ファルナケス2世はボスポロスへ逃れて再起を図ったが、軍内部の裏切りに遭って殺害された。ポントス王国の領土はローマによって小さな属州へと分割され、一部がナイルの戦いで功績のあったミトリダテス(ミトリダテス6世の庶子)に与えられた。また、ファルナケス2世が設けた要塞等は全てローマ軍によって破却された。
カエサルは後に「このような弱い敵を相手にした勝利を以て、大きな名声を勝ち得たポンペイウスは幸運であった」と回想したとガイウス・スエトニウス・トランクィッルスは伝えている[3]。
脚注^ a b プルタルコス『英雄伝』「カエサル」 50
^ Goldsworthy, A. Caesar, pp. 446-447
^ スエトニウス『皇帝伝』「カエサル」 35
参考文献
ジョージ・C・コーン著、鈴木主税・浅岡政子訳『世界戦争事典』河出書房新社
プルタルコス著、村川堅太郎編『プルタルコス英雄伝〈下〉』ちくま学芸文庫
スエトニウス著、國原吉之助訳『ローマ皇帝伝 上』岩波文庫