作者の北川悦吏子によると、知り合いのサラリーマンと懐石料理を食べている最中に「友人から電話が来ても結婚の話ばかりだ」と言い、「もし結婚と言う言葉が解らなかったらどうなるだろう。自分の知らない言葉が在るってのは怖い」と続けた。ならその解らない言葉は何がいいだろうと言うとそのサラリーマンは「ズンドコベロンチョはどうだろう」と言った事からこの作品が誕生した。その後、会議でシナリオを出したところプロデューサーが即、映像化を決定し放送されることとなった。この番組で会議の際に即映像化が決定される作品は珍しい。北川は書いたらすぐ忘れていくため一度目に書いた脚本のデータを消してしまい二度目の脚本が使われている。
なお「ズンドコベロンチョ」の意味について、太田出版発行の「世にも奇妙な物語7」に収録されているノベライズでは、都市伝説の「牛の首」の様に「誰もが皆知ったふりをしているだけで実際は存在しない物」という事柄になっているが、この解釈はノベライズ独自の展開である。
備考
ストーリーテラーであるタモリは、2009年4月6日に放送された『SMAP PRESENTS ドラマの裏の本当のドラマ』内で、最も好きな作品とコメントしている。
脚本の北川によると、当時、放送終了後に「ズンドコベロンチョ」に関する問合せが、フジテレビに約650件あった。
オリジナルの1991年版の放送時間は約13分、リメイクの2015年版の放送時間は約21分である。
オリジナル版の草刈正雄は30代で三上修二役を演じたが、リメイク版の藤木直人は40代で三上修二役を演じた。
リメイクの2015年版のワンシーンの、主人公・三上(藤木直人)が想像だけで描いた「ゆるキャラのズンドコベロンチョくん」のイラストは、漫画家の中川いさみの4コマ漫画である「クマのプー太郎」に出てくる「キューポラ」というキャラクターである。これについては中川いさみ公式Twitterで、ズンドコベロンチョでちょっとだけ手伝ったということがツイートされている[2][3]。なお、この「ゆるキャラズンドコベロンチョくん(キューポラ)」のイラストはドラマ内のみの登場ではなく、その後ストーリーテラーのタモリの後ろにも飾られていた。
ノベライズ
世にも奇妙な物語7(1991年7月23日発売 太田出版)
最初のノベライズ。展開の一部が小説オリジナルになっている。
世にも奇妙な物語III(1993年11月29日発売 太田出版)
「世にも奇妙な物語7」の文庫版。
世にも奇妙な物語 北川悦吏子の特別編(2003年3月11日発売 角川書店)
北川悦吏子の作品を集めたノベライズ。この本に収録されている作品が1991年のテレビドラマ作品にもっとも忠実に描かれている。
関連項目
牛の首
鮫島事件
赤い洗面器の男
酢豆腐(ちりとてちん) - 落語