UIはデスクトップ版のWindowsと似ているが、バイナリ互換性はない。
2002年、SideKickの発売元であるT-Mobile USA (VoiceStream Wireless) は、OSとしてPocket PC Phone Editionを搭載した携帯電話をUS549.99ドルで発売している。2002年時点では米国市場の受け取りかたはまだ、「PDAであるPocket PCに通話機能が付いた」というものだった(現代でもスマートフォンとはいえないという見方もあり定義もない)。しかし、その流れを汲むWindows MobileベースのW-ZERO3などは、ユーザーインターフェースとファイルシステムにおいて、PCとの親和性から一つの大きな製品群となっていた。
2009年、Windows Mobile 6.5を発表、端末がリリースされた。これまであまり変化のなかった、待ち受け画面であるToday画面が刷新され、Titaniumという慣性スクロール、大型アイコン、透明コントロールを用いた斬新なものになった。これはランチャーとしての機能と、ガジェットの機能を組み合わせたもので他のプラットフォームには見られない特徴があったが、一般的にはこの変化は付け焼刃的な改良という受け取り方をされていた。その他、ハニカム構造のスタートメニュー、大型化された標準メニューコントロールなど、フィンガーフレンドリーにしようという意図が見られ、静電容量タイプのタッチパネルにも対応し、端末も発売された。
Windows Phone詳細は「Windows Phone」を参照
このようにWindows Mobileは市場において先行していたものの、AndroidとiOSの勢いに抗えなかった。そのため、2010年に入り、米マイクロソフトからWindows Phone 7が発表され、同年9月にリリースされた。これまでのWindows Mobileとは異なり、アプリケーションのインストールはMarketplaceからに限られる。7ではUIなどが刷新され、8では、NTカーネル化、マルチコアCPU・SDカード・DirectXなどのサポートが強化された。
Windows Phone 7は、マイクロソフトの3スクリーン(PC、TV、モバイル)戦略の一環で重要な位置を占めており、新しい開発環境では、PC、Xbox、Windows Phoneで共通のプログラムが動く。これも他陣営には見られない特徴である。
Windows Phoneを搭載した主力シリーズは、Microsoft Lumia(旧:Nokia Lumia)である。
2012年に発表されたWindows Phone 8は、同年の年末商戦で北米などの主要市場(日本を除く)で本格的に売り出され、ノキアのLumia 920などは一定の成功を収めた。しかしプラットフォームのシェアではAndroidやiOSに大きく差をつけられ[18]、Windows Mobile時代よりも減少した。
Windows 10 Mobile詳細は「Windows 10 Mobile」を参照
Windows Phone 8の後継OS。デスクトップ版Windows 10とプラットフォームを完全に統一した。2015年末の正式リリースより、国内でも対応端末が発売されていたが苦戦、2019年12月10日をもってWindows 10 Mobileのサポートを終了[19]。 スマートフォンはPC同様に、ハードウェアとソフトウェアの要件を満たす範囲であれば、あらゆる機能が使用できる。またアプリケーションソフト(アプリ)を追加インストールすることで、機能を拡張することができる。以下に示される一覧は一例であり、ここに記述されている以外の機能も多数存在する。 括弧は特筆なき場合、世界シェアが高いものを優先的に記載。
その他
bada - サムスン電子の独自モバイルプラットフォーム。韓国語で「海」を意味する言葉からこの名前がつけられた。開発終了[20]。
BlackBerry OS - 企業利用を念頭に、遠隔管理とアクセス、メッセージングに重点をおいたOS。初期のバージョンでは電話をかけることができなかった。
BlackBerry Tablet OS - タブレット端末「BlackBerry PlayBook」専用OS。QNXをベースにしており、BlackBerry用アプリケーションの他、Android用アプリケーションも動作させることも可能。
BlackBerry 10 - BlackBerry社の開発した新たなOS。BlackBerry Tablet OSと同じく、QNXをベースにしていた。現在も更新が続いているものの、BlackBerry社の新端末はAndroid OSとなっている。
Firefox OS - Mozilla Foundationが開発。開発環境は、ウェブ(HTML)ベースとなっている。数機種が発売されるに留まった。2016年開発終了。日本ではKDDIが参入していた。
Garnet OS(旧Palm OS)- パームのPDAに使われていたOSであり、現在は日本のACCESSが知的財産権を保有している。PDAやスマートフォン登場初期に使われた。内蔵W-CDMAに対応していない。後継はAccess Linux Platform。
Access Linux Platform - ACCESS社のスマートフォン向けOSであり、Palm OSの後継。2011年、事業撤退により開発終了[21]。
Symbian OS - S60やMOAP-SなどのUIレイヤと組み合わせて使用される。日本ではNTTドコモ向けの携帯電話(フィーチャーフォン)で多数採用されていた。ノキアの方針に伴いスマートフォン向けの採用は2011年に事実上停止された。
webOS - HP(旧パーム。現在はHPの一部門)のPalm Pre用OSであったが、LGに買収され現在スマートTV向けとなっている。GNU/LinuxとWebKitを中心に構成されている。
MeeGo - インテルのMoblinおよびノキアのMaemoの後継OS。開発は終了したが、オープンソースの成果物はMer(英語版)に引き継がれた。
Brew MP - クアルコムが開発した途上国および新興国向け低スペック系スマートフォン用のOS。先進国には投入されない見込み。BREW MP SDKの最終更新は2012年。
Cyanogen OS - Android派生OS。一部のスマートフォンに搭載されていた。
Tizen - Linuxベースでサムスン電子、インテル、NTTドコモなどが開発に参加。ドコモが端末の発売を予定していたが、2014年1月16日に「時期が適切でない」として実質の撤退表明を公式発表していたものの、Samsung Z1(英語版)に搭載された。Linuxカーネル、Waylandなどで構成されている。2021年、GoogleのWear OSへの統合が発表された。
Fire OS - Amazon.comが開発しているAndroidベースのOS。過去には同OSを搭載したスマートフォン、Fire Phoneが販売されていたが、現在はタブレットのみが販売されている。
LeWa OS - LEWAテクノロジー
CyanogenMod - CyanogenMod Incが開発したAndroidベースのOS。
機能(アプリ)
コミュニケーション(電話、メール)
電話
Bluetooth機器を使ったハンズフリー通話
インターネット電話(WhatsApp、Facebook Messenger、WeChat、日本ではLINEなど)
テレビ電話/ビデオチャット(WhatsApp、Facebook Messenger、WeChat、日本ではLINEなど)
迷惑電話の拒否(Android Nougat以降など)
留守番電話の書き起こし(iOS 10以降など)
電子メールの送受信
インスタントメッセンジャー(WhatsApp、Facebook Messenger、WeChat、日本ではLINEなど)
ソーシャル・ネットワーキング・サービスの利用(Twitter、Facebook、Instagram、ウェイボーなど)
レストランの予約(Google検索[22]など)
コンテンツ閲覧・視聴
フルブラウザによるウェブの閲覧(Chrome、Safariなど)
広告ブロック(標準またはサードパーティアプリなど)
ニュースの閲覧
ドキュメントファイル(PDFやWord、Excelなど)の閲覧/編集
スライドショーの閲覧/編集(Documents To Go
電子書籍(Amazon Kindleなど)