マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)では、トム・ホランドが演じる。日本語吹替は榎木淳弥が担当。
本項は、“アース616”(正史の宇宙)におけるピーター/スパイダーマンを主軸に表記する。 “アース616”のピーター・パーカー/スパイダーマン。“ミッドタウン高校”に通い、ニューヨーク・クイーンズのアパートで伯母のメイ・パーカーと同居している少年。 一見すると目立たず、時にはやや頼りないところも見せるため、他者から見下されることもあるが、好奇心旺盛かつおしゃべり好きで天真爛漫なお調子者。戦闘中も無駄口が多く、敵味方双方から呆れられる場面もある。『スター・ウォーズ』をはじめとするSF映画やニューヨーク・メッツのファンである[注釈 7]。そのため、まだ未成年であることも手伝って他のヒーローたち以上に人生経験が浅く、年相応に短慮かつ精神的にも未熟であり幼稚な振る舞いが目立つ。憧れのトニー・スターク/アイアンマンからは期待を寄せられると同時に「坊や」と呼ばれることも少なくない[注釈 8]。 トニーと出会う前から、自らの特殊能力と自作のウェブ(クモ糸)を射出する“ウェブ・シューター”と正体を隠すための“ホームメイド・スーツ”を用いてクイーンズの困った人を助ける“親愛なる隣人 スパイダーマン”として自警活動をしていた。活動中も市民への軽快な挨拶や道案内などを忘れない肩書き通りの親しみ易さも持ち、そして徐々にではあるが、さまざまな経験を通して真のヒーローへと成長していく。 劇中で詳細は語られない[注釈 9]が、放射能を浴びた特殊なクモに噛まれた影響から[注釈 10]、常人の何倍もの耐久力や怪力と俊敏性、壁を自由によじ登り、天井を這って移動できるほどの吸着能力など、クモと同等の能力を有しており、ウェブ・シューターを合わせたトリッキーな戦闘スタイルで戦う。また、頭脳面でも、講師の唐突な質問にも完璧に答えることができ、全米学力コンテストチームのエースとしても期待されているほど元来の学力は非常に優秀で、メイの影響でイタリア語も堪能であり、科学や数学といった理学各種や、映画を中心としたサブカルチャーの造詣が深く、ウェブ・シューターを含む自身の装備の開発から独創的な作戦の考案[注釈 11]まで、ヒーローとしての活動においても培ってきた知識を最大限に活かして戦っている。
キャラクター像
変異体
ピーター・パーカー / スパイダーマン(アース89521)
声 - ハドソン・テームズ日本語吹替 - 榎木淳弥“アース89521”におけるピーター/スパイダーマン。正史のピーターと同様のキャラクターとして描写される。
ピーター・パーカー / スパイダーマン(アース96283)
“アース96283”におけるピーター・パーカー/スパイダーマン。
ピーター・パーカー / スパイダーマン(アース120703)
“アース120703”におけるピーター・パーカー/スパイダーマン。
能力
スパイダー・センス(Spider-Sense)
迫りくる危険を察知する超感覚。具体的にどのような危険が発生するのかまではわからず、この感覚は常時鋭くなっている訳ではないが、ピーターは体毛の逆立ちと共に何かしらの危険の訪れを察知する。メイやハッピー・ホーガンはこの感覚を「ピーター・ムズムズ(Peter Tingle)」と呼んでいる[注釈 12]。劇中ではこの感覚でニューヨーク上空に飛来した“Qシップ”や、ロンドンでの戦いにおけるクエンティン・ベック/ミステリオの不意打ち、自身に協力していたノーマン・オズボーンのグリーン・ゴブリン化などを察知している。また、この力はピーターの肉体に直接付随する力であるらしく、スティーブン・ストレンジ/ドクター・ストレンジの“アストラル投射”で“アストラル体”と肉体が分離した状態でも、肉体の方が独自に動いてストレンジに抵抗している。