スペイン語
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それ以外の位置では摩擦音化し、[?] [13]

gue, gui は「ゲ」「ギ」と発音し、「グエ」「グイ」にはならない。u を発音するためにはディエレシスを使用し、gue, gui とつづる。


/x/: ge, gi, および j は [x]。ハ行音、ドイツ語の ach laut に近いが、それより少し奥のほうで発音する。

アンダルシア南西部や米国南部では通常のハ行音 [h] で発音することがある。

語末では発音しないことがある[13]


h: 発音しない(黙字)。

l: 日本語のラ行音に近い [l]。舌先を歯茎に当てたまま息を出す接近音で、英語の clear l に相当する。

ll: 従来はリャ行音に近い [?] が標準的な発音とされていたが、実際には多くの地域でジェイスモにより y との区別が失われ、yと同じくヤ行に近い [?] で発音する。多くの南米大陸の国々では、yとおなじくジャ行音[?] で発音する方が一般的である。

ブエノスアイレス近郊ではシャ行音 [?]

単語により異なる発音をする人もいる。


m: マ行音 /m/。

語末ではン音 [n][13]


n: ナ行音 /n/。

[b], [m], [p] の前では [m][13]

[g], [k], [x] の前では [?][13]


n: ニャ行音 [?]

p: パ行音 [p]

[s], [t] の前では発音しないことがある[13]


r: ラ行音 [?]。英語やフランス語の一般的なR音[注釈 11]とは異なり、はじき音で、日本語のラ行音にかなり近い。

語頭と [l], [n], [s] の後では後述する巻き舌音 [r]


rr: 語中でのみ用いる巻き舌音 [r]

プエルトリコドミニカ共和国では、j 音 [x] になることがある(ブラジルポルトガル語と同じ変化)。

ペルーボリビアの一部の地方ではザ行音になることがある。

緑の地域は音節末の「s」を/h/と発音する。紫の地域は/s/のままで発音する。

s: サ行音 [s]

スペイン南部や中南米の一部では音節末の s をハ行音 [h] で発音するか、ほとんど発音しないことがある。


t: タ行音 [t]

w: 外来語のみに用いられ、単語によってワ行音 [w]、または [b]。

地域差もあり、ペルーでは常に [w] で発音する傾向がある。

語頭では [gw] になることもある。


x: 本来は [ks] だが、[k] は弱くなるか、発音しないことが多い。

特に子音の前、および語頭では [k] を発音せず、[s]となりやすい[13]

Mexico [?me?xiko?] のように、一部の固有名詞などでは j 音 [x] で発音する。


y: スペインやメキシコなどではヤ行音に近い[?] が標準とされるが、ジャ行に近い[?]が用いられることも多い。スペイン語の標準を規定するスペイン王立アカデミーでは、日本語のヤ行の子音に近い[?] を標準としている。

ブエノスアイレス近郊ではシャ行音 [?]

語頭に来る場合、nの後ろに来る場合はジャ行になりやすい。とはいえスペイン語ネイティブはこの二つを区別せず、同じ音の異音だと考えている為、どちらで発音しても良い。

語末の y は i と同等。ただし、アクセント位置は最終音節。


二重子音

以下の子音の連続は二重子音となる。分節上、単子音と同様に扱う。
+ l
bl, cl, fl, gl, pl
+ r
br, cr, dr, fr, gr, pr, tr

dr, tr は二重子音であるが、dl, tl は二重子音ではない。
音韻的特徴

無声音では破裂音摩擦音が対立するが、有声音では両者が対立せず、異音の関係にある(有声破裂音 /b/, /d/, /g/ が母音間等では摩擦音化する)。

y を半母音 /j/ ではなく、摩擦音 /?/ で発音する。

外来語

外来語はその発音やつづりの特徴から以下のパターンが挙げられる。
つづりをスペイン語風に読む。

jersey /xe??sei/ 「ジャージー」


発音を優先し、つづりを書き換える。

futbol(←football) 「フットボール」


原語のつづりを変えず原音に近い発音をする。分かりやすい特徴を挙げれば、j を y のように、h を j のように発音する。新しい外来語に多い。

jazz 「ジャズ」 /??aθ/, /??as/

judo 「柔道」 /??udo/, /??udo/ ただし yudo とつづることもある

hardware 「ハードウェア」 /xa??wea?/ (d は原音では弱く、スペイン語化したうえで d を発音すると har・dwe・arのように分節されてしまうため消滅)

外来語の発音については、地域や世代、個人によって多少差がある。「1.」は古い外来語でよく見られるほか、固有名詞(商品名を含む)でよく見られ、例えば Colgate(コルゲート)は「コルガーテ」と発音する。メキシコでは商品名のスペイン語化に関する法律もある。特に人名や地名を原音に近い発音をする場合、原音の確認を要する場合が多いので、スペイン語風に発音しても間違いではない(例: Miami マイアミをスペイン語読みでミアミと発音)。また、隣接するポルトガル語はスペイン語とよく似ている一方、つづりの発音の違いやアクセントの規則の違い、独特の音韻変化などがあるため、しばしばアクセント記号が付加され、スペイン語式に読み換えられる。例えばリオデジャネイロ(Rio de Janeiro; ブラジルポルトガル語の発音は「ヒウ・ヂ・ジャネイル」に近い)は Rio(川の意)が対応するスペイン語に置き換えられRio de Janeiro と表記し、「リオ・デ・ハネイロ」と発音する。また、サンパウロ(Sao Paulo)については、対応するスペイン語形のサン・パブロ(San Pablo)で呼ばれるのが普通である。語頭の「s+子音」は /s/ の前に /e/ を付加して発音することが多い(付加しない人もいる)。例えば Spain は /es?pein/ または /?spein/ と発音する。
アルファベット

大文字小文字文字名称
Aaa: ア
Bbbe: ベ
be grande: ベグランデ(大きい「ベ」の意味、vと区別する)
be alta: ベアルタ(高い「ベ」の意味)
be larga:ベラルガ(長い「ベ」の意味)
be de burro:ベデブロ(「
ロバのベ」)
Ccce: セ
(Ch)(ch)(che: チェ) ※1994年に廃止決議、後述
Ddde: デ
Eee: エ
Ffefe: エフェ
Ggge: ヘ
Hhhache: アチェ(単語中では発音しない)
Iii: イ
i latina: イラティーナ(ラテン語の「イ」の意味、y と区別する)
Jjjota: ホタ
Kkka: カ
Llele: エレ
(Ll)(ll)(elle: エジェ、エリェ
doble ele: ドブレエレ) ※1994年に廃止決議、後述
Mmeme: エメ
Nnene: エネ
Nnene: エニェ
Ooo: オ
Pppe: ペ
Qqcu: ク
Rrerre: エレ(歯茎ふるえ音 [r])
Ssese: エセ
Ttte: テ
Uuu: ウ
Vvuve: ウベ
ve chica: ベチカ(小さな「ベ」の意味、bと区別する)
ve baja: ベバハ(低い「ベ」の意味)
ve corta: ベコルタ(短い「ベ」の意味)
ve de vaca: ベデバカ(「ウシのベ」)
Wwuve doble: ウベドブレ
doble u: ドブレウ
doble ve: ドブレベ
ve doble: ベ・ドブレ
Xxequis: エキス
Yyye: イェ/ジェ
i griega: イグリエガ(ギリシア語の「イ」の意味、iと区別する)
Zzzeta: セタ

二重音字chllは1994年にスペイン語アカデミー協会(英語版)において独立した一字としての扱いをやめることが決議され[15]、2010年にはスペイン王立アカデミー発行のスペイン語正書法(英語版)においても廃止された[16]

Nは現在でも独立した文字として扱われており、辞書の索引でもNとは区別されているほか、スペイン語キーボードでは専用のキーが存在する。

すでに述べられている通り、rは通常語頭を除き歯茎はじき音[?]で発音されるが、アルファベットとして発音する場合、歯茎ふるえ音[r]が用いられる。


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