スポック
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2285年、カーン・ノニエン・シンによるジェネシス装置自爆の際、放射能で汚染されたエンジンルームの中に独りで身を投じて機関を修理し、エンタープライズの危機を救ったが、代償に命を落とす。遺体は宇宙葬にされたのち、ジェネシスの発動によって誕生した惑星に降下する。これはニモイが映画2作に出演する時「スポックを死なせること」が条件だったという風説があるが、TOSのDVD内の特典映像でニモイ本人が明確に否定している。
映画第3作
生命を創造するジェネシスの影響で遺体の細胞が再生。子供として蘇生し、さらに惑星ジェネシスの急激な成長スピードの影響を受けて急激に成長する。7年ごとのポン・ファーを短時間で数回も経験する。惑星を離れることで急速な成長は治まり、ヴァルカン星のセレヤ山での儀式(ファル・トア・パン)によって、前作の死の直前にレナード・マッコイに託していたカトラ(魂)との再融合を果たす。カトラの救済をカークに依頼したのは父サレクである。
映画第4作
バルカンでのリハビリテーションを経て、20世紀の地球へのタイムトラベルの間にカークらとの人間関係を完全に取り戻す。地球で再会した父サレクは、かつて艦隊への入隊を反対したことを自分の間違いだったと認め、完全に和解する。
映画第5作
2287年、エンタープライズを乗っ取った異母兄サイボックと対面する。サイボックの精神融合によるトラウマの暴露を使った洗脳術を跳ね除け、サイボックに今の自分が自己を確立し居場所を認識していることを語り、カークへの忠誠を守る。
映画第6作
2293年、連邦の特命全権公使として秘密裏にクリンゴン帝国との和平工作を進め、クリンゴンのゴルコン宰相との秘密交渉のエスコートにカークとエンタープライズAを推薦。クリンゴンを強く嫌悪するカークに「ニクソンだけが中国に行けた」と説得を行う。日本語字幕版では「タカ派のニクソンが中国に行った例もある」と意訳されているが、原語では「バルカンの金言に曰く……」と言っている。このミッションの時点で、カークと共に3ヶ月後に退役を控えていた。また、自らの後継者とも目していたヴァルカン人士官のヴァレリスには「論理は賢明であることの始まりだが終わりではない」と、彼らしい含蓄あるアドバイスをしている。その後、ゴルコン宰相謀殺の冤罪でカークとマッコイが流刑になると、エンタープライズA艦長としてその救出および真相究明に全力を尽くすが、その結果愛弟子ヴァレリスの裏切りを暴いて破滅させることとなり、論理と自らの限界を思い知らされる。
『新スタートレック』の時代

その後は提督への昇進記録はなく、艦隊を辞して父と同じく外交の道に進む。『新スタートレック』では惑星連邦の大使として登場する。バルカン人とロミュラン人の再統一を目指してロミュラス星で活動し、そしてかつてのカーク以上の独断専行を行う。なお、『スタートレック:ディスカバリー』では、スポックの努力が数百年後に実を結び、再統一が達成されることが語られる。ベンダイ症候群で苦しんだサレクの死に目には会えないが、臨終の場に居合わせたピカードとの精神融合を通して、ロミュラスで亡き父のカトラに触れる。
ケルヴィン・タイムラインの時代 
映画第11作
超新星の影響で惑星ロミュラスが消滅し、ロミュラン人のほとんどが消滅するという事件が「現代(新スタートレックから続く時代)」で起きたことがスポックによって語られる。超新星の影響を阻止しようとしたスポック大使の作戦は失敗し、生き残ったロミュラン人の一派がそれを恨んで、TOSの時代の直前にタイムトラベル。惑星ヴァルカンを消滅させるという復讐が果たされてしまう。その並行宇宙のヴァルカン政府要人は父サレックを含めエンタープライズに救助されるが、母アマンダはヴァルカンと運命を共にしてしまう。一方、その宇宙の若きスポックは連邦中佐で、パイク艦長の元でエンタープライズ副長の地位にあり、ウフーラとは交際関係。また、コバヤシマル・テストを作成したのも彼である。向こう見ずなカークに当初は批判的で、エンタープライズから氷の惑星に追放するなど過激な対応をすることもあったが、次第に互いを理解し、連携していく。スポック大使はエンタープライズから追放された若きカークと邂逅、精神融合で事件の全貌を伝え、さらにスコッティとも出会い、カークに若きスポックからエンタープライズの指揮権を取り返すためのアドバイスをすると、この時代にはないトランスワープ理論で改造した転送装置で、ふたりをワープ中のエンタープライズに転送した。事件解決後、若きスポックもスポック大使と邂逅を果たす。スポック大使は若きスポックに、ヴァルカンの再建は自分に任せて艦隊に残るよう要請、カークとの友情の大切さを説き、「幸運を」と言い残す。
映画第12作本作の悪役であるハリソン中佐のテロにより、ロンドンの地下施設が爆破され艦隊本部も襲撃されたのち、クリンゴンの母星で彼を逮捕した際に明らかになった中佐の正体「カーン」なる人物について、若きスポックはスポック・プライムに問い合わせる。スポック・プライムは、カーン・ノニエン・シンはエンタープライズが遭遇した最強・最悪の脅威であり、その打倒に犠牲を払ったと忠告する。その後カーンはアレキサンダー・マーカス提督の宇宙戦艦を乗っ取り、その攻撃でメインコアが停止したエンタープライズは地球へと墜落する。カークが放射能が充満した機関室に突入してメインコアを修復して船を救ったものの、(かつてのスポック・プライムのように)被曝したカークは命を落としてしまう。


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