スピード_(映画)
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やがて電車の運転士を射殺したハワードは、ジャックが屋根の上にいる事に気づき現金を山分けしようと持ち掛けるが、袋に仕掛けられていたカラーボールが炸裂し、現金は全て使い物にならなくなってしまった。これに激怒したハワードは屋根上のジャックに向けて銃を乱射し、直接屋根に登ってジャックと格闘するが、トンネル内の信号機に頭を打ち付け首を切断され[7]、電車から転落して果てた。

アニーのもとに辿り着いたジャックは起爆装置を解除するが、列車無線を通じて呼びかけるマクマホン分隊長の声で電車が工事区間へ向かっていることを知る。ジャックは電車を止めようとするが、ハワードが運転士を射殺した際に流れ弾で無線機も運転台も破壊されていたため、応答して救援を求めることはおろか、停止させることも不可能となっていた。ジャックはこの先に曲線があることに気づき、速度を上げて電車を脱線させ停止させようと考える。

工事区間に突入した電車は脱線して地上に飛び出し、横転しながら道路を滑走して停止する。群衆が大惨事に驚き車両の周りに集まってくる中、ジャックはアニーと抱き合う。
登場人物
ジャック・トラヴェン
演 -
キアヌ・リーブスロサンゼルス市警察SWAT隊員。人命を尊重するが、人質の脚を撃って、開放させるなどマキャベリストな一面もある。初対面のアニーに「ma'am(御婦人)」と呼ぶなど丁寧だが、ハリーが命を落とした際には電話機を破壊し、ヤケを起こす。
ハワード・ペイン
演 - デニス・ホッパーエレベーター事件、バス事件を起こした犯人。元はアトランタ市警の爆弾処理班だったが1989年に爆発事故により、親指を失い退職する。障害年金と「指は気の毒だった」でお払い箱にされたと逆恨みし、警察相手に身代金を要求する。ジャックに計画を阻止されたことで彼に目をつけ、身代金の要求やゲームの条件は彼を通して警察に通告する。
アニー
演 - サンドラ・ブロックバス事件に巻き込まれた女性。アリゾナ大学の出身。運転が大好きだがスピード違反で免停中。負傷したサムに代わり運転を担当する。
マクマホン
演 - ジョー・モートン警部補でロサンゼルス市警察SWATのチーフ。ハワードの事件の捜査に加わる。
ハリー・テンプル
演 - ジェフ・ダニエルズロサンゼルス市警察SWAT隊員。ジャックの相棒。ニヒルだが命令を遵守し平和主義者として安全を重視する。常識人で頭も切れるが、それだけに相手の奇策に出し抜かれることもあった。
スティーヴンス
演 - アラン・ラックバスの乗客の一人。ブラックジョークを口にする不謹慎な性格。
モーリス
演 - グレン・プラマー爆弾が仕掛けられたバスを追うため、ジャックが緊急事態で頼った男。カーチェイスに巻き込まれ、ナンバープレート「TUNEMAN」のジャガーを滅茶苦茶にされる災難に遭う。なお、次作でも同様の経緯で「TUNEMAN」と入ったボートをアレックスに乗っ取られる災難に遭い、「またか!」という反応をしていた。
ヘレン
演 - ベス・グラントバスの乗客の一人。極限状態の中、一人だけ助かろうとし、バスの乗降口を爆破され、命を落とす。
サム
演 - ホーソーン・ジェームズバスの運転手。常連客のアニーとも親しい。助けに来たジャックを最初は怪しんだが真剣な態度を認めて協力する。しかし、不法滞在者の乗客が発砲した流れ弾で負傷してしまう不幸に見舞われるが、それでもジャックにアドバイスをして貢献をした。
オーティズ
演 - カルロス・カラスコバスの乗客の一人。乗客の中でジャックを特に信頼した一人で積極的に協力する。
キャスト

役名俳優日本語吹替
ソフト版
フジテレビテレビ朝日版機内上映版[8]
ジャックキアヌ・リーブス山寺宏一江原正士宮本充堀内賢雄
ハワード・ペインデニス・ホッパー穂積隆信青野武野沢那智納谷六朗[9]
アニーサンドラ・ブロック戸田恵子一城みゆ希松本梨香井上喜久子
マクマホンジョー・モートン銀河万丈玄田哲章菅生隆之
ハリージェフ・ダニエルズ大塚芳忠羽佐間道夫古川登志夫大塚芳忠
スティーヴンスアラン・ラック牛山茂堀内賢雄家中宏
ジャガーの持ち主グレン・プラマー岸野幸正龍田直樹塩屋翼
ノーウッドリチャード・ラインバック田原アルノ若本規夫田中正彦
ヘレンベス・グラント寺内よりえ片岡富枝竹口安芸子
サムホーソーン・ジェームズ辻親八水野龍司斎藤志郎
オーティズカルロス・カラスコ稲葉実屋良有作長島雄一
テリーデヴィッド・クリーゲル増谷康紀成田剣落合弘治
カミノ夫人ナツコ・オハマ沢海陽子浅井淑子さとうあい
日本語版制作スタッフ
演出福永莞爾春日正伸蕨南勝之高橋剛
翻訳平田勝茂宇津木道子平田勝茂
効果山本洋平南部満治
調整兼子芳博栗林秀年長井利親
プロデューサー武藤明
井口恵子山形淳二
小笠原恵美子
魏治康圓井一夫
制作フォックスビデオ ジャパン
クリプリムービーテレビジョンニュージャパンフィルム
解説高島忠夫淀川長治
初回放送1997年4月19日
ゴールデン洋画劇場
本編ノーカット1998年10月11日
21:02-23:09
日曜洋画劇場
正味約111分


ソフト版の吹替はVHSDVDBDに収録されている。

2010年10月3日(日)放送の『日曜洋画劇場』でも使用された。


民放での放送には、テレビ朝日版の吹替が使用されることが多い。

テレビ東京の『午後のロードショー』でも使用されている[10]


20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンの「吹替の帝王」シリーズ第5弾としてソフト版に加え、フジテレビ版とテレビ朝日の計3種類の吹き替え版を収録したBlu-ray Discが2014年4月25日に発売。また、特典として初Blu-ray 化となる続編『スピード2』の計2種類の吹き替え版を収録したBlu-ray Discと吹替台本3冊が付属している。

作品解説
当初の脚本

当初の脚本は爆弾魔ハワード・ペインとは別に事件の真犯人が存在するという設定だった。またハリー・テンプルが黒幕だという設定もあったが、真犯人が主人公と常に一緒に行動している同僚というのは整合性に欠けると変更された。

「ハワード・ペイン」の名前は「フィスク」「ルディ」という名前も考案されていた。

アニー・ポーターは
アフリカ系アメリカ人の女性で自動車教習所の教官の設定だった。

グレン・プラマーの役は白人ヤッピーの設定だった。

脚本のグレアム・ヨストは、彼の父親のカナダのテレビ司会者エルウィ・ヨストから、ジョン・ヴォイト主演の映画『暴走機関車』(1985年)について話を聞いた。このテーマは、1975年の日本映画『新幹線大爆破』で使用されていた。なお、終盤のシーンは1976年の映画『大陸横断超特急』に触発された。映画『暴走機関車』の原案者である黒澤明が書いたオリジナル脚本を読んで思いついたとDVD(アルティメット・エディション)の音声解説で述懐している。これは彼の父が『暴走機関車』の映画化に関係していたために、話を聞いたことがあり、図書館でその脚本を見つけ出して読んだのがきっかけとなった模様。

またこの作品は低予算映画で無駄のない撮影を行ったため、未公開シーンが少なく撮影した映像はほぼ全て本編で使用されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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