ソフィア・ローレン
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ソフィアはその初期のハリウッド作品『楡の木蔭の欲望』(ユージン・オニールの演劇)、『月夜の出来事』(ケーリー・グラントとのロマンティック・コメディ)、『黒い蘭』(アンソニー・クインとのロマンチック・ドラマ)でセックスシンボルとしてだけではなく、演技力と喜劇的な実力をも証明した。

1960年代までに、ソフィアは世界で最も人気のある女優のうちの1人として、ハリウッドとヨーロッパの両方で作品に出演した。1960年の『ふたりの女』でアカデミー主演女優賞を受賞。この作品のプロモーションでソフィアとセラーズは共にアルバムをレコーディングした。また、彼女は1963年の『昨日・今日・明日』や1970年の『ひまわり』[3]で、マルチェロ・マストロヤンニとの名コンビぶりを披露した。

ソフィアは喜劇王チャーリー・チャップリンの最後の監督作品『伯爵夫人』に出演したことがあり、マーロン・ブランドと夢の共演を実現した。この作品は、チャップリンが、赤狩りによってハリウッド及びアメリカから追放された後の作品で、イギリスで製作、公開されたがあまり知られていない。
結婚

1957年にカルロ・ポンティと結婚するが、その時点でポンティはまだ離婚しておらず、重婚罪に問われる可能性があったために1962年に婚姻関係を一旦無効にした[4]。2人はポンティの離婚が成立した1966年に正式に結婚した[5]。指揮者のカルロ・ポンティ・ジュニアと、結婚後に生まれた映画台本作家兼監督のエドアルド・ポンティの2人の息子がいる。エドアルドはアメリカの著名な女優であるサッシャ・アレクサンダーと結婚した。ポンティの脱税容疑事件の後、ジュネーヴに在住[6]。事件でイタリア当局に没収されていたポンティ所有の絵画を、遺産として取り戻すとして裁判を起こした。1990年には、プリンセス・クルーズのクラウン・プリンセス(初代)の命名者になっている[7]
21世紀

イタリアを代表する女優として現在も様々な作品に出演し、世界的に高い人気を誇る。1996年にイタリア共和国功労勲章(カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ)を受章。2006年には、トリノオリンピックの開会式でオリンピック旗を掲揚する際の旗手を務めた。

SSCナポリの熱心なサポーターである。セリエA昇格が期待される2007年には「ナポリが昇格したらストリップショーを開いてもいい」と発言した[8]
日本における人気1978年、テレビ朝日の深夜バラエティー「23時ショー」に出演。ローレンは右側で、人差し指で鼻を押さえている。

日本の映画ファンにもローレンは高い人気を誇っている。過去の来日時には今川焼きがとても気に入ったそうである。また、俳優の二谷英明とのツーショット写真(マガジンハウス刊「スタアの40年 平凡 週刊平凡 秘蔵写真集」より、カラー写真)も現存する。

1976年には本田技研工業が製造販売していたオートバイ「ホンダ・ロードパル」のテレビCMに出演した(CMディレクターは大林宣彦)CM内でソフィア・ローレンが発したキャッチフレーズのラッタッタは時代の流行語にもなった。

2008年、来日し、イタリアの宝石ブランド「ダミアーニ」の銀座店のオープニングに登場したほか、同4月21日、『SMAP×SMAP』(関西テレビフジテレビ)の「BISTRO SMAP」に登場した。

「第22回世界文化賞 演劇・映像部門」を受賞[9]により、2010年10月に4度目の来日。

10月12日ホテルオークラ東京で記者会見が行われた。

10月13日明治記念館で授賞式典が行われ、常陸宮正仁親王からメダルを授与され、日本美術協会の日枝久会長から感謝状と賞金を贈呈された。旧知のファッションデザイナーの森英恵、コーディネーターの加藤タキとも再会した。

10月14日九段南イタリア文化会館で受賞記念映画上映会で舞台挨拶を行った。また、ポスターや写真なども展示された。

10月15日岡山県倉敷市大原美術館を訪問し、市主催の歓迎レセプションに出席。伊東香織同市長から記念品を贈呈された[10]


主な出演作品

公開年邦題
原題役名備考
1951
クオ・ヴァディス
Quo Vadisクレジットなし
アンナ
Annaナイトクラブのアシスタントクレジットなし
1953無常なるかな人生
Un giorno in preturaアンナ
1954ナポリの饗宴
Carosello Napoletanoシジーナ
侵略者
Attilaオノリア
こんなに悪い女とは
Peccato che sia una canagliaリナ
1955バストで勝負
La Bella Mugnaiaカルメラ
河の女
La donna del fiumeニーヴェス
1957島の女
Boy on a Dolphinフェードラ
殿方ごろし
Pane, Amore e...ドンナ・ソフィア
誇りと情熱
The Pride and the Passionジュアナ
1958楡の木蔭の欲望
Desire Under the Elmsアンナ

The Keyステラ
黒い蘭
The Black Orchidローズ・ビアンコ
月夜の出来事
Houseboatシンシア
1959私はそんな女
That Kind of Womanカイ
1960西部に賭ける女
Heller in Pink Tightsアンジェラ
ナポリ湾
It Started in Naplesルシア
求むハズ
The Millionairessエピファニア
バラ色の森
A Breath of Scandalオリンピア姫
ふたりの女
La Ciociaraセシラアカデミー主演女優賞 受賞
英国アカデミー賞 主演女優賞 受賞
1961エル・シド
El Cidシメン
戦場を駈ける女
Madame Sans-Geneカテリーナ
1962ボッカチオ'70
Boccaccio '70ゾーエ第4話「くじ引き」
真夜中へ5哩
Le couteau dans la plaieリサ
1963昨日・今日・明日
Ieri, Oggi, Domaniアドリーナ
アルトナ
I sequestrati di Altonaヨハンナ
1964ローマ帝国の滅亡
The Fall of the Roman Empireルシラ
あゝ結婚
Marriage Italian-Styleフィルメーナ
1965クロスボー作戦
Operation Crossbow ノラ
レディL
Lady LレディL
1966栄光の丘
Judithジュディス
アラベスク
Arabesqueヤスミン・アジール
1967伯爵夫人
A Countess from Hong Kongナターシャ・アレクサンドロフ伯爵夫人
イタリヤ式奇跡
More Than a Miracleイザベラ
1970ひまわり
I Girasoliジョバンナ
結婚宣言
La moglie del preteヴァレリア
1972ラ・マンチャの男
Man of La Manchaアルドンサ / ドルシネア
1974旅路
Il Viaggioアドリアナ・デ・マウラ
逢いびき
Brief Encounterアンナテレビ映画


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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