スポーツ新聞
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他方で、夕刊紙については宅配版が無い為、コンビニ扱いのものでもアダルト記事が含まれている。また、店舗によっては特別朝刊を販売する所もあるがこの特別朝刊については宅配版が無いため、コンビニ販売分にもアダルト面が入ることになる。発行社によって取扱いが異なるが、基本的には希望をすれば指定した版の紙面を購読することが可能である。また、専売所経由の場合であっても、即売版を指定すればそちらを置くことも可能。なお、即売版の新聞には一面と最終面の折り目をまたぐように各社のロゴが入っている[注 5]
題字の配置等

スポーツ新聞創刊当時から1970年代中盤頃までは一般紙と同じように、1頁最上段は右端に題字のスペースをとり、左端に広告や天気予報、新聞社によってはミニコラムを掲載していたことがあった。その後特に駅売り即売版の読者拡大を念頭に、1970年代中盤頃から題字を少し左にずらして大見出しを出すようになった。特にこの頃から『日刊スポーツ』が青色(ブルーニッカン)、『スポーツニッポン』と『スポーツ報知』(当時は報知新聞)などは朱文字(後に報知は緑色=グリーン報知に変更)を採用するなどして目立たせた。

1990年代から1頁はカラー紙面を多用するようになったため、題字を左上にコンパクトにまとめたり、左端(『サンケイスポーツ』は右端)の縦一列で題字を表示するなどしたが、現在は全部横題字(『スポーツ報知』は右上、『スポーツニッポン』は左上にそれぞれ固定。他はその日の紙面の内容により配置する場所が異なるが、概ね右上に各新聞の略称を大きく掲載している)となった。2010年代中盤に、紙面(一部の面は除く)の、文字の拡大化が相次いだ(『日刊スポーツ』は2014年3月29日付から[3]、『スポーツ報知』は2016年1月1日付から[4]、共に12段12文字へ)。
スポーツ面

かつて読売ジャイアンツ(巨人)が絶大的人気・実力を誇った頃は全国紙は巨人の記事を一面に持ってくることが多かったが、巨人人気の低下、日本人の相次ぐ大リーグへの進出等から、巨人を一面に取り上げることが少なくなり、その代わりにさまざまなスポーツが一面を飾ることが多くなった。なお、現在でも巨人が勝利したときは一面に持ってきている場合が多い。また、スポーツ以外の話題(例えば芸能関係やオウムに代表される話題性のある事件や、小泉内閣に代表される政治関連、北朝鮮に代表される国際情勢)も一面を飾ることが多くなった。一方、中日ドラゴンズなどの地元密着球団が成功を収めたことにより、全国紙の地方版はブロック紙との対抗上から地元球団を頻繁に取り上げるようになった。

マイナーなスポーツについては扱いが小さくなる傾向があるが、オリンピック金メダルを有望視される選手が登場した場合は扱いが大きくなる事がある。また、卓球福原愛の様にTVで注目を大きく集めるスター選手が登場した場合には、その選手の活躍に応じて扱いが大きくなる事もある。その一方、基本的に男性向けという性質からプロレスリングプロボクシングK-1総合格闘技など格闘技については、「バトル面」「ファイト面」と称して常時1?2面が確保され特に新聞社が後援する大きなイベントなどの際には別に専用ページが一定規模確保され、広告宣伝的な意味合いも持つ選手インタビューや選手の動向などの記事が掲載される事もある。ただし、プロフェッショナルスポーツの格闘技でも大相撲に限りバトル面ではなく、一般スポーツ面取り扱いとなる(これは社の運営するウェブサイトでも同様である)。また、本場所の開催時期には別途専用の大相撲面が設けられる。冬場には周辺スキー場(関東発行であれば群馬、甲信越、東北方面)の前日の積雪や天気の情報も載る。

プロレスを初めとする格闘技の結果は今や毎日掲載されるのが通常となっているが、以前(1980年代半ば頃まで)は『東京スポーツ』と『デイリースポーツ』以外では全くといって良いほど扱いが無かった。その当時はプロレスファンが前日の結果を知る手段(勿論インターネットは無い時代)としていち早く情報が得られるとして、朝刊の『デイリースポーツ』の購読はある意味必須であった(『東京スポーツ』の方が『デイリー』より内容が充実はしているが、夕刊のためタイムラグの少ない『デイリー』が勝った)。
芸能面・社会面等

スポーツ以外では釣り芸能関係に関する情報も充実している。社会面については2ページ程度に縮約された形で構成される。主に共同通信社から配信を受けた記事が多い。経済政治関連の記事は通常は社会面の中に統合されており、企業の不祥事発覚や国務大臣辞任などの相当大きな出来事が発生した場合以外はスペースの小さい記事(いわゆるベタ記事)に留まる。揶揄するような切り口や見出し付けが多い。特に1980年代後半以後、重要な事件があったときは社会記事を1頁、ないしは裏1頁に取り上げることが多くなりつつある。全国紙系列の場合は、系列本紙からのリーク情報を載せることがある(系列本紙に初稿で載せると刺激的である場合のパイロット情報や、本紙で握りつぶされた特ダネをあえて載せる等)。

芸能面はいわゆる持ち込みや仕込みの記事が多く、批判的な論調は少ない。テレビ局の新番組、映画の新作や完成披露記者会見、歌手の新曲、芸能人の結婚や離婚、何かしらの発表など各社の広報宣伝担当、芸能事務所が普段から関係を持つ芸能担当の記者に執筆を依頼する。そのため週刊誌の恋愛スクープなどでも事務所の確認を得ない限り掲載しないことも多いなど、ジャーナリズムではなくパブリシティとして捉えた方が良い。テレビ情報番組の芸能ニュースの出典元になりやすく、特に『サンケイスポーツ』は関連のフジテレビネタを多く掲載し、それを『めざましテレビ』などで放送している。

駅売店を中心に売られる「即売版」といわれるものには、上記の内容に加えてアダルト記事や性風俗関連の情報が掲載されている。以前、女性団体から「性の商品化の助長」などとして、夕刊紙とともに槍玉に上げられたこともあった。この、通称:アダルト面(ピンク面[5][6])は、2010年春に『日刊スポーツ』と『スポーツ報知』(約20年ぶりの廃止)などが、相次いで取りやめに踏み切っている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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