発を目的としていない事などにより、比較的短命なサービス乱発と終了が予想される。また、リアルマネートレーディングを誘発する懸念もある。また、もともとは同じ「ゲーム」でも、PlayStationやWii、Xboxなどのゲーム機などの売り切りゲームとは違い、射幸心を煽るビジネスソーシャルゲームはパチンコやギャンブルに近いものであり、今ある法律やガイドラインの変更で消費者の被害が収まらないならば、法律の改正やソーシャルゲーム新法も必要であり、警察や消費者行政が対応できる仕組みを作るべきであるとする主張もある[36]
ガチャ確率表示問題
2016年に『グランブルーファンタジー』のガチャにおいて、特定のキャラクターが異常に排出されにくいことから、ユーザーの間で、「ガチャの確率操作が行われているのではないか」という疑惑が噴出し、読売新聞夕刊までもが取り上げる事態となった[37]。その後、運営はガチャの個別出現確率を表示すると発表した[38]。運営は件の確率操作疑惑以外にも、過去にガチャなどで炎上騒動を複数回起こしていた[39]。また新たな取り組みとして、ガチャに上限を設け、9万円分のガチャをすれば必ず好きなキャラをもらえるなどの改善策を発表した[40]。Appleもガチャ課金問題に取り組んでおり、開発者向けの「App Store審査ガイドライン」を更新し、有料ガチャの入手確率表示を義務付けた[41]
強盗殺人事件[42][43]
詳細は「前橋市連続強盗殺人事件」を参照2015年2月、群馬県前橋市で高齢者の女性が襲われた殺人事件で、同市に住む男T(当時26歳)が強盗殺人容疑などで再逮捕された。Tは2014年11月、自宅近くに住む高齢者女性宅に侵入し、その家に住む被害者の頭や首をバールで殴り、更に刃物で刺して殺害して、現金約5千円と菓子類を奪った。Tと被害者には面識はなかった。Tはスマートフォンでソーシャルゲームをしていて、月に4?5万円ほど課金をしており、消費者金融3社ほどからも百数十万円ほど借金をしていた。前橋地検はTを強盗殺人罪などで前橋地裁に起訴した。Tは2020年9月に死刑判決が確定した[44]
ゲーム依存症問題
男性が友達に誘われた4人で協力して戦うスマホゲームにのめり込み、有料くじ「ガチャ」で200万円の借金を背負った。督促状を見た母親が200万を返済をしてくれたが、それでもやめられず会社の同僚にまで借金をし、最後には休職することになった。こうした事例が数多くあるため、世界保健機関ゲーム依存症を病気として認定をしている[45]



脚注[脚注の使い方]^ “いまさら聞けない ソーシャルゲームってなあに?”. All About (2012年3月12日). 2013年12月8日閲覧。
^ “ ⇒ソーシャルゲームとは”. IT用語辞典バイナリ. 2016年1月23日閲覧。
^ “ソーシャルゲームとは”. コトバンク. 2016年1月23日閲覧。
^ “ ⇒ソーシャルゲームとは”. IT用語辞典. 2016年1月23日閲覧。
^ a b c d“DeNAの小林賢治氏が語る、ソーシャルゲームが日本のエンタメ産業を救う”. ファミ通 (エンターブレイン). (2013年5月22日). ⇒http://app.famitsu.com/20130522_165430/ 2013年5月23日閲覧。 
^ “ケータイ用語の基礎知識 第236回:ネイティブアプリケーション とは”. ケータイ Watch (2005年8月3日). 2014年5月13日閲覧。
^ “【上期総括】「エンタメは即死するもの」「荒唐無稽な破壊が必要」…スマホゲーム黎明期から開発を続ける元スクエニの安藤武博氏に訊く市場の今後”. Social Game Info (2015年8月20日). 2016年1月23日閲覧。
^“激動のスマホゲーム業界 「ネイティブアプリ」の復権と岐路に立たされるソーシャルゲーム”. ガジェット速報. (2013年5月14日). ⇒http://ggsoku.com/2013/05/column-native-app/ 2013年7月14日閲覧。 
^“ソーシャルゲームの終焉、そして次にくるもの”. MdN Design Interactive. (2013年7月8日). ⇒http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/30829/?rm=1 2013年7月14日閲覧。 
^ a b c d e f g 「なぜウケる? なぜハマる? GREE vs DeNA」『日経トレンディ』第337号、日経BP、2012年5月、40-44頁。 
^ “SNSを前提としないソーシャルゲームは作れるか、“分散型”の可能性を探る”. Business Media 誠. (2011年8月26日). https://www.itmedia.co.jp/makoto/articles/1108/26/news008.html 2013年7月17日閲覧。 
^ Social Networking Game of the Year(2010)(Academy Of Interactive Arts & Sciences)


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