スポック
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司令官用の金色の制服ではなく、科学・医療部門用の青の制服を着用する[6]。劇場版第1作と第2作の間[7]に船長(大佐)に昇進しているが、その数十年後の設定である『新スタートレック』にはヴァルカン大使として登場する。

その後、ロミュラン星消失の事件で宇宙船ごとブラックホールに飲み込まれ、過去の並行宇宙(ケルヴィン・タイムライン)へ転移。その世界では母星ヴァルカンの消滅と共に多くの同胞が失われたため、新たな母星・ニュー・ヴァルカンの候補を探し出すなど、余生をヴァルカン民族再興の仕事に捧げる。平行世界との若き旧友らとも交流を持ち、アドバイスを与えるなどし、若きスポックからも敬愛を受ける。

賞罰はバルカン星科学名誉勲章、武勇勲章、宇宙艦隊司令官賞2回授賞[5]
生い立ち

2230年にヴァルカン人の外交官のサレクを父に、地球人の科学者のアマンダを母とし、また養姉妹に地球人のマイケル・バーナムを持ち、ヴァルカン星でヴァルカン人として育った。その出生は度々迫害の原因になり、自分の居場所を求める辛い少年時代を送ったようである。ヴァルカン科学者の最高権威であるヴァルカン科学アカデミーに合格するが、地球人でありながらヴァルカン的に育ちトップの成績を修めるに至ったマイケルとは逆に、ハーフの自分への差別意識と排他性に反発して、史上初めてアカデミー入りを辞退したヴァルカン人となり、多様な種族が共存する惑星連邦宇宙艦隊を自分の居場所と定めて入隊した。この事件はその後、父サレクとの長い確執の原因となった。なお、マイケルも後に過激な純血主義者によるテロに遭いヴァルカン社会を離れて宇宙艦隊に入隊している。

他に親族として異母兄のサイボック、サレクの後妻であるペリンがいる。
歴代シリーズでの活躍
宇宙艦隊配属まで

2230年バルカン人の父・外交官のサレク地球人の母・科学者のアマンダ・グレイソンとの間に生まれる(但しTOS「光るめだま」では祖先が地球の女性と結婚したとも発言しており、初期には設定が固まっていなかったと見られる)。幼少時代をバルカン星で過ごし、バルカン人として育てられたため、感情表現を抑えることや論理を優先する考え方など、振る舞いは一見バルカン人そのものである。内面ではハーフであることへのコンプレックスがあったと見え、自らの地球人的な性向を否定する局面が随所で見られた。バルカンに婚約者がいたものの、彼女が破談を望んだ結果、彼女の代理人として指名されたカークと決闘する羽目に陥った事がある。その際、死亡したと思っていたカークの無事を知り、思わず満面の笑みで「ジム!」と叫んでしまうが、すぐに我に返る(TOS「バルカン星人の秘密」より)。

宇宙艦隊へ入るにあたり、自分と同じ道を歩むものと決めつけていたサレクに反目し、以後、エンタープライズでの任務中(TOS「惑星オリオンの侵略」)に再会・和解するまで、18年間サレクとは会話しない。同エピソードでは父を尊び、母を敬う意外な「孝行息子」ぶりを披露し、侵入者の凶刃に倒れたカークに代わって艦の指揮を執っているとき、心臓病で倒れたサレクを救うために輸血をしてくれとアマンダに頼まれ、「輸血をするなら私は職務を放棄しなければならない(つまり、艦と部下を見捨てなければならない)。自分のせいでそんなことになったら、お父さんは喜んでくれますか」と苦悩の色を見せる(この窮地は、カークが重傷をおし隠して艦長席に復帰したことで打開された)。子供の頃はセレットという猫ほどの大きさの熊を可愛がっており、5歳の時に友人から地球人との混血と言われ泣いた事がある。

義姉にあたるマイケルに対しては、突然姉ができたことを受け入れられなかったのか、初対面では両親から仲良くせよと言われた直後に無言でドアを閉じてしまっており、その後もアマンダが読み聞かせをしている様子を寂しげに覗く。未来から来た赤い天使のごとき存在に会い(DSC第23話「記憶の痛み」)、認識障害ゆえにコミュニケートできている(DSC第26話「永遠なる無限」)。両親の元を離れた後、2257年時点でサレクだけでなくマイケルとも長らく顔を合わせていなかったという(DSC第16話「義弟」)。
スタートレック:ディスカバリーおよびスタートレック:ストレンジ・ニュー・ワールドの時代

スタートレック:ディスカバリー』シーズン2に登場する。宇宙船エンタープライズ号に配属されたのはカークより早く、当時の艦長はクリストファー・パイクである。『宇宙大作戦』の10年ほど前の『スタートレック:ディスカバリー』の時代、大尉として謎の信号源の調査活動中に精神に変調をきたし、エンタープライズを降りて療養施設に入るが当地で3人を殺して脱走したとされて、お尋ね者となる。バルカン星に隠れていたところを義姉のマイケル・バーナムに発見されてタロス4号星に向かい、タロス人の治療を受ける。マイケルと共にパイクが臨時に艦長を務めていたU.S.S.ディスカバリーに乗り、謎の赤い天使の警告に従って全銀河系の生物をAIによる殲滅から救おうとする。AIの求めるデータとともにマイケルとディスカバリーを未来に送りこみ、艦隊にはディスカバリーが爆発したと偽の証言を行う。

その後『スタートレック:ストレンジ・ニュー・ワールド』ではエンタープライズの第2副長兼科学主任としてパイクに仕える。マイケルを失った事に深く悲しみを抱き続けていると思われる描写や、バルカン人の婚約者トゥプリングを持ちながら、看護婦のクリスティン・チャペルとの恋愛関係が描かれる等、ケルヴィンタイムラインの若きスポックと同様、人間面の描写が多く見られる。

映画版第5作以降、長年触れられてこなかったサイボックについても、シーズン1で存在が描写された。
『宇宙大作戦』の時代


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