ズンドコベロンチョ
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しかし適当な相づちが的をはずれて、専務[注 3]や店員を激怒させてしまうこともあった。意味を推測してもことごとく外れる上に、周囲やだと推測し、ズンドコベロンチョのイラストを想像のみで狂ったように描いた。そしてズンドコベロンチョが欲しいとおもちゃ店に尋ねただけで警備員を呼ばれ怒鳴られ警察に通報までもされてしまい、どう画策してもその言葉の意味を知ることが出来ず、半ば錯乱状態になってしまう。また、たびたび核心に迫るチャンスがありながらそれを逃し続ける。

そんな三上を尻目に、ついに会社でも大プロジェクト「ズンドコベロンチョ・プロジェクト」が立ち上がってしまう。しかも、三上がそのチーフとして責任者に大抜擢されてしまった。会社の業務連絡放送では「三上修二さんがズンベロプロジェクトのチーフに就任されました。ズンベロのことなら何がなくても三上まで。ズンドコベロンチョ三上におまかせ。三上バンザイ!!」とアナウンスされた上に、部下や上司たちに祝われ拍手されクラッカーを鳴らされ万歳が起こる。

進退窮まった三上は、ついに半泣きになって、皆に「教えて…、ズンドコベロンチョって、何?」と小声で尋ねる。そんな彼に、周囲は驚愕と失望の声を一斉に上げた。そしてその中で三上は「教えて??!!」と大声で叫ぶのだった。
リメイク

2015年11月21日放送の『25周年記念!秋の2週連続SP 傑作復活編』にてリメイクされた[1]。視聴者投票6位。脚本は北川が新たに書き下ろしたほかジェーン・スーが脚本協力として参加している。

リメイク版では、主人公の三上修二役は藤木直人が演じ、三上は、ITベンチャー企業の社長で、顔と名前を世間に知られているITの世界での有名人という設定に変更されている。三上が表紙を飾っている雑誌に掲載された三上のキャッチコピーは、「時代を席巻するIT界の寵児」、「インターネットより世界を知る男」と書かれている。オリジナル版の三上は妻と娘と暮らす妻子持ちであるが、今作では独身の一人暮らしという設定に変更されており、代わりに三上の家族は田舎に住む三上の祖母が登場する。オリジナル版と同じく三上は「何だってわかる。僕に知らないことなどこの世にない」、「もの(言葉)を知らないってことは重罪だ」という考えを持っている。日々難解な言葉を活用していて、難解な言葉の意味を理解できない部下[注 4]を「勘弁してくれよ」と叱責するIT社長三上は、ある日「ズンドコベロンチョ」や略語の「ズンベロ」なる自分の全く知らない言葉を耳にする。そして、「社長見ました?ズンベロ」と部下たちに話を振られた三上は、意味を知らないのにプライドからつい知ったかぶりをして「ああ、あれな。あれなかなかいいよな」と適当に答えてしまう。そして気が付くと自分の周りでいつも毎回「ズンドコベロンチョ」の話がされている状態となり、ズンドコベロンチョが何なのかわからない三上は困り果てる。

オリジナル版の時代設定はインターネットが一般的には普及していないバブル時代であったが、今作ではインターネットが発達した時代に則したものとなり、冒頭で三上は、何でもかんでも携帯で検索する言葉を知らない部下[注 4]のことを「ググってんのかよ!」と叱責したり、その後三上自身が携帯電話(スマートフォン)やパソコンで「ズンドコベロンチョ」の検索をかけようとしたり検索をする描写がある。しかしネット検索をしても、ズンドコベロンチョの説明文は、「ズンドコベロンチョとは、シナジーによる熱伝導が作用したオポチュニティーとも言える。すべてのフレームワークに適応可能なディストリビューションナレッジマネジメントを最適なソリューションとしてデリバティブし、そのエビデンスβ崩壊させエスティメート[注 5]と認識されるとする。ズンドコベロンチョ以外のズンドコベロンチョについては後述する節ズンドコベロンチョを参照のこと」等、全く理解できない難解過ぎる言葉が並んでいて意味不明だったり、画像検索をかけた「ズンドコベロンチョの画像」はすべてバラバラでまるで共通性がなかったりで、ズンドコベロンチョの意味を知ることはできない設定になっている。またオリジナルと同じく図書館のような場所でたくさんの本を開いて調べる場面もあるが、しかしズンドコベロンチョの記述はどこにも載ってはいなかった。

仕事で大切な商談相手であるニューヨークから来たジョンソン氏との食事会でもズンドコベロンチョの話が出て、三上はここでも知ったかぶり[注 6]をした。しかしその知ったかぶりは的をはずれていて、ジョンソン氏を激怒させて帰らせてしまい、上手くいっていた仕事を破談にさせてしまう。その後三上は田舎にまで出向き、田舎に住む祖母にズンドコベロンチョについて聞きにいくが、「ズンドコベロンチョ」のことを祖母に尋ねた途端に祖母はパニックを起こしてしまい、結局祖母からもズンドコベロンチョの意味を聞けないままとなる。なお、三上の祖母の住んでいる地方では「ズンドコベロンチョ」の略語は「ズンベロ」ではなく「ドコチョ」になっていて、祖母はズンドコベロンチョのことは「ドコチョ」と言っている。

オリジナル版で、ズンドコベロンチョとはキャラクターだと推測した三上が想像でズンドコベロンチョのイラストを描くシーンがあるが、そのシーンがそのままリメイクされている。今作では、ズンドコベロンチョとはきっとゆるキャラだという推測をした三上は、ズンドコベロンチョのイラストを想像で描いて、そのイラストを持ち、「ゆるキャラのズンドコベロンチョくんに会わせてくれ」と、とある会社に乗り込み警備員に止められるシーンがある。しかし今作ではこのシーンのみは夢オチであった。

ズンドコベロンチョが何なのかどうしても意味を知ることができないまま、最後に三上は内閣総理大臣から、2020年東京オリンピックの「ズンドコベロンチョ・アンバサダー」なる役職に抜擢されることとなる。テレビで生中継されている任命式のスピーチの場で、耐えられなくなった三上はついに「ズンドコベロンチョって、…何ですか?」と言い出し、そのことがネット中で大炎上を起こしてしまい、三上を馬鹿にしたコラージュ画像までたくさん作られ叩かれまくってしまう。そして日本のニュース番組ではもちろん世界中のニュース番組で、あの有名な三上修二社長がズンドコベロンチョを知らなかったという件が取り上げられ大々的に報道されてしまう。ラストシーン、任命式会場の三上は、会場内の全ての人々[注 7]から罵倒されていろいろな物を投げつけられてしまっているその中で、「ねえ、教えて!ズンドコベロンチョって何??!!」と叫んだ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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