スーパー耐久
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初年度はアウディ・RS3ホンダ・シビックタイプRフォルクスワーゲン・ゴルフが参戦しているが、TCRジャパンとの競合もあって[18]エントリーが減少、2023年はエントリーが0台となった。
ST-Z
2017年より新設されたグループGT4公認車両により争われるクラス。日本でGT4車両が使用できるレースがスーパー耐久のみ、かつ車両価格も安価で車両はパッケージで購入可能。5穴ハブ仕様等、ST1?5クラス同等の設備投資で済むと参戦障壁が非常に低く、ST-5に継ぐ参戦台数となっている。
ST-Q
2021年より新設された『STOが参加を認めたメーカー開発車両、または各クラスに該当しない車両』により争われるクラス。初年度は2020年シーズンにST1クラスで走行していたトヨタ・GRスープラが参戦した。GRスープラ自体は上記のST-Zクラスに参戦するGT4車両とベースは同一だが、ST-Zの場合シーズン中の(ホモロゲーションに縛られない)マシン開発が困難であるため、STOの協力の下先行開発車として参戦を継続するため本クラスが設けられた[19]。同年の第3戦(富士24時間)からは、トヨタ・カローラスポーツに世界で初めて水素燃料エンジンを搭載した開発研究車両がレースに参戦したとして、一般人の耳目をも集めた[20]。同年11月には、ユーグレナ製のバイオディーゼル燃料を使用したマツダ・MAZDA2も参戦を開始しており、さらに2022年シーズンはスバルが新型BRZカーボンニュートラル燃料を使用する「BRZ CNFコンセプト」で参戦。同じくトヨタも兄弟車であるGR86のカーボンニュートラル燃料車「GR86 CNFコンセプト」で参戦する。[21]またエンドレスのAMG GT4がST-ZではなくST-Qに入っていた事があるが、これはブレーキや足回りが同メーカーのテスト品が使われていて、純粋なGT4規格を満たさないため、「メーカー開発車両」の扱いで編入された物。当初はST-1という案もあったものの、ST-Zの改造車はST-1の理念とは一致しないという事で、ST-Qへと編入された。2022年途中からはビッグマイナーチェンジが施されたばかりの日産・フェアレディZも参戦。これによりトヨタ・日産・スバル・マツダのメーカー系チームが集結するという、国内でも非常に稀なクラスとなっており、スーパー耐久への注目度を一躍向上させている。
ST-1
ST-2?ST-5の車両に当てはまらない車両のクラス。市販車改造車だけでなく、ST-XおよびST-Zには該当しないが、レーシングマシンとして販売される他カテゴリーの車両も燃料タンク容量や車重設定等の独自ハンデを与えた上でここに編入されている。当初は日産・スカイラインGT-Rの独擅場だったが、2003年よりポルシェ・996が特認の形で参戦。同年限りでスカイラインGT-Rが撤退したため、2004年は事実上ポルシェのワンメイク状態だった。この車両は、独ポルシェ社がポルシェ911GT3CSを元にし、レギュレーションに合わせて製造販売した「ポルシェ911 GT3 JGN」というレース専用車両である。これに対し、2005年より特別パーツを装着した日産・フェアレディZ(Z33)が特認[22]の形で参戦を開始し、2007年にはエンジンの排気量を3,800ccに拡大した「フェアレディZ Version NISMO Type 380RS-Competition」というレース専用車両で参戦しシリーズチャンピオンを獲得した。同じく2007年には、BMW Mがプロダクションカーレース用に製造したレース専用モデルのBMW・Z4 Mレース・キットカーも参戦している。2008年、2009年シーズンは、上記のBMW・Z4を元にした「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」がST-1クラスを席巻、両年ともクラス年間総合優勝を成し遂げ、2010年シーズンも同クラスで圧倒的な強さを見せつけた。2010年に富士スピードウェイで開催された第4戦では、NISMOによるテスト参戦ながら日産・GT-Rが初参戦を果たし注目を集めた。NISMOによれば「2011年シーズン以降での、プライベーターチームへの供給に向けたテスト参戦」との事である。その後、岡山国際サーキットで開催された第5戦では、早くもダイシンモータースポーツがGT-Rで10年ぶりの復帰を果たした。決勝ではマシントラブルによるタイヤのパンクに見舞われたものの、クラス6位完走を達成した。2014年からは、ポルシェ・カレラカップのカップカー、並びに前年にシリーズがスタートしたインタープロトシリーズ用の車両(KURUMA)の参戦が認められることになった[23]。ただ多くのチームがST-XやST-Zクラスに鞍替えしてしまったため、2023年の年間エントリーは2台にまで減少している。
ST-2
排気量が2,401 - 3,500ccの四輪駆動、及び2018年から認められた前輪駆動車で争われる。このクラスはベース車両の少なさもあり、長年にわたり、三菱・ランサーエボリューションスバル・インプレッサ及びスバル・WRXの2車種による戦いが続いている。2008年以降インプレッサはスポット参戦となり、事実上ランサーエボリューションのワンメイク状態になり2006年から2012年までランサーがチャンピオンを獲得する状況であったが、2011年にスバルからWRX STI(GVB型)が発売されると、唯一スポットながらスバル車で参戦していた東和インテックレーシングが2012年からフル参戦を開始、たった一台のWRXでの参戦ながら翌2013年には2005年以来のクラスチャンピオンに輝き、以降2019年まで連覇した。2015年にはランサーエボリューションの生産終了によりワンメイク化が危惧されたが、2018年から前輪駆動車がST-2クラスに変更されたことからノプロが2017年にST-3クラスで走らせていたディーゼル+FFグレードのマツダ・アクセラスポーツを投入。2019年からはFK8型ホンダ・シビックタイプRがスポット参戦という形で参戦。2020年にはトヨタ・GRヤリスも登場し、デビュー年に王者を獲得した事で、徐々に勢力図に変化が起き始めている。2022年より、GR86/BRZの販売に伴い排気量下限が2,400ccまで変更になった。

ST-2車両の例
ミラボエボX

ST-3
排気量が2,401 - 3,500ccの後輪駆動車で争われる。2003年以降は登場したフェアレディZが圧倒的な強さを誇っており、ホンダ・NSXBMW・M3マツダ・RX-7らが戦いを挑んでいた。2010年からは日産・フェアレディZ(Z34)ウエイトハンデを搭載するなどの条件で特認[24]を受け、本クラスへの参戦を認められた[25]。本来は欧州を含め該当車両は決して少ないわけではなく、国産車でも2011年にはレクサス・IS、2012年にはレクサス・GSが、2015年にはトヨタ・マークXレクサス・RC、2020年にはトヨタ・クラウンと数年おきに新たなトヨタ/レクサス車が投入されているが、ベース車両自体が貴重になっているという状況もあり、参加台数が慢性的に少ないという根本的な問題は解決していない。2020年現在ではフェアレディZとクラウンRS、RC350のみになっている。2022年度よりGR86/BRZの販売に伴い、下限排気量が変更された。

ST3クラス車両の例
Muta Racing TWS IS350

ST3クラス車両の例
埼玉トヨペットGBクラウンRS

ST-4
排気量が1,501 - 2,400cc(駆動方式は問わない)の車で争われる。2006年までは事実上ホンダ・インテグラタイプRのワンメイク状態となっていたが、2007年には新たにホンダ・シビックタイプR(FD2型4Door)が参戦を始めた。また2009年からホンダ・S2000が特認車両という形で、2010年にはホンダ・シビックタイプRの欧州仕様が参戦した。近年このクラスに該当する車種が年々減少傾向にあったが、2012年より発売されたトヨタ・86スバル・BRZがそれぞれ2012年(前者)、2014年(後者)に参戦を開始し、さらにフィアット・500をベースにしたアバルト695アセットコルセと同車のチューニングを行うG-Techが、コンプリートカーG-Tech Sportster GT/Rでそれぞれ2013年(前者)と2014年(後者)に、2014年にはヴィッツベースのTOYOTA Vitz GRMN ターボ[26]の参戦もあって、2014年のエントリーのうち同クラスの参加台数が19?23台とレースの大半を占めるまで増加した。しかし86が猛威を振るうようになると、徐々にバラエティが少なくなっていき、2023年はGR86とNDロードスターRFのみとなった。2022年より、GR86/BRZの販売に伴い排気量上限が2,400ccまで変更になった。

ST4車両の例
Y's distraction 86

ST4車両の例
ABARTH 695 Asseto Corse

ST4車両の例
村上モータースMAZDAロードスター

ST4クラス車両の例
EXPRIDE G-Tech Sportster GT/R

ST-5
排気量が1,500cc以下(駆動方式は問わない)の車で争われる。このクラスのみ「過去10年以内に生産されている車」という規定がある、2022年シーズンでは2011年12月末までに新車として生産されていた車のみが使用可能。2010年シーズンはトヨタ・ヴィッツだけが参戦する状況だったが、2011年の第3戦・富士戦から、三重県に本拠を置く「バースレーシングプロジェクト(BRP)」がホンダ・フィットで参戦する事が発表された[27]。2012年はこの2台に加えマツダ・デミオが2台参加。2021年は全体的には特認車であるマツダ・ロードスターが多いものの、前輪駆動と後輪駆動がバランス良く混ざっており、車種のバラエティも多く最下級といえど見ごたえのあるクラスである。

ST5車両の例
ピースMS 制動屋 SPM 大川ENG フィットRS

ST-1クラス以下の5クラスは、規定により7台未満(2014年より)の出走の場合は上のクラスに統合される。ST5はST4に、ST4はST3に、ST3はST2に、ST2はST1に、ST1の場合はクラス不成立となるが、大会において総合順位での賞が設定されていれば参加できる。
かつて存在したクラス
ST5(グループNプラスクラス)
2005年まで存在したカテゴリ。排気量が2,000cc以下(駆動方式は問わない)という制限はST4と同じだが、
ヨーロッパで盛んになっていたグループNの追加改造版、つまりNにプラス改造、という意味で「Nプラス(改造)」と名づけられている。当時はトヨタ・アルテッツァ、ホンダ・インテグラタイプRやホンダ・アコードなどが参戦し、ヨーロッパなどとの国際交流を目指していたが、日本国内の市場動向とヨーロッパの改造規定とが大きく方向を異にしてきた事から、当初の目的は達したとのことで2005年をもってST5は終了した。基本的に改造内容はFIAスーパー2000規定が元である。
STS(ST-スポーツクラス)
実質的に2006年のみ存在したカテゴリー。排気量2,000cc以下の2座席車両によって争われていた。想定されたマシンは、2005年までST3クラスで勝負権の薄かったホンダ・S2000、同年にスポット参戦したロータス・エキシージ、またパーティーレースなどで活躍しているマツダ・ロードスターなど。ただエントリーは各レース2 - 3台程度にとどまった。2007年度からは排気量の上限が2,200ccに変更されたが、結局年間を通じてエントリーは1台もなく、同年をもって消滅した。
ST-A
2011年より、スーパー耐久のイベント内で新たにワンメイク車両のクラスを設定できるようにしたもの。新たにワンメイクレースを立ち上げようとする主催者を支援する目的で設置され、クラス名称の「A」は「Assist」の意味。対象は原則として現行販売車両で、台数は5台?10台程度を原則とする。実際のクラス名称は対象となる車両ごとに別々のものとなる[16]。ただし実際にこのクラスに該当する車両の参戦はなく事実上企画倒れに終わり、2013年限りでレギュレーションからも消滅した。
開催スケジュール
2024年シーズン

開催日開催サーキット参加クラス決勝レース時間備考
第1戦4月20日(グループ2)スポーツランドSUGOST-Z,ST-Qの一部,ST-1,ST-5各日4時間クラス別2レース制、共に予選・決勝は同日
ST-Qは3台ずつに分けて実施
4月21日(グループ1)ST-X,ST-Qの一部,ST-2,ST-3,ST-4
第2戦5月24日(予選)
25日 - 26日(決勝)富士スピードウェイ
(富士SUPER TEC24時間レース)全クラス24時間夜間走行あり
第3戦7月27日 - 28日オートポリスST-X,ST-Z,ST-Q,ST-TCR
ST-1,ST-2,ST-45時間
第4戦9月7日 - 8日モビリティリゾートもてぎST-2を除く全クラス5時間
第5戦9月28日 - 29日鈴鹿サーキットST-4を除く全クラス5時間
第6戦10月26日 - 27日岡山国際サーキット全クラス3時間クラス別2レース制
第7戦11月16日 - 17日富士スピードウェイ全クラス4時間

2023年シーズン

開催日開催サーキット参加クラス決勝レース時間備考
第1戦3月18日 - 19日鈴鹿サーキット全クラス5時間
第2戦5月26日 - 28日富士スピードウェイ
(富士SUPER TEC24時間レース)全クラス24時間夜間走行あり
ドライタイヤは
ブリヂストン、ウエットタイヤはハンコック
第3戦7月8日 - 9日スポーツランドSUGO午前(グループ2):ST-4,ST-5,ST-Qの一部
午後(グループ1):ST-X,ST-Z,ST-1,ST-2,ST-Qの一部各3時間クラス別2レース制
ST-Qは2台ずつに分けて実施
第4戦7月29日 - 30日オートポリスST-1及びST-4を除く全クラス5時間
第5戦9月2日 - 3日モビリティリゾートもてぎST-5を除く全クラス5時間
第6戦10月21日 - 22日岡山国際サーキット午前(グループ2):ST-3,ST-4,ST-5,ST-Qの一部
午後(グループ1):ST-X,ST-Z,ST-TCR,ST-1,ST-Qの一部各3時間クラス別2レース制
ST-Qは午前3台・午後1台に分かれて実施
第7戦11月11日 - 12日富士スピードウェイ全クラス4時間

2022年シーズン

開催日開催サーキット
第1戦3月19日 - 20日鈴鹿サーキット
第2戦6月3日 - 5日富士スピードウェイ (富士SUPER TEC24時間レース)
第3戦7月9日 - 10日スポーツランドSUGO
第4戦7月30日 - 31日オートポリス
第5戦9月3日 - 4日モビリティリゾートもてぎ
第6戦10月15日 - 16日岡山国際サーキット
第7戦11月26日 - 27日鈴鹿サーキット

2021年シーズン

開催日開催サーキット
第1戦3月20日 - 21日ツインリンクもてぎ
第2戦4月17日 - 18日スポーツランドSUGO
第3戦5月21日 - 23日富士スピードウェイ (富士SUPER TEC24時間レース)
第4戦7月31日 - 8月1日オートポリス
第5戦9月18日 - 19日鈴鹿サーキット
第6戦11月13日 - 14日岡山国際サーキット

2020年シーズン

2020年シーズンは、2019年新型コロナウイルスの影響から、当初発表された日程から大幅に変更されることになった。また2021年1月23日に開催予定となっていた最終戦は感染拡大により中止に[28]、第5戦までのランキングでシリーズチャンピオンが決定することになった[29]

変更前変更後開催サーキット
開催日開催日
第3戦6月5日 - 7日第1戦9月4日 - 6日富士スピードウェイ (富士SUPER TEC24時間レース)
第2戦4月25日 - 26日第2戦10月10日 - 11日スポーツランドSUGO
第6戦10月31日 - 11月1日第3戦10月31日 - 11月1日岡山国際サーキット
第5戦9月19日 - 20日第4戦11月21日 - 22日ツインリンクもてぎ
第4戦8月1日 - 2日第5戦12月12日 - 13日オートポリス
第1戦3月21日 - 22日第6戦2021年1月23日鈴鹿サーキット

2019年シーズン

開催日開催サーキット
第1戦3月23日 - 24日鈴鹿サーキット
第2戦4月27日 - 28日スポーツランドSUGO
第3戦5月31日 - 6月2日富士スピードウェイ (富士SUPER TEC24時間レース)
第4戦7月20日 - 21日オートポリス
第5戦9月14日 - 15日ツインリンクもてぎ
第6戦11月9日 - 10日岡山国際サーキット

2018年シーズン

開催日開催サーキット
第1戦3月31日 - 4月1日鈴鹿サーキット
第2戦4月28日 - 29日スポーツランドSUGO
第3戦5月31日 - 6月3日富士スピードウェイ (富士SUPER TEC24時間レース)
第4戦7月14日 - 15日オートポリス
第5戦9月22日 - 23日ツインリンクもてぎ
第6戦11月3日 - 4日岡山国際サーキット

2017年シーズン

開催日開催サーキット
第1戦4月1日 - 2日ツインリンクもてぎ


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