スペイン
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2003年の推計によれば、15歳以上の国民の識字率は97.9%であり[53]、これはアルゼンチン (97.2%) やウルグアイ(98%)、キューバ(99.8%)と並んでスペイン語圏最高水準である。

主な高等教育機関としては、サラマンカ大学(1218年)、マドリード・コンプルテンセ大学(1293年)、バリャドリード大学(13世紀)、バルセロナ大学(1450年)、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学(1526年)、デウスト大学(1886年)などが挙げられる。大学は4年制ないし6年制であり、学位取得が出来ずに中退する学生の多さが問題となっている。
保健詳細は「スペインの保健(英語版)」を参照

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「スペイン保健省(スペイン語版)」も参照
医療詳細は「スペインの医療(英語版)」を参照

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世界一の臓器提供者数

スペインは臓器移植大国である。スペインの臓器提供者数は長年にわたり世界一である。2006年スペイン人100万人あたりの提供者数は33.8人である。第2位のアメリカ合衆国は27人で、欧州連合加盟国平均が18人であった。スペインの提供率が高い地域は順にバスク州、カンタブリア州、アストゥリアス州、ナバーラ州である。40-60歳代が提供者の29%を占める。男女比は62対38である。提供者の死亡原因は脳出血が最多の60%を占める。スペインは脳死を人の死として規定している。提供臓器は国内だけでなく欧州連合各国にも「輸出」されている。2006年の移植件数は3756件であった。[54]

スペインでは、本人が臓器提供拒否の意思表示をしていない以上、臓器を摘出してもよいとする「オプト・アウト方式」を採用している。この臓器移植体制はスペインで1979年に法制化された。1984年、臓器修復および臓器移植の病院が充足すべき要件が、1979年の臓器移植法に符合するよう規定された。1985年カタルーニャ州は、この分野で異なる病院の連携に責任をもつ部署を設置した。この部署は基本として国内だけでなく、スペインとEU各国との連携も担ってきた。1989年スペイン政府保健医療省が同様の機関を設けて、カタルーニャを除いた国内全域を担当させるようになった。[55]
治安

スペインは、2022年世界平和度指数の「安全・セキュリティ」カテゴリーで1.827となり、日本から見ると極めて危険な状況にあるが、米国よりはましな状況であると言える[56]。2019年の「一般犯罪統計」によれば、一般犯罪件数は2,201,859件で、前年より3.3%増加している。内訳は、殺人:332件(+14.9%)、強盗・脅迫:66,209件(+9.8%)、傷害:19,974件(+9.2%)、置き引きスリなど:700,477件(Δ0.8%)、侵入窃盗(家屋):98,520件(Δ8.1%)、車両窃盗:35,248件(Δ1.8%)、薬物犯罪:16,268件(+15.1%)となっている[57]

スリには様々な種類があることが判明しており、広げた新聞・地図などでポケットを覆って財布などを盗む「目隠しスリ」、ケチャップなどを衣服に付けた上で汚れを指摘し、注意をそらした上で鞄や財布などを盗む「ケチャップスリ」の他に署名活動を装った手口のスリも存在している。

主要な犯罪の一例としては、先述のスリの他にひったくり車上荒らしや首絞め強盗、タイヤのパンクを指摘し車を停車させ、確認・修理をする隙に油断させておいて、車内の物品や車両の窃盗に走る「パンク窃盗」、偽警官の出没が挙げられる。

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人権詳細は「スペインにおける人権(英語版)」を参照

他人の権利の尊重などの基本的人権で決まる2020年積極的平和指数は1.833で、世界ランキングではアメリカの1.949よりわずかに上だが、日本の1.466よりは下[58]。スペインは、アジア人に対する差別が欧州連合平均より少ない[59]

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マスコミ詳細は「スペインのメディア(英語版)」を参照

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文化詳細は「スペインの文化(スペイン語版、英語版)」を参照グラナダ市南東の丘に位置するアルハンブラ宮殿バルセロナサグラダ・ファミリア

情熱的で明るい、気さくなスペイン人という印象が強いが、これはスペイン南部の人々の特徴で北側の人々は違った性格が強い。1991年に創設されたセルバンテス文化センターによって、世界各地にスペイン語やスペイン文化が伝達されている。
闘牛

スペインの国技であり伝統的スポーツとして闘牛がある。数百年の歴史を持つ闘牛は世界中に知られている。一方で、動物虐待との批判もあり、一部の地域は闘牛を禁止している。政府は2024年、「スペイン人の大多数が動物福祉について懸念を抱いているため、動物虐待の一形態を表彰する賞を維持するのは適切ではない」との考えから、闘牛賞の廃止を決定した[60]。「闘牛#西欧における闘牛」を参照
食文化詳細は「スペイン料理」を参照

スペイン料理の特徴として素材を生かした調理があり、地方にはそれぞれの地域の特産品を生かした独特の料理がある[61][62]。イベリア半島は「ヨーロッパの尾」「アフリカの頭」と言われ、古来から異なる民族・文化・宗教が交差しており、スペインの食文化はイベリア半島の歴史的背景の影響を受けている[63]。スペインは地方によって気候や風土、文化、習慣が異なるため、食材やその調理方法は様々で、事実上スペイン料理として一括りにはできない。スペイン料理の地域差を表した言い回しに「スペインのどこに行ってもあるものはワインオルチャータ、クァハダ(素焼きの壺に入れられたヨーグルト)だけ」というものがある[64]。「北では煮込み、中部では焼きもの、南部ではフライ」と、地域ごとの調理法の違いを表した言葉もある[65]。全ての地方料理に共通する事項としては、オリーブオイルが使用されることが挙げられる[66]。2010年にはスペイン料理が、イタリア料理ギリシア料理モロッコ料理とともに「地中海の食事」としてユネスコ無形文化遺産に登録された。
文学ドン・キホーテ』の著者ミゲル・デ・セルバンテス詳細は「スペイン文学」を参照

12世紀中盤から13世紀初頭までに書かれた『わがシッドの歌』はスペイン最古の叙事詩と呼ばれている。

スペイン文学においては、特に著名な作家として世界初の近代小説と呼ばれる『ドン・キホーテ』の著者ミゲル・デ・セルバンテスが挙げられる。

1492年から1681年までのスペイン黄金世紀の間には、スペインの政治を支配した強固にカトリック的なイデオロギーに文学も影響を受けた。この時代には修道士詩人サン・フアン・デ・ラ・クルス神秘主義や、ホルヘ・デ・モンテマヨールの『ラ・ディアナの七つの書』(1559) に起源を持つ牧歌小説、マテオ・アレマンの『グスマン・デ・アルファラーチェ』(1599年, 1602年) を頂点とするピカレスク小説、『国王こそ無二の判官』(1635年) のロペ・デ・ベガ、『セビーリャの色事師と石の招客』(1625年) のティルソ・デ・モリーナなどの演劇が生まれた。

近代に入ると、1898年の米西戦争の敗戦をきっかけに自国の後進性を直視した98年世代と呼ばれる一群の知識人が現れ、哲学者のミゲル・デ・ウナムーノオルテガ・イ・ガセット、小説家のアンヘル・ガニベー、詩人のフアン・ラモン・ヒメネス(1956年ノーベル文学賞受賞)やアントニオ・マチャードなどが活躍した。


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