スーパーヒーロー
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DCコミックスは(当時はナショナル・アンド・オールアメリカン)スーパーマンの反響を受けてバットマンロビンワンダーウーマングリーンランタンザ・フラッシュアクアマン、ホークマン、グリーンアローなどのスーパーヒーローを登場させた。

最初のスーパーヒーローチームは、上記のキャラクターを集めた、DCによるジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(JSA)であった。

当時の市場はDCにより支配されていた。他の出版社もスーパーヒーローを生み出した。マーベル・コミックのヒューマントーチ(オリジナル・ヒューマントーチ。ファンタスティック・フォーヒューマントーチとは別人)やサブマリナー、クオリティ・コミックのプラスチックマンにファントムレディ、新聞連載されたウィル・アイズナーのザ・スピリットなど。

1940年代を通じて、キャプテン・マーベル(現在はシャザムと名乗っている)はスーパーマンより多くの売り上げを収めた。

戦後になるとスーパーヒーローは人気を失った。これはホラーギャングの漫画の台頭に繋がった。これらの漫画のいかがわしい内容は、漫画が非行少年の原因であると非難する規制運動家達の活動を起こした。この運動の先頭に立ったのが、スーパーヒーロー・コミックの根底には性的倒錯が蔓延していると主張した精神科医フレデリック・ワーサムであった。

これに応じて、自主規制(コミックス・コード)を採用した。そして1950年代までにスーパーヒーローは一掃された。
シルバー・エイジ

1950年代に、DCコミックスはジュリアス・シュワルツの下で1940年代のヒーローを復活させた。

1960年には、DCがスーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンなどの人気ヒーローをひとつのチームとしたジャスティスリーグ・オブ・アメリカ(JLA)を結成させた。

マーベル・コミックスタン・リージャック・カービーは、それまでの勧善懲悪で単純なスーパーヒーローと異なるキャラクターを創造した。

ザ・シング:ファンタスティック・フォーの一員で、怪力であるが、岩のような怪物的容姿に悩む。

スパイダーマン:スーパーヒーローとしての活躍に加えて、就職や生活費の獲得、友人関係の維持に苦労する。

ハルクジキルとハイドのような関係にあり、激昂すると緑の巨人になって暴れる。

X-メン:ミュータントは突然変異によって超能力を獲得した。その力を恐れる社会から排除される。

ブロンズ・エイジ

1970年代にDCコミックスはバットマンを法律を無視する自警団員へ変更した。『バットマン:ダークナイト・リターンズ』(1985年 - 1986年)によりバットマンの変化は進められた。マーベルパニッシャーウルヴァリンフランク・ミラーによるなどのダークヒーローを登場させた。X-メンのビショップ、X-フォースのケーブルスパイダーマンヴェノムは有名なダークヒーローとなったのであった

1992年ジム・リートッド・マクファーレン、ロブ・ライフェルドらがマーベルを退社してイメージ・コミックを設立した。イメージ・コミックが目指したのは、制作者によるキャラクターの所有であり、マーベルとDCの30年に及ぶ業界の支配に挑戦だった。リーの『ワイルド・キャッツ』や『GEN13』、ライフェルドの『ヤングブラッド』、マクファーレンの『スポーン』は人気を得た。
特徴

多くのスーパーヒーローには、次のような特徴がある。

超人的な能力、熟練した技術、高度な装備。
バットマングリーン・ホーネットはスーパーパワーを持っていないが、武道、スパイ技術、科学捜査法などの特殊技術を習熟している。アイアンマンパワードスーツグリーンランタンはパワーリングのような特殊な装備品を持っている。多くのキャラクターは、特殊な武器や機器を使う(キャプテン・アメリカのシールド、ワンダーウーマンの魔法の投げ縄や銀の腕輪、マイティ・ソーのムジョルニア、ウルヴァリンのアダマンチウムの爪など)。

正義のために見返りを求めず、自分の危険を厭わない強い道徳観。

自分の能力に対する責任感(スパイダーマン)、職業的使命(キャプテン・マーベル)、犯罪に対する怒り(バットマン)、正義感による強い信念(スーパーマン)など特別な動機。

友人や家族が敵の標的にされる事を防ぐための「シークレット・アイデンティティー」と呼ばれる自分の正体。ほとんどのスーパーヒーローは記号あるいは比喩的なコードネームを持つ。しかし、真のアイデンティティが一般的に知られているキャラクターもいる(キャプテン・アメリカアイアンマンなど)。

派手で特徴的なコスチュームはしばしば秘密の正体を隠すために使用される(#コスチュームの特徴を参照)。

同僚、友人、恋人などのスーパーヒーローを取り巻く脇役。スーパーヒーローの正体を知っている場合や知っていない場合がある。スーパーヒーローの人間関係は、彼らとの二重生活によってしばしば複雑になる(特にバットマンスパイダーマンスーパーマン)。

「ローグス・ギャラリー」と呼ばれるスーパーヒーローと繰り返し戦うスーパーヴィラン

働かずに済むだけの個人資産(バットマンは家族の遺産、X-MENはチャールズ・エグゼビアの保護、アイアンマンは父の会社や武器の技術)や時間的拘束が最小限で済む職業(スパイダーマンフリーランスのカメラマン)。

「オリジン・ストーリー」と呼ばれるスーパーヒーローになるまでの誕生秘話(スーパーパワーを得た経緯や悪と戦う動機)。多くのオリジン・ストーリーでは、主人公の能力につながる悲劇的な要素および異常な事故を伴う。

多くのスーパーヒーローは独立して行動する。しかし、多くのスーパーヒーロー・チームも存在する。ファンタスティック・フォーX-メンのような幾つかのチームはメンバーが共通の起源を持っており、通常はグループで行動する。また、インクレディブル・ファミリーはスーパーパワーを持った親と子供の家族である。DCコミックスジャスティス・リーグマーベル・コミックアベンジャーズは別々の起源を持ち独立して活躍するヒーローから構成されるオールスター・チームであり、大きな危機に直面するとチームアップする。

1940年代に導入されたスーパーヒーローは子供をサイドキックにしていた(キャプテン・アメリカバッキーバットマンロビン)。スーパーヒーローが洗練されて読者の年齢層が上がるにつれて少年向けのキャラクターの必要性が減った事と子供を危険に晒す行為が受け入れられなくなった事により、子供をサイドキックにすることは一般的でなくなった。サイドキックはスーパーヒーローとは別の分類と見なされる。

スーパーヒーロー・フィクションはファンタジー・アドベンチャーの一種として考えられているが、多くのジャンルにまたがっている。


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