スーパーマン_リターンズ
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クラークはロイスに、なぜ地球を離れたかを説明するため会いに行くが、ロイスは婚約者のリチャードとスーパーマンの間で心が揺れ動く。スーパーマンはクリスタルが盗まれたことに気が付き、急いで引き返すが、ロイスと息子ジェイソンがルーサーに拉致されてしまう。

地球規模の地震と共に、ルーサーによる大犯罪計画が実行される。アメリカ大陸を沈め、新しい大陸を作ろうというのだ。ロイスがファクスで急を知らせようとした時、ルーサーの護衛に気付かれ殺されそうになるが、息子に助けられる。

スーパーマンがファクスに気づき、助けに向かうが、既にクリプトナイトでコーティングされたクリスタルは大西洋に打ち込まれ、海底では異変が広がっていた。ついにニューヨークを大地震が襲い、地下道網に張り巡らされているガス管に引火して、そこら中のマンホールから火柱が上がる。マンハッタンは町中を地下の蒸気パイプで暖房しているので、地下道は弱点なのだ。

その頃、飛行艇で救助にいったロイスの婚約者リチャードも異変に巻き込まれ、ルーサーのクルーザーごと沈んでしまうが、間一髪スーパーマンに助けられる。ロイスはリチャードに、スーパーマンを助けるために引き返すよう頼み、リチャードがUターンするが、スーパーマンはクリプトナイトのせいで絶体絶命に陥り、海の底深く沈んでいった。ジェイソンが驚異の視力を発現してスーパーマンを発見し、飛行艇の着水後に沈んでいくスーパーマンをロイスが飛び込んで救助する。飛行艇は何とか離水し、4人は脱出する。飛行艇の中でロイスの手でクリプトナイトを摘出してもらったスーパーマンは、クリプトナイトが刺さっていた位置を見抜いたのがジェイソンであるのをロイスに教えられたことで何かを悟り、新しい島の地殻深くに突入し、島ごと持ち上げて宇宙空間に投げ飛ばすが、クリプトナイトを大量に浴びたために力尽きて地上へ落下する。

死亡した(と周囲が思った)スーパーマンを、ERの医者や看護師は懸命に蘇生させようと努力するが、体に針は刺さらず、電気ショックは効かないばかりか逆に回路が発火寸前に陥る程だった。なんとか昏睡状態まで回復したスーパーマンをロイスとジェイソンが見舞い、キスをするが意識は回復しない。

一方、宿敵ルーサーは脱出に使ったヘリの燃料が尽きて、小さな無人島に不時着。食糧になるはずだったココナッツの実を八つ当たりで海に全て投げ捨ててしまったことを後悔し、途方に暮れる。

次の日、看護師が巡回に行くとスーパーマンの姿が消えていた。病院はたちまち厳戒態勢となるのを余所に、スーパーマンは眠っているジェイソンに会いに現れる。そして、「いつかお前は強くなる。将来は後継者となり、息子は父となるんだ」と自分がジェイソンの父であり、ジェイソンがスーパーマンの血を受け継いだ息子であることを、眠っているジェイソンにそっと打ち明けた。

ジェイソンの声でスーパーマンの存在に気付いたロイスは「また逢える?」と問いかけ、ロイスの問いにスーパーマンは「いつでも」と答えた。

それを告げたスーパーマンは終わりなき使命に向かって、空高く飛び去って行く。
キャスト

※括弧内は日本語吹き替え

クラーク・ケント / スーパーマン - ブランドン・ラウス東地宏樹

ロイス・レイン - ケイト・ボスワース安藤麻吹

レックス・ルーサー - ケヴィン・スペイシー石塚運昇

リチャード・ホワイト - ジェームズ・マースデン平田広明

ジェイソン・ホワイト - トリスタン・レイク・リーブ鵜澤正太郎

ペリー・ホワイト - フランク・ランジェラ稲垣隆史

マーサ・ケント - エヴァ・マリー・セイント麻生美代子

キティ・コワルスキー - パーカー・ポージー雨蘭咲木子

ジミー・オルセン - サム・ハンティントン川島得愛

スタンフォード - カル・ペン伊丸岡篤

老バーテンダー - ジャック・ラーソン(藤本譲

ガートルード・ヴァンダーワース - ノエル・ニール[5]

ジョー=エル(英語版) - マーロン・ブランド[6]小川真司

日本語吹き替え版


その他声の出演:藤生聖子/松井範雄/島美弥子/咲野俊介/島香裕/石波義人/高瀬右光/村治学/仲野裕/星野充昭/長嶝高士/奥田啓人/岡寛恵/田村聖子/風間秀郎/伊丸岡篤/北西純子/松田昂大

制作スタッフ - 演出:清水洋史、翻訳:佐藤恵子、調整:高久孝雄、制作:東北新社

製作
企画「スーパーマンの映画作品#その他の案」も参照

監督でプロデューサーのブライアン・シンガーは『X-MEN2』(2003年)の撮影中に「スーパーマンが5年ぶりに地球に戻ってくる」ストーリーを考案した。彼はアイデアをローレン・シュラー・ドナーとその夫で『スーパーマン』の監督のリチャード・ドナーに提示した。ドナーは好意的な反応でシンガーのアイデアを受け入れた[7]。2004年3月、ワーナー・ブラザースは2006年6月の劇場公開を目指して『Superman: Flyby』のプリプロダクションを始めていた。マックGJ・J・エイブラムスによる脚本を監督する契約を交わしたが、2004年6月に降板した。同月にワーナー・ブラザースはシンガーに接近した。彼は『X-MEN2』のマイケル・ドハティとダン・ハリス(英語版)に脚本執筆を依頼し、3人はドハティとハリスが休暇で訪れていたハワイ映画トリートメントを書き始めた[8]。2004年7月、シンガーは監督契約を交わし、『スーパーマン リターンズ』の企画に入った[9]

シンガーはコミックのファンではなかったがドナーによる1978年の映画に感銘を受けており、ドハティとハリスによる脚本もその影響を受けている[9][10]。シンガーはこの契約のため、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006年)と『2300年未来への旅』のリメイク企画から降板した[9]。『スーパーマン リターンズ』はワーナー・ブラザースとレジェンダリー・ピクチャーズが50%ずつ出資し[11]、2004年11月にプリプロダクションが始まった[12]。2005年2月までにドハティとハリスは6稿目を書き終えていた[13]。初期段階の脚本ではアメリカ同時多発テロ事件の要素が入っていたが、後に削除された[8]
撮影

ワーナー・ブラザースはオーストラリアのクイーンズランド州ゴールドコーストのワーナー・ロードショー・スタジオ(英語版)での撮影を考案した。撮影後、隣接するテーマパークのワーナー・ブラザース・ムービー・ワールド(英語版)でアトラクションとして使おうとしたが、高額すぎるためにこのアイデアは破棄された[14]。セットの建造は2005年6月にフォックス・スタジオ・オーストラリアで始まった。世間の注目を避けるため、撮影所では『Red Sun』というワーキング・タイトルが使われた[15][16]


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