セーターは、その形状や模様、使用目的、由来となった地域などから多くの種類がある。
編み方でも、「手芸編」と「機械編」に分類され、特に女性から送られる手芸編(手編み)のセーターは、愛情を込められたものとして扱われることがある。アランセーター
アランセーター (Aran sweater)「en:Aran jumper」も参照
アイルランドのアラン諸島を発祥としている。フィッシャーマンズセーターのひとつで、縄状の独特の編み込みとハニカムなどの模様が特徴。アラン諸島では、昔から漁業が主な産業であったため、防水と防寒を目的としてアランセーターは誕生した。古くから仕事着としてはもちろん、普段着としても着用されていた。縄状の編み方は、漁に使うロープや命綱を指しており、大漁など様々な願いが込められている。その模様は家によって違っていて、遭難死の際の個人識別と家紋のような意味合いもあった。
なおこの説を俗説とする説もある[3]。
カウチンセーター (Cowichan sweater)「en:Cowichan knitting」も参照カウチンセーター(サンダーバードのデザイン)
その技術と、古くから伝わる芸術的な要素が融合することで、独特のデザインを持つカウチンセーターが成り立ったのである。狩猟の際の作業着として用いられたため、太い毛糸で編まれ、厚地で丈夫に作られており、(本来のものは)脂肪分を抜かないために撥水性と防寒性も高い。 アイルランドやスコットランドなどに住む漁師(Fisherman / フィッシャーマン)の仕事着[4]を起源とするセーターの総称。凹凸がはっきりした縄状のケーブル編みが印象的である。厚手のもので、漁師の仕事上に必要な防水性と防寒性に優れているのが特徴。本来は多少匂いが残るような未脱脂、未染色の毛糸で編まれるが、現在ではデザインのみのもの、脱脂染色後にオイルを染み込ませたものなどが一般的である。アランセーターはフィッシャーマンズセーターの一種であり、アイルランド西方のアラン諸島で造られたのが起源。日本では、1960年代に広まった。
フィッシャーマンズセーター (Fisherman’s sweater)
英国風トラディショナル・スタイルを取り入れた米国東海岸の名門大学生アイビー・リーガーズ。フィッシャーマンズ・セーターを着て汗をかき、体重調整をするスポーツ選手たちや文系の学生たちの服装を模範に、1954年に石津謙介(1911年-2005年)がVANブランドを発表し、アイビールックとして日本に紹介する。これ以降、フィッシャーマンズ・セーターも銀座みゆき通りを闊歩し、流行の最先端を行く「みゆき族」に大いに受け入れられ、全国へ普及する。Ralph Lauren 2013 Fall/Winter Womenswear runway collection ショーの終わりに喝采を浴びるラルフ・ローレンはオーソドックスなフィッシャーマンズ・セーターを着用する。
その他のセーター
アーガイルセーター (Argyle sweater)
菱形の格子模様(アーガイル)が特徴の英国伝統的なセーター。
アイビーセーター (Ivy sweater)
アーガイルセーターの一種で、アイビールックによく見られる。
アンゴラセーター (Angora sweater)
アンゴラうさぎの毛素材の糸で編まれたセーター。ふわふわと軽く、長い毛足が特徴。
エンブレムセーター (Emblem sweater)
オーバーセーター (Over sweater)
オイルドセーター (Oiled sweater)
脱脂をしない毛から編まれる撥水性と保温性の高いセーター、フィッシャーマンズセーターやカウチンセーターがこれに当たる。
ガーンジーセーター
カシミアセーター (Cashmere sweater)
カシミアヤギの毛素材の糸で編まれたセーター。やわらかな肌触りで、保温性が高い。カシミアの割合が大きいと独特の光沢が出てくる。
クリケットセーター (Cricket sweater)
クリケットで着用されるセーター。ケーブル網みで、裾やVネックに沿ってラインが入っている。テニスセーターの基になったと言われている。
サマーセーター (Summer sweater)
サマーニットの一種。