スパイダーマン
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ある日、科学の授業でコロンビア大学の自然科学部に見学に赴いた際、遺伝子操作された末に飼育箱から逃げ出した“スーパースパイダー”のうちの1匹[注釈 1]に右手の甲を噛まれ、その結果、常人を大きく上回るスーパーパワーを身につけた超人となる。

一度は賞金目当てのアマチュアレスリングにその力を使うが、ベンの死をきっかけに、彼の言葉を心に刻んで、人助けのために自分の力を使うと決心。独立生活をはじめたニューヨークの街で以前レスリングで名付けられたリングネーム“スパイダーマン”を名乗って、自警活動を開始し、時には誹謗中傷に晒されながらも、危険に陥った市民たちを何度も救っていく。
能力

もとは貧弱な体形で眼鏡をかけなければ視点がぼやけるほどの近視だったが、スーパースパイダーに噛まれると、身長はそのままに、筋肉質な体格に変貌し、クモに基づく特殊能力を身につけた。そのため、脅威的な身軽さと腕力、反射神経、硬い鈍器による連続殴打に耐えられる強靱性、眼鏡が不要になるだけでなく常人をも上回る動体視力に加え、クモの脚のような無数のトゲが生えた両掌と両足の裏を物壁に貼り付けてよじ登り、天井を這って動き回る能力などを発揮し、自警活動では人命救助からヴィランとの戦闘まで、これらの能力全般をフルに活かし、特に怪力が強調されたシンプルかつ豪快な戦法や活躍を披露する。

また、ノーマン・オズボーンオットー・オクタビアスといった天才科学者や、大学の講師であるカート・コナーズからも一目置かれ、学業に専念できれば、同級生たちの中でもトップになれるほど科学の知識技能に優れており、“アース616”に転移した際には、ほかの並行世界のピーター/スパイダーマンと協力して、ヴィラン一同の治療用の薬品やデバイスを完成させている。
スパイダー・センス
身に迫る危険を察知する超感覚。他者から不意打ち攻撃を見舞われてもピーターは、この感覚が過敏になって、周囲にあるの全てのものの動きをスロー状態に変化したように感じ取り、危険を回避することができる。
オーガニック・ウェブ[21]
両手首の発達したから放出する、クモ糸のように高い粘着性を持つ糸。伸ばした糸でビルとビルの間のスイングや、敵の拘束、落下した人物の救出などに利用される。ピーターの意思で放出量の調整や、掌大のボール状に硬めて飛び道具として射出することも可能。この身体機能だけでウェブの生成・放出できる特性は、アース616に転移してピーター・パーカー/スパイダーマン(ピーター1)ピーター・パーカー/スパイダーマン(ピーター3)と出会った際に、ウェブを生成・射出に“ウェブ・シューター”を用いる必要がある彼らからは驚愕と尊敬の眼差しを向けられた。

また、これらの能力の強弱はピーター自身の精神状態で大きく変化し、ピーターが意気消沈しているとウェブを出すことも脅威的な身体能力全般を発揮できなくなるだけでなく、近眼に戻ってしまうほど視力も落ちてしまう。
スーツ
スパイダーマン・スーツ
本格的に自警活動をはじめることを決意したピーターが、アマチュアレスリングで着用した赤い
パーカーと青いズボンのイメージを全身タイツマスクに落とし込んでデザインし、作り上げたヒーロースーツ。若干全体の色調が控えめで、胸部と背中のスパイダーマークはかなりリアルなクモのシルエットとなっている。スパイダーマンの正体を隠すためのコスチュームでもあり、作られて以降、ピーターは常にこのスーツを普段着の下に着用しているが、彼が一度自警活動を中断してしまった際に、ごみ集積場に捨てられた挙句、デイリー・ビューグルに渡り、ジェイムソンの編集長室の壁面に一時飾られたこともあった。また、他の衣類と一緒に洗濯機に入れて洗濯すると、他の衣類にスーツカラーが色移りしてしまったり、ある程度の攻撃を受けたり着用中のピーター自身の筋肉が膨らむと張り裂けるなど、染料と強度に難がある。
ブラック・スーツ
ピーターが着ていたスパイダーマン・スーツの1着に、“シンビオート”が寄生して染め上げられたスーツ。基本的なディテールは、通常のスパイダーマン・スーツと同等だが、その名の通り基本カラーが黒となっている。これを着用したピーターは、シンビオートの性質により、気分が晴れるだけでなく、物理的な怪力や身のこなしの軽やかさなどが今まで以上に強力なものに変化したが、同時に彼の性格に悪影響を及ぼしてしまう。ピーターはこのスーツを自警活動から私生活にも用いるほど気に入って、一時期着用し続けていたが、最終的にその副作用を恐れたピーターと教会の音によってシンビオートが剥がされ、破棄されることになる。
各作品での活躍
スパイダーマン
ピーター・パーカーはMJに恋する、穏やかで心優しい高校生であるが、彼女と距離を縮めようとしても報われず、学校でもフラッシュに酷い虐めを受けて周りのスクールメイトからも馬鹿にされるなど、悶々とした毎日を送っていた。ある日学校の社会科見学で訪れた大学の研究所で、スーパー・スパイダーに噛まれると、体調が悪化して自宅で意識を失い、その翌朝目を覚ますと、向上した視力と筋肉質に変化した自身の体格を目の当たりにし、学校でMJが転んだ際も、彼女が持っていたトレイを食器ごと器用にキャッチするだけでなく、殴りかかってきたフラッシュのパンチを全て交わして相手を数メートル先まで突き飛ばしてしまい、更に路地裏で目の前にあった壁をよじ登り、ビルの屋上で手からウェブを伸ばし、屋上からのスイングと着地に成功して有頂天になる。それからMJの気を引くための自動車の購入資金の調達目当てに、3000ドルの賞金を得ようと“NYWL”主催のアマチュアレスリングへの参戦を決めるが、試合当日に最近のピーターの様子を心配しはじめていたベンに会場近くに車で送られて説教されるが、増長していたことから反抗的になって心無い一言を返して別れてしまった。レスリングでは、対戦相手のボーン・ソー・マッグローに勝利したが、100ドルしか賞金を受け取れず、その仕返しに自分の目の前でレスリングのオーナーから金を強奪した強盗犯のデニス・キャラディンを逃がしてしまう。しかし、帰りにベンとの待ち合わせ場所に行くと、銃で撃たれて倒れていたベンの最期を看取る結果となり、警察無線から聞きとった連絡でベンを撃ったと思しき犯人を追い詰めると、その正体があの時逃したキャラディンだったことに衝撃を受け、彼を廃墟で追い詰める。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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