スパイダーマン:スパイダーバース
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この他にもカメオ出演のキャストとして、スパイダーマン原作者のスタン・リー高桑満[9])や、本作に楽曲提供を行ったアーティストのポスト・マローンも参加している[11]。また、ベン・パーカー(英語版)役で『スパイダーマン (2002年の映画)』で同役を演じたクリフ・ロバートソン長克巳[9])がアーカイブ出演している。
製作
企画

本作の製作が発表される発端となったのは、2014年11月に起きたソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(以下SPE)へのハッキング事件である。ウォール・ストリート・ジャーナル誌の報じた内容によれば、この事件により同社の会長であるエイミー・パスカルが社長のダグ・ベルグラード(英語版)と交わしていたやり取りが記録されたEメールが流出し、同社がフィル・ロードとクリス・ミラーと共に、スパイダーマンを主役にしたコメディアニメ映画の製作を計画していたことが判明した[18][19]。ソニーの執行役員は、2015年1月のサミットで「スパイダーマン」のスピンオフ映画に関するディスカッションを行い、プロジェクトについて議論する予定であった[18]。2015年4月に開催されたシネマ・コンでSPE会長のトム・ロスマンは、新たなスパイダーマンの映画作品の公開日を2018年7月20日にすることに加え、プロデューサーにロード、ミラー、パスカル、アヴィ・アラッド、マット・トルマック(英語版)の5名を迎えること、ロードとミラーが脚本の本稿の執筆にとりかかっていることを発表した[20]。ロスマンは当初作品について、すでに公開されている実写化作品と世界観を共有するものであると語ったが、のちにソニーは作品の舞台について、「実写化作品での世界とは別に存在する世界」であることを述べている[20]

2015年12月にSPEは映画の公開日を、当初の予定より遅い2018年12月21日とすることを発表した[21]2016年6月までの間に、ロードは脚本を執筆する作業に入り、ボブ・ペルシケッティが監督に就任した[22]。ミラーは映画について、これまでのスパイダーマンの映画作品とは違った印象を与えることになるとしつつ、「ユニークな映画鑑賞体験として独自の地位を得るだろうね」と語った[23]。内容については、2017年1月に行われたアニメ映画のプレゼンテーションでのSPEの公式発表から、マイルス・モラレスを主人公とする作品であることが噂されており、ピーター・ラムジーはこの時点で共同監督として作品に参加していた[24]。翌月、アレックス・ハーシュが脚本寄稿者として作品に加わったことや、クリスティーナ・スタインバーグがトルマックに代わってプロデューサーに就任したことが明らかとなった[25]。 ロードとミラーは12月、ブラジルサンパウロで開催されたコミコンでティーザー映像を公開。作品の題名をSpider-Man: Into the Spider-Verseとし、複数のスパイダーマンが本作に登場することを発表した。また、ロドニー・ロスマンが共同監督として本作に加わった[26]
脚本

本作の脚本はロードとロスマンが執筆を担当した[27]。監督のペルシケッティによれば本作を製作するにあたり最初に行ったのは、既にいくつものスパイダーマン映画が公開されている中で本作を作る理由を考えることだったと語っており、これまで長編映画では主役とされていなかったマイルス・モラレスによる新たなスパイダーマンのストーリーを作ることで決定された[28]。マイルスの産みの親である原作者のブライアン・マイケル・ベンディスは、本作のストーリー開発にあたり助言を行っている[29]

2018年8月、アメリカ映画情報サイトColliderによるペルシケッティ、ラムジー、ロスマンら3人へのインタビューによれば、当初本作はアニマティック映像とストーリーボードだけで2時間を超える長さがあった。これはロードとミラーが「作品で扱うことのできる」ものを基に映画を作るという手法を取っており、最初の段階で可能な限り多くの要素が加えられたためであった。彼らは同インタビューで本作の上映時間は最終的にアニメ映画の標準の長さである90分に収まるだろうと述べている他、エンドクレジット後のシーンをどうするか考えていることを明かした[28]
キャスティング

2017年4月、シャメイク・ムーア(英語版)が主人公マイルス・モラレスの役で本作に参加することが決定し、リーヴ・シュレイバーが不特定の悪役として共演することが発表された[30]。6月にはマハーシャラ・アリブライアン・タイリー・ヘンリーが、マイルスの親族であるアーロン・デイヴィスとジェファーソン・デイヴィスの役でそれぞれ参加することが発表された[31]。12月にはオリジナルのスパイダーマンであるピーター・パーカーが、本作ではマイルスの助言者として登場することが明らかとなり[32]、2018年4月にジェイク・ジョンソンが役を務めることが発表された[33]。同月、グリーンゴブリンキングピン、プラウラー(英語版)といった悪役たちが、漫画シリーズ『アルティメット・マーベル』での姿を基にしたキャラクターデザインで登場することが発表された[34]。6月にはキャスト陣が全て発表され、シュレイバーはキングピンの役を演じることが明らかとなった。また、ヘイリー・スタインフェルドグウェン・ステイシーローレン・ヴェレスがマイルス・モラレスの母親リオ・モラレス、リリー・トムリンがピーター・パーカーの叔母メイ・パーカーを演じることが発表された[35]。7月には追加キャストとしてニコラス・ケイジがスパイダーマン・ノワール(英語版)[36]、ジョン・ムレイニー(英語版)がスパイダーハム(英語版)、キミコ・グレンペニー・パーカーの役で出演することが発表された[37]。11月にはクリス・パインがマイルスの世界のスパイダーマン、オスカー・アイザックがスパイダーマン2099(英語版)の役で出演することが発表された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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