スラヴ語派やゲルマン語派、ロマンス諸語、フィン・ウゴル語派などの言語や文化のグループはスロベニアで接し領域は均質でないが[18][19][20]、人口数ではスロベニア人が優勢である[21]。スロベニア語はスロベニアの唯一の公用語であるが、イタリア語やハンガリー語などは地域の少数言語となっている。スロベニアの大部分は宗教と分離しているが[22]、文化やアイデンティティの面ではカトリック教会やルーテル教会の大きな影響を受けている[23]。スロベニアの経済(英語版)は小規模で、輸出志向型工業化の経済[24] でありその後の国際的な経済情勢に大きく影響を受けている[25]。スロベニアの経済は2000年代後半に始まった欧州経済危機により厳しい痛手を負っている[26]。経済の主要な分野は第三次産業で、工業や建設がそれに続く[27]。
多くのスロベニア人がスポーツ界で成功しており、特にウィンタースポーツ、ウォータースポーツ、登山、耐久性が要求されるエンデュランススポーツで顕著である[28]。
歴史的に現在のスロベニアの領域は多くの異なった国により支配されており、その中にはローマ帝国や神聖ローマ帝国、それに続くハプスブルク帝国などが含まれる。1918年、スロベニアは国際的には認められていないものの自己決定権を行使し他民族と共同でスロベニア人・クロアチア人・セルビア人国を樹立し、後に1つとなりユーゴスラビアとなった。第二次世界大戦中、スロベニアはナチス・ドイツやイタリア王国、クロアチア独立国、ハンガリー王国に占領や併合されていた[29]。戦後は新たに樹立したユーゴスラビア社会主義連邦共和国の共和国の一つとなった。1991年6月に複数政党制の間接民主制を導入し、スロベニアはユーゴスラビアから独立した国となった[30]。2004年にはNATOとEUに加盟し、2007年には元共産主義国としては最初にユーロ圏に加わり、2010年にはOECDに加盟している[31]。 正式な国号はスロベニア語で Republika Slovenija (レプブリカ・スロヴェニヤ)。通称は Slovenija 。公式の英語表記は Republic of Slovenia 。通称 Slovenia 。スロベニア共和国政府による日本語の公式表記は「スロヴェニア共和国」。ただし、日本の外務省による日本語の公式表記は、「スロベニア共和国」。通称「スロベニア」。古くは斯洛文尼亜という漢字表記が用いられた事もあった。 語源については諸説ある。一つに、スロバキアと同じく「スラブ」(Slav)と同源であるとする説があり、両国名の類似の原因をこれに求める意見がある[2]。「スラブ」は古スラブ語で「栄光」や「名声」を意味する slava に由来している。一方、「言葉」や「会話」を意味する slovo に由来するとの説もある。9世紀ごろのスラブ民族は、自らを「スロヴェーネ」(slov?ne:同じ言葉を話す=意思疎通が出来る人々)と呼んでいたとされる[32]。現代英語でスロベニア人に対する総称(デモニム)は Slovenian と Slovene であるが、後者は上述の slov?ne に由来する。
国名
歴史詳細は「スロベニアの歴史」を参照
中世・近世1400年の神聖ローマ帝国。スロベニアが領域に含まれている。