セレンディピティ
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酒井邦嘉[2]ペニシリン発見や田中耕一の例をあげ、フランスのルイ・パスツールの言葉(1854年のリール大学学長就任演説より)を紹介して、「構えのある心」(the prepared mind) がセレンディピティのポイントだという。セレンディピティは社会的独創性は高いが、発想的独創性は低いと言われている[3]

「観察の領域において、偶然は構えのある心にしか恵まれない」(Dans les champs de l'observation le hasard ne favorise que les esprits prepares.)
セレンディピティが見出せる代表例

アルキメデスによる、アルキメデスの原理の発見(紀元前3世紀

ヘニッヒ・ブラントによる、リンの分離と発見(1669年錬金術に変換するため、人間の尿を蒸発させていたところ発見。

ハンス・クリスティアン・エルステッドによる、電流磁気の関係の発見(1820年

チャールズ・グッドイヤーによる、ゴムへの加硫の発見(1839年

ウィリアム・パーキンによる、モーブの発見(1856年[4]マラリアの特効薬としてのキニーネを研究中、環境の整っていない自宅に帰省した際、粗末な実験室で合成実験をしたところ、意図せず、色のアルコール溶液が生成され、これが史上初の人工染料(当然ながら、紫色で史上初の人工染料でもある)になると即座に看破した[4]

アルフレッド・ノーベルによる、ダイナマイトの発明(1866年

クリップの発明(1890年代

ヴィルヘルム・レントゲンによる、X線の発見(1895年

ピエール・キュリーマリ・キュリー夫妻による、ラジウムの発見(1898年ポロニウムを抽出した閃ウラン鉱の残渣の方が電離作用が強いため、更に調べたところ見つかった。

ハンス・フォン・ペヒマン(英語版)による、ポリエチレンの発見(1898年

エドゥアール・ベネディクトゥスによる、合わせガラスの発明(1903年

アレクサンダー・フレミングによる、リゾチームペニシリンの発見(1922年1928年)フレミングが培養実験の際に誤って、雑菌であるアオカビを混入(コンタミネーション)させたことが、のちに世界中の人々を感染症から救うことになる抗生物質発見のきっかけになった。

アルバート・ホフマンによる、LSD幻覚作用の発見(1938年

ロイ・プランケットによる、テフロンの発見(1938年

パーシー・スペンサーによる、電子レンジの発明(1940年代


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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