スバル・1000
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型式名を「A12」型に統合。

1967年8月 - 保証期間延長。2年間または5万km。

1967年9月14日 - 「4ドアバン」を追加・発売。47.5万円(スタンダード)、52.5万円(デラックス)。

1967年11月1日 - 2ドアセダン専用のスポーティーモデルとなる「スポーツセダン」発売。62万円。

1968年月1日 - 「2ドアバン」発売。44.8万円(スタンダード)、49.8万円(デラックス)型式名「A41」。2ドアセダン、4ドアセダンデラックスにフロアシフト車を設定。「スポーツセダン」に2系統油圧経路ブレーキを採用。

1968年9月23日 - スポーツセダン「第10回日本アルペンラリー」でクラス優勝。

1968年11月1日 - 「スーパーデラックス」フロアシフト車追加。54.5万円(2ドア)、58万円(4ドア)。

1969年3月1日 - 「ff-1シリーズ」に移行。

主要諸元

型式: A522

全長×全幅×全高: 3,925 mm×1,480 mm×1,390 mm

ホイールベース: 2,400 mm

トレッド(輪距): 前輪1,225 mm、後輪1,210 mm

最低地上高: 185 mm

車両重量: 695 kg

0-400 m加速: 21.0秒

最高速度: 130 km/h

エンジン

エンジン型式: EA52

種類: 水冷水平対向4気筒OHV

ボアXストローク: 72.0 mm×60.0 mm

総排気量: 977 cc

圧縮比: 9.0:1

燃料供給装置: 日立製ゼニスストロンバーグDCG-286

最高出力: 55 ps @ 6,600 rpm

最大トルク: 7.8 kgf?m @ 3,200 rpm

燃料タンク容量: 36リットル


トランスミッション

駆動方式: 縦置き前輪駆動 (FF)

シフトタイプ: コラムシフト前進4段・後進1段


変速比

第1速: 3.540

第2速: 2.235

第3速: 1.524

第4速: 1.038

後退: 4.100

最終減速比: 4.375


ステアリングおよびサスペンション

ステアリング形式: ラック&ピニオン

最小回転半径: 4.8 m

サスペンション: ダブルウィッシュボーン式独立懸架(前輪)、トレーリングアーム式独立懸架(後輪)

サスペンションスプリング: 縦置きトーションバー(前輪)、横置きトーションバー+コイル(後輪)

ブレーキ: デュオサーボ(前輪)、リーディング・トレーリング(後輪)

タイヤ: 5.50-13-4PR


1966年5月店頭価格(東京・大阪・名古屋)

スーパーデラックス: 58万円、デラックス: 53.5万円、スタンダード: 49.5万円


エンジン・トランスミッション

現在のSUBARUが謳う「シンメトリカルAWD」の始祖(ルーツ)といえる、この水平対向エンジンを核とした、左右対称レイアウトの採用は、3,900 mmの全長に2,400 mmというロングホイールベースを採用することによる広い室内空間の確保と、フロントエンジン・前輪駆動(FF)方式の採用のためにエンジン全長を短くする必然から生まれた。

フロントエンジン・後輪駆動 (FR) 方式について百瀬は以下のように述べている。

P-1FRをやったが、そのときに感じたのはいかにも非合理的なパワートレーンだということだ。駆動力をフロントのエンジンからプロペラシャフトでリアデフに持っていき、さらにドライブシャフトを経てタイヤに伝えるという駆動経路の長さ。しかも長いプロペラシャフトはやっかいな振動源にほかならない。人を乗せるための乗用車に採用する合理性はない。それに対してRRやFFは、部品点数が少なく、乗員のためのスペースを圧迫することのない、合理的な駆動方式だ[3]

スバル・360でリアエンジン・後輪駆動 (RR) 方式の採用により、わずか3.0 mという全長の制約の中で大人4人が無理なく移動できる革新的なパッケージングを構築した当時の富士重工業の技術陣は、スバル・1000の開発にあたり、一転して当時まだ世界的にも採用例が少なかったFF方式の採用を決定した。もちろん、FF方式の採用には、当時の乗用車・軽自動車の一般的な駆動方式だったFRおよびRR方式では、1964年東京オリンピック以来の、大規模な全国的高速道路網の拡大の「高速時代」に、直進性、横風安定性などの操縦安定性で十分な性能が得られないという判断もあったといわれている。

こうして先に決定された室内空間・駆動方式のために、スバル・360に引き続き、エンジンに割り当てられる空間は非常に限られたものとなった。しかし、当時の富士重工業の技術陣は、1959年発売のミニのように、狭い空間の中に横置き直列エンジンの下にトランスミッションを詰め込む[注釈 2]メカニカル・パッケージではなく、より機械的損失が少なく、より小型なエンジン・トランスミッション構成を目指した。そのため、本質的に低重心で全長が短く、直列エンジンと比較して優れた回転バランスを有し、なおかつ「A-5」以来の技術的蓄積のある水平対向エンジンの採用につながった。


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