スパイダーマン
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そして現代、高校で平凡なスクールライフを過ごしていたある日、自宅で見つけた両親の極秘資料に目を通してオズコープ社に赴き、そこで飼育・遺伝子組み換えされていたクモに首の後ろを噛まれたことから超人的な能力が身に付いた[注釈 5]。当初は自身の身体の変化に戸惑ったものの、ベンを手にかけた強盗と思われる犯罪者を捕まえていく活動をきっかけに自警活動を開始。警察からは危険人物と見做されたり、父との因縁が浮き彫りとなったオズコープの陰謀に巻き込まれるなどの苦難が続くも、ニューヨークのヒーロー“スパイダーマン”として活躍する日々を送る。
能力

遺伝子組み換えされたクモに噛まれたことで、ドアノブを砕く握力や、自動車も容易くひっくり返す腕力、背景の雷すらも一瞬だけ止まって見える速さで手足を動かせる俊敏性、脅威的な身軽さ、反射神経、平衡感覚、肉体の強度、自然治癒能力など、身体能力全般が常人を大きく上回るものとなっており、両手の指先を物体に吸着させる能力も有し、これを元にクモの如く壁に貼り付いて登り、天井を這って動き回る。これにより、アクロバティックでスピーディーなアクションや戦法を多用して活動する。

また、父親譲りの科学分野に秀でた才能を持っており、カート・コナーズと異種間遺伝子交配の研究を進めたほか、ウェブ・シューターの開発・改良や、“アース616”に転移した際のほかの並行世界のピーター/スパイダーマンとの共同作業でスーパーヴィラン一同の治療用の薬品やデバイスを完成させるなど、エンジニアとしても優れている。
スパイダー・センス
身に迫る危険を察知する超感覚。ピーターは集中力によってこの感覚を鋭くさせ、敵からの攻撃や迫り来る災害などを距離を問わず察することができ、持ち前の俊敏性も合わせて、電流やマシンガンの銃撃を周囲で動くさまざまな存在が止まって見える速度で動いて回避しつつ、周りの人々を被災から救うこともできる。一方で受動的でもあるこの力は、ピーターが疲れ果てていたり、気が散ったりしていると発現されず、制御しきれていない不完全なものでもある。
ツール
スパイダーマン・スーツ
ベンを手にかけた強盗を自身の手で探し捕まえる活動を始めたピーターが、素性を隠す必要を感じて作り上げたクモをモチーフとするスーツ。スーツの色はかなり鮮やかな青と赤を基調とし、細長く鋭い脚のクモのシルエットを胸部と背中のマークにあしらっている。マスクはピーターが最初の強盗探しの末に辿り着いたプロレス会場で見た大きな
レスラーマスクをヒントにして作られ、市販のサングラスのレンズを両目のフィルターにあてた。スーツ本体部分は、スパンデックス素材の全身タイツとして完成した。しかし、激戦で破損することも少なくないほど、耐久性は高くない。完成以降、ピーターがスパイダーマンとして自警活動を行う際に着用するようになる。アレクセイ・シツェビッチとの初対決の頃からは、マスクのフィルターが白いものに変わった。
ウェブ・シューター
ピーターが両前腕に装備するウェブの発射装置。オズコープ社がクモの糸から開発した新繊維“バイオケーブル”を購入したピーター自身によって2つの腕時計と組み合わせて作られた。発射されるバイオケーブル製のウェブは非常に高い粘着力を有しており、伸ばしたウェブはピーター/スパイダーマン自身のぶら下がりや高所でのスイング、敵の拘束、落下した人物の救出、銃創を負った際の傷口をふさぐ衛生材料の代わりなどに利用される。最初のシューターは、ウェブを発射する際に赤く発光する特徴があったが、水没すると壊れてしまうほど水に弱いという難点もあった。シツェビッチとの初対決の頃からは、より洗練されたデザインのものに改良され、発光機能もオミットされた。マックス・ディロンとの初対決において、相手の電撃で一度故障してしまったが、その後修復され、グウェンの手伝いでマックスの電撃対策として磁気バリアーを張る機能が追加された。
各作品での活躍
アメイジング・スパイダーマン
高校生になったピーター・パーカーは、学校から帰宅したある日、自宅の地下室にあった父親のカバンからリチャードとコナーズが写る写真記事や、“00 崩壊率の数式”が書かれたファイルを見つけると、両親の失踪の手がかりを掴むため、コナーズに近づこうとオズコープ社の公開実習に実習生として参加。そこで主任研修生と働くグウェンやコナーズと出会う中、偶然ぶつかったラジット・ラタが持っていた資料を目にして忍び込んだ研究室でクモに刺された末に、グウェンに追い出されたが、帰りの電車の中で驚異的な身体能力に目覚める。その後、コナーズの自宅を訪れ、自分がリチャードの息子であることと、崩壊率の数式を話してコナーズと本格的に交流するようになり、学校でもバスケットボールでフラッシュに仕返しした。だがこれらが遠因となってベンと口論になり、家を飛び出し、やけを起こしてコンビニ強盗をわざと見逃してしまうが、自分を追いかけてきたベンがその強盗に銃で撃たれ、帰らぬ人となると激しく後悔し、強盗に復讐を誓った。それから驚異的な能力を用いて悪人らを退治しつつ、ベンを撃った強盗を見つける日々に明け暮れるが、犯人は見つからず、やがて自ら作り上げたスーツとマスク、ウェブ・シューターも用いたスパイダーマンとなり、自警活動に取り組むようになる。警察の中では、彼を正体不明の味方として見る者や、グウェンの父親のジョージ・ステイシー警部のように批判する者に分かれるようになった。そんな中、ウィリアムズバーグ橋で暴れていたトカゲの怪物“リザード”と対決し、巻き込まれたラタたちを救って相手を撤退させると、翌日に自身の力で市民を守るとグウェンに打ち明け、昨夜の怪物が自分と共に開発した試験薬を投与したコナーズであると察し、そのことをジョージが取り合ってくれなかったことから、コナーズ=リザードの証拠を集めようと地下水道にウェブと複数のカメラを設置するが、リザードに変身したコナーズに襲われて大怪我を負い、彼に自身がスパイダーマンであると気づかれてしまった。それでもグウェンにコナーズのことは自分の責任だから自分で解決すると誓った。やがて自身を狙うコナーズがリザードの姿で高校に現れると、3度目の激闘となり、グウェンの助力を得てリザードを地下水道へ撃退させると尾行して、グウェンに解毒剤の用意を頼み、さらにリザードが試験薬とオズコープ社の”ガナーリ装置”を使い、ニューヨークでバイオテロを実行させようしていることを突き止めた。そこからオズコープ社に向かうも、その途中で警官たちに発砲され負傷し、ジョージにマスクを剥がされて正体を知られてしまった。撃たれた怪我で思うように前進できなくなったが、オズコープ社にグウェンがいることを伝えたことでジョージから信用を得られると、先日救出した市民や警察の全面協力で作動した街中のタワークレーンとウェブを合わせた連続スイングで、オズコープ社の屋上に到着。ガナーリ装置を起動させようとするリザードとの決戦に突入し、グウェンの保護を果たしてきたジョージも駆けつけると、グウェンが用意した解毒剤を託され、ガナーリ装置に解毒剤を間一髪で取りつけることに成功。バイオテロを阻止し、ニューヨークの街を守れたものの、オズコープ社から転落してしまった。しかし、人としての姿と心を取り戻したコナーズに救われ、致命傷を負って倒れていたジョージの下に駆け寄ると、「一つ約束してくれ、もう、グウェンには近づくな」と言われ、彼の最期を看取った。数日後、ジョージの葬儀に直接参列せずに物陰から見守り、父の訃報を知らせに来たグウェンに「もう会えない」と一度はジョージの遺言通りに彼女との関係を終わらせようとした。しかしメイの励ましや、ベンが遺した留守番電話メッセージに心を打たれると、高校の授業中にグウェンへ「守れない約束もある」と囁き、ジョージの遺言に背いて、グウェンとのこれからの仲を築くことを決意する。
アメイジング・スパイダーマン2
本作では、グウェンとの関係とジョージとの約束から来るジレンマや、新たなヴィランであるマックス・ディロン/エレクトロハリー・オズボーン/グリーン・ゴブリンとの衝突が描写されるが、その末に深い傷心を負うことなる。スパイダーマンとして街の悪党を退治する日々をおくりながら高校卒業も果たし、グウェンとは卒業式での彼女によるスピーチ中に壇上で熱いキスを交わすほど親密な仲となっていたが、グウェンの家族との食事会の直前でジョージの遺言と幻が脳裏に浮かんでレストランに入ることを躊躇い、これに気付いたグウェンに別れを切り出され、両者の交際は終わってしまった。自警活動中にそのことが頭から離れない中、ニューヨークに帰郷した幼馴染のハリーや、卒業直前にシツェビッチの暴動から救った後に怪物と化したマックスと再会。タイムズスクエアで猛威を振るいながらも助けを求めるマックスに対しては、彼が憧れるスパイダーマンとして歩み寄ろうとしたが、一人の警官の狙撃や周囲の野次馬たちの様子から勘違いした彼に敵視されてしまい、やむを得ず居合わせた消防士たちの協力を得て反撃し、辛勝した。一方ハリーからは、彼が亡き父、ノーマン・オズボーンと同じ病気にかかり、余命もわずかであることから自然治癒能力を有するスパイダーマンの血液の提供を嘆願され、同日の夜にスパイダーマンとしてハリーの前に現れると、危険性が極めて高いという理由で彼の依頼を拒んだ。さらに父の遺品調査中にメイからリチャードの悪い噂を聞かされ、取り乱してしまう。しかし、自分の部屋でリチャードの遺品であるコインを見つけて、グランド・セントラル駅地下に隠されていたプラットホームに辿り着くと、廃車内に構えられた父のラボを発見。そこのPCの映像に映るリチャードの発言から、オズコープ社の裏の目的が生物兵器の開発で、自分の両親はそれが原因で暗殺されたこと、そしてかつて自分を噛んだクモの秘密を知った。そしてグウェンから、彼女が今もピーターを愛しており、オックスフォード大学に合格したためイギリスに出国することになったと留守電で知ると、空港へ向かうグウェンを追い、ブルックリン橋に「I LOVE YOU」の文字型のウェブを張って、彼女に会うことに成功。「自分は今でもグウェンを愛している。一緒にイギリスに行く」と伝えた。しかしスパイダーマンへの復讐心とハリーの手引きで刑務所から脱獄したエレクトロがニューヨーク中を停電させ、彼がいる発電所に向かうと激戦となり、より強力となったエレクトロに苦戦しつつも、グウェンの助力も得て相手に過電流を一気に流しこみ、打倒した。だがその直後、グリーン・ゴブリンとなったハリーが現れてグウェンを攫ってしまう。追いかけた先の時計台で激戦となり、ハリーによってグウェンは時計台内部に突き落とされ、伸ばしたウェブでグウェンを繋ぎ止めたが、そのウェブが切れてしまい、再び落下した彼女を救おうとしたウェブを伸ばすも、それが届いた瞬間にグウェンは地面に強く打ち付けられて命を落とした。ハリーには勝てたが、グウェンを救う事は出来なかったのだ。そしてグウェンの葬儀後、愛する人を亡くした絶望から自警活動をやめてしまう。だが5ヶ月後、メイの言葉を受けて卒業式におけるグウェンのスピーチ動画を視聴すると、スパイダーマンとして再びニューヨークの街を守ることを決意。街中でロボットスーツを身に着けて暴れるシツェビッチ/ライノに立ちはだかったスパイダーマンコスの男児の下に駆け付けてお礼を伝え、シツェビッチと対峙し、彼に反撃するカットで物語は終了する。
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
本作では、ヒーローとして再起して以降の彼が、アース616に転移する形で物語後半から登場。シツェビッチとの戦いの後[注釈 6]、グウェンの死から完全に立ち直れず、その悲しみから自警活動において冷酷に人を殴り続けるなど「親愛なる隣人」としての正気を失って情け容赦が無いヒーローとなってしまった過ちや、マックスを結果的に倒してしまったことに対する後悔を打ち明ける傍らで、ピーター1とミシェル・ジョーンズ(MJ)の仲を自分のことのように嬉しく思ったり、他のピーターとの自警活動の話題で盛り上がるなど、抑揚が激しい姿も複数見せる。“カフカルの魔法陣”の影響でアース616のニューヨークの路地裏にいたところ、突如開かれたゲートウェイを通り抜けてMJやネッド・リーズと出会い、別の並行世界のピーター/スパイダーマンであることを証明して、その直後にピーター2とも出会うと、自分たちのピーターに会いたいと願うMJたちに「彼が行きそうな場所は?」と助言して“ミッドタウン高校”の屋上に赴いてピーター1とも邂逅。


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