楽曲については「ソメイヨシノ (曲)」をご覧ください。
ソメイヨシノ
分類
標準: Cerasus × yedoensis (Matsum.) Masam. et S.Suzuki (1936)[2]
シノニム
Prunus × yedoensis Matsum. (1901)[3]
和名
ソメイヨシノ
ソメイヨシノの花
ソメイヨシノ(染井吉野[4]、学名: Cerasus × yedoensis ‘Somei-yoshino’[5])は、母をエドヒガン、父を日本固有種のオオシマザクラの雑種とする自然交雑もしくは人為的な交配で生まれた日本産の栽培品種のサクラ[6]。遺伝子研究の結果、ソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とする栽培品種のクローンであることが、1995年に明らかにされた[6][7][8][9][10]。
日本では、サクラは固有種を含んだ10もしくは11の基本の野生種を基に[11][12][注釈 1]、これらの変種を合わせて100種以上の自生種がある。さらに古来から改良開発されてきた栽培品種が少なくとも200種以上あり[13]、分類によっては600種以上、または800種とも言われる品種が確認されている[14][15][16][17]。
これら多品種のサクラのうち、ソメイヨシノは江戸時代後期に開発され、昭和の高度経済成長期にかけて日本全国で圧倒的に多く植えられた。このため今日では気象庁が鹿児島県種子島から札幌までの各地のサクラの開花・満開を判断する「標本木」としている[18][19][注釈 2]など、現代の観賞用のサクラの代表種となっており、単に「サクラ」と言えばこの品種を指す事が多い。
なお、ソメイヨシノという表記は、一般的にはエドヒガンとオオシマザクラの種間雑種から生み出された特定の一つの栽培品種(本ページの主題)を指すが、便宜的にエドヒガンとオオシマザクラの種間雑種のサクラ全てを指している場合もある。その場合には、その2種による種間雑種の中から生み出された特定の一つの栽培品種(本ページの主題)については、漢字をシングルクォーテーションで囲んだ '染井吉野' と表記して、両者が混同されないように区別して表記されることが望ましい。(#名称参照)
名称真鍋小学校のサクラ
分類による学名表記詳細は「サクラ#サクラ属(狭義のサクラ属)とスモモ属(広義のサクラ属)」を参照
ソメイヨシノに限らず、サクラの属名はスモモ属(Prunus)とする分類と、サクラ属(Cerasus)とするものがある。