スパイダーマン
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劇中で詳細は語られない[注釈 9]が、放射能を浴びた特殊なクモに噛まれた影響から[注釈 10]、常人の何倍もの耐久力や怪力と俊敏性、壁を自由によじ登り、天井を這って移動できるほどの吸着能力など、クモと同等の能力を有しており、ウェブ・シューターを合わせたトリッキーな戦闘スタイルで戦う。また、頭脳面でも、講師の唐突な質問にも完璧に答えることができ、全米学力コンテストチームのエースとしても期待されているほど元来の学力は非常に優秀で、メイの影響でイタリア語も堪能であり、科学数学といった理学各種や、映画を中心としたサブカルチャーの造詣が深く、ウェブ・シューターを含む自身の装備の開発から独創的な作戦の考案[注釈 11]まで、ヒーローとしての活動においても培ってきた知識を最大限に活かして戦っている。
スパイダー・センス(Spider-Sense)
迫りくる危険を察知する超感覚。具体的にどのような危険が発生するのかまではわからず、この感覚は常時鋭くなっている訳ではないが、ピーターは体毛の逆立ちと共に何かしらの危険の訪れを察知する。メイや
ハッピー・ホーガンはこの感覚を「ピーター・ムズムズ(Peter Tingle)」と呼んでいる[注釈 12]。劇中ではこの感覚でニューヨーク上空に飛来した“Qシップ”や、ロンドンでの戦いにおけるクエンティン・ベック/ミステリオの不意打ち、自身に協力していたノーマン・オズボーンのグリーン・ゴブリン化などを察知している。また、この力はピーターの肉体に直接付随する力であるらしく、スティーブン・ストレンジ/ドクター・ストレンジの“アストラル投射”で“アストラル体”と肉体が分離した状態でも、肉体の方が独自に動いてストレンジに抵抗している。
ツール
スパイダーマン・スーツ(Spider-Man Suit)
ピーター・パーカー/スパイダーマンが着用する、クモの意匠をイメージしたスーツ。
ハイテク・スーツ(High-tech Suit)[24][注釈 13]
ピーターの意見や能力を参考に、トニーが数百万ドルと最先端テクノロジーを注ぎ込んで開発した、高性能スパイダーマン・スーツ。赤と青のツートンカラーを基調に、黒いウェブ模様が施されている。引っかかりを最小限に抑える滑らかな素材でできており[26]、マスクのアイピースは、刺激物をフィルターにかける他[26]、表情筋を反映させて絞る機能や青いディスプレイも表示される。その他、着用時に胸部を軽く叩くことでスーツのサイズを着用者の身体に合わせて調整する自動フィット機能や[注釈 14]、スーツ着用者の位置をトニーへ知らせるGPS、着用者の体温保持と濡れたスーツ本体を自動乾燥させるためのヒーター、背部のスパイダーマークからの降下用パラシュート放出機能などが備わっている。これに加えて、トニーによって施されていた機能制限プログラム“補助輪モード(Training Wheels Protocol)”を外すとサポートAIの“カレン”が起動する[注釈 15]。それと同時に、スパイダー・ドローンの操作、右腕に搭載された敵の居場所を追跡・盗聴できるクモ型のGPS追跡装置(Spider-Tracer)、強化戦闘モード(Enhanced Combat Mode)[注釈 16]、スーツ装着中に撮影した全映像の再生機能[注釈 17]、視点に捉えた対象のX線スキャン、両脇の下からムササビのように展開することで、短時間滑空と落下中の方向転換を可能とする“ウェブ・ウィング(Web Wings)”、尋問用のボイスチェンジャー、ウェブ・シューターの各発射機能を練習するためのトレーニングコースまで、“アイアンマン・アーマー”に比肩するほどの、より多数の機能が使用可能となる。ライプツィヒ・ハレ空港での戦いでは、トニーからの貸与という形で提供されたが、その際の成果から正式に譲り受けた。以降ピーターはこのスーツを着用して自警活動を行うものの、フェリーで一般市民を巻き込む事故を起こしたことでトニーに一時没収されてしまった。だが、ピーターは独力でエイドリアン・トゥームス/バルチャーに勝利したことを認められたことにより、再びこのスーツを託されて自警活動を再開する。ピーターはニューヨークに現れた“ブラック・オーダー”との戦いでも着用し、科学史ツアーの事前準備時には、このスーツを敢えて自室に残したが、彼を心配したメイがピーターの鞄へメモ書きと共に忍ばせ[注釈 18]、後に邂逅したニック・フューリー(擬態)のチームに赴く際にも着用した。その後ピーターが、後述のステルス・スーツやアップグレード・スーツを着用し[注釈 19]、ニューヨークへの帰郷時にも持参していなかった様子であるため[注釈 20]、このスーツの現状は不明。アース89521におけるピーターもこのスーツを着用して活躍する。
アップグレード・スーツ(Upgraded Suit)
ハイテク・スーツを参考に、ピーター自身が新開発したスーツ。ロンドンでのベック/ミステリオとの決戦に向けて新たに作成した。基本的な意匠はハイテク・スーツと共通であるが、カラーリングは赤と黒のツートンカラーに変更されている他、パラシュートを放出する背中のスパイダーマークが胸のスパイダーマークと共通のデザインかつ白色となった。機能面では、ウェブ・シューターがピーター自身の発明により最小化され、スーツ内蔵式となり、ウェブ・カートリッジも省略されている。また、ベックが駆使するドローン対策としてテイザー・ウェブの電圧が引き上げられている。その一方で、サポートAIやスパイダー・ドローンなどの機能は簡略化されており、ピーターは全ての機能をマニュアル操作で使用している。前述のとおり、ベックとの決戦の際に着用し、激戦で所々が破損したが、事後には完全に修復され、
ミシェル・ジョーンズ(MJ)とのデートの際に再着用する。スパイダーマンの正体が世間にバレてしまった際、ミステリオを崇拝するファンによってぶつけられたカラーボールの塗料が胸元に付着したことで後述のとおり、裏返してブラック&ゴールド・スーツを使用するが、その後メイに洗濯してもらったことで再着用する。
ブラック&ゴールド・スーツ(Black and Gold Suit)
ミステリオを崇拝するファンによってぶつけられた
カラーボールの塗料が付着して使用不可となったアップグレード・スーツを裏返しにして使用したスーツで、アップグレード・スーツの裏地となっている黒をベースにスーツの基板回路となっている金色のステッチが施されている。また、MJとネッド・リーズビデオ通話をするために、胸元にはピーターのスマートフォンガムテープで固定されている。送電施設でマックス・ディロン/エレクトロフリント・マルコ/サンドマンを捕獲する際に着用し、マックスとの戦闘で固定していたスマートフォンを落としてしまったことで、液晶のガラス面が割れてしまった他、電気を帯びたことでステッチの一部が縮れてしまったが、マックスとフリントの捕獲に成功する。
インテグレート・スーツ(Integrated Suit)
ハッピーの自宅でDr.オクトパスを治療後、彼から返却された
ナノマシンをアップグレード・スーツに取り込んだスーツ。アイアン・スパイダー・スーツの蜘蛛の意匠が金色になっている。アイアン・スパイダー・スーツより耐久性は劣るものの、アイアン・スパイダー・スーツとアップグレード・スーツ双方の機能を持っている。自由の女神像の戦いにて使用。ゲームの「Marvel's Spider-Man」ではハイブリッドスーツという名称で登場している。
ホームメイド・スーツ(Homemade Suit)
トニーに出会う以前に、ピーターが自警活動のために自ら作り、着用していたコスチューム。市販の布製の水色の
ジャージや、赤いフード付きスリーブレスパーカーとブーツ、オープンフィンガーグローブゴーグル付きマスクを簡単に組み合わせて作ったものである。ゴーグルにシャッター機能があるが、これと後述のウェブ・シューターを除くと他の特殊機能はなく、正体を隠すためのものという趣きが強いコスチュームである[注釈 21]。ピーターはトニーと出会う前までは自室の天井裏に折り畳んで収納し、ハイテク・スーツを得てからはミッドタウン高校のロッカーの下に隠したままとなっていたが、トゥームスの悪行の阻止に向かう際にピーターは、没収されたハイテク・スーツの代わりに着用する。以後の活動では着用していないものの、ベックの罠に嵌ってしまった際には、相手の仮想空間でこのコスチューム姿となっている。
アイアン・スパイダー・スーツ(Iron Spider Armor)
ピーターのアベンジャーズ加入に際してトニーが新たに開発した、“アイテム17(Item 17)”のコードネームを持つスパイダーマン・スーツ。黒、赤、金というやや暗めの配色と胸部に大きめのスパイダーマークが施された、若干筋肉質なデザインである。“アイアンマン・アーマー マーク50”と同じく全身ナノマシンで構成されており、マスク装着も全自動で行う上に、両前腕部にはより強力なウェブ・シューターが備わっており
[27]、背中からは4本のクモの足のような“スパイダー・アーム(spider-arms)”[28]やパラシュートを出現させることが可能。
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