スパイダーマン_(東映)
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通常はスパイダーマンが搭乗して、レオパルドンに瞬時に変形するため[注釈 11]、この形態での戦闘は少ないが、艦首に装備された主力武器のマーベラーカノン[注釈 12]、ミサイル・マーベラーファイヤーサンダーは、マシーンベムを倒すほどの威力を誇る[8]

艦橋がライオン型なのは、スフィンクスのイメージからである[13]。村上克司の「古代エジプト文明を築いたのは宇宙から来たスパイダーマンだったのではないか」という構想が込められている[14]

レオパルドン

諸元レオパルドン
全長60 m
[8]
重量25,000 t[15][8][注釈 13]

マーベラーがスパイダーマンの「マーベラー、チェンジ!レオパルドン」のコールで変形した巨大ロボット[8]

以下のような武器を持ち、状況に応じて使用する。
アームロケット
ロケットで両拳を飛ばす、いわゆるロケットパンチ。厚さ5メートルのコンクリート壁も破壊することが可能。
アークターン
額の飾りをブーメランのように飛ばす。発射されると発光しながら飛んでいく。敵への攻撃シーンのほとんどはソードビッカーと同じシーンの流用。
レオパルドンストリングス
胸部から発射される、分銅の付いたロープ。シリーズ序盤ではこれもスパイダーストリングスと称していた。
スパイダープロテクター
両すねのエネルギーパネルが展開して出現する盾。クモの巣の模様が描かれている。これを装備したスチールは存在するが劇中未使用[15]
ソードビッカー
右脚に収納されているだが、立ち回りでは一度も使用せず[注釈 14]、マシーンベムに止めを刺すための決め技として投擲する。技を放つときのかけ声は「レオパルドン・ソードビッカー」である。マシーンベムを一撃で倒すことが可能な最強の武器である。投げつける際の演出は1?9話、10・11話、劇場版および13話以降と変更されている。
カノン砲[8]
腰中央のエネルギーチャージャー内部に3門が装備されている。
透視光線[8]

レオパルドンパンチ[8]


序盤は戦闘シーンもあったが、エピソードが進むにつれてビックモンスター戦の尺が取れなくなった際にはソードビッカーを投げるバンクを使うのみという演出に簡略化されることが多かった。

村上克司がドイツの戦車「レオパルド」から命名し[出典 2]、デザインも担当した[17]。子供が好きで強さの象徴である獅子の頭を宇宙船にあしらっている[11]。村上は、玩具の価格帯を高価にしなかったため、あまり複雑な構造にはできなかったと述べている[18]。一部には漫画家の聖悠紀がデザインを行ったとする資料もあるが[19][20]、聖の妻によると、東映の仕事をしていた聖にデザインの依頼があったのは事実だが多忙で断ったのだという[21]。脚部のスパイダープロテクターは赤いカラーリング案のものもあった[12]

スーツは全身にFRPを用いて制作された[22]。造形を担当したエキスプロダクション前澤範は、『大鉄人17』でラテックス製のスーツではロボットらしい動きにならないと感じたことからFRPを用いることを発想し、その後スーパー戦隊シリーズでも踏襲している[22]。太ももにはメッキ処理が施されているが、後年のインタビューで前澤はいまいちの出来であったと評しており、この時の経験が『宇宙刑事ギャバン』の造形に活かされたことを語っている[22]。変形から地上に降り立つまでのシーンに使用された足裏からの噴射ギミックを内蔵したミニチュアも作られた[8]

名乗り口上

上記の通り、本作品の見せ場に悪事を働く敵の前に敢然と立ちはだかり、原作を忠実に再現したポーズで大見得を切って長々と決め口上[注釈 15]を述べる。その際には、主題歌のイントロ部分をアレンジしたキャッチBGMが多く使用された。回を重ねるごとに劇中の内容に沿ったものとなり、ポーズや口上もさまざまなものに変化した[13]。また、一部の話では、登場人物が類似した口上を述べることもあった[注釈 16]

なお、「スパイダーマン!」の部分は「スパイダーマッ!」と聞こえることから、後年にはインターネット・ミーム化した[23]
鉄十字団

銀河系を荒らし回る侵略者集団。
モンスター教授
鉄十字団の首領。400年前、スパイダー星を侵略・壊滅させた後、地球に飛来。地球侵略を開始する。左目から放つ破壊光線が武器
[8]。数千年の命を既に永らえており、人間の血を命の源とするが、400年に一度大量に人間の血を摂取しないと、激しい苦しみに襲われる弱点を持つ[8]。最終話ではビッグモンスター[注釈 17]に巨大化し、スパイダーマンが乗るレオパルドンに立ちはだかり、目からビームを発射し交戦するもソードビッカーの一撃で即死した。
アマゾネス
女幹部。作戦の執行指揮や諜報活動を行う。変装が得意。吉田冴子の正体。劇中では時期によって、衣装が異なる。
第1話 - 第18話:ロングヘア自毛に黒いレオタード

第19話 - 第30話、第32話:ヘッドギア付きの赤いヘアピースと銀色のミニスカート

第31話、第33話 - 第38話:バラのペンダントを付け、ヘアピースの色が黒に

第39話 - 第41話:初期の黒いレオタードとヘアピース
最終話で、作戦の度重なる失敗により、モンスター教授に見限られ、ベラの毒弓矢とリタのマシンガンで深傷を負いながらも脱出ロケットを奪って乗り込むが、モンスター教授の怒りで放たれたミサイルにより、ロケットと共に爆死する。

コスチュームの薔薇の意匠は鉄十字団の企画初期の名称が「バラ十字団」であった名残である[25]

吉田 冴子(よしだ さえこ)
「週刊ウーマン」編集長。実はアマゾネスの社会潜伏用の変装。第15話で、スパイダーマンにその姿を見られたことから正体を知られ、編集部から姿を消す[注釈 18]。正体発覚後は作戦に合わせた変装で登場しているが、第32話、第38話で冴子と呼ばれるシーンがあり、全話にわたって「吉田冴子 アマゾネス」とクレジットされている。拓也がスパイダーマンではないかと疑い、執拗に罠を仕掛けるも決定的な証拠を掴めなかったが、最終話で正体を突き止めた。
ベラとリタ
第35話 - 最終話に登場。アマゾンの秘境で発掘されたミイラを、モンスター教授が改造、蘇生した女ゲリラ戦士。ベラは毒弓矢、リタはマシンガンを扱う。最終話で、スパイダーマンの攻撃を受け、死亡する。
マシーンベム
鉄十字団の生体兵器。作戦ごとに製造され、作戦の遂行や用心棒的役割を果たす。人間や動物、無生物が改造された者も多いが、怪猫獣のように妖怪や架空の生物としか思えないものや、出処がまったく不明の者もいる[16]。一部を除いて伸縮自在で、巨大化の他、人間の手のひらサイズで活動したものもいる(カブトン他)。巨大化の原理やきっかけについては一切説明されていないが、少なくとも本人の意思が必要で、等身大時に自害したへび女(第10話)とGP-7に跳ね飛ばされ即死した大力士ファイター(第39話)は巨大化しないまま死亡している。


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